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第5話 ぴちょり姫と美少女退魔士ナナルーン

昔のつなげました

 今日はカイトとナナルは塾の講習、2018年、夏休みである。今日も二人の妖怪はコンクリートの角からカイトたちを監察する。髪の毛が濡れている雨の妖怪ぴちょり姫と髪の毛が足まで届く白いワンピースのまり子さんである。


「くそーー!!今日も二人っきりかーー!」

 (ねぇ?ぴちょりちゃんもうやめようよ!!)


「??!!」

「ん!!」


 まり子さんとぴちょり姫が壁の角から後ろに振り返るとなんと巫女の服のようなものを着たカイトの幼馴染みナナルが立っていた。


「あなた達ね!!ぬすっと猫は!!」


「え?えーー!!あそこにいるカイトと幼馴染みは??」


「わたしは時間を操れる!!人呼んで美少女退魔士ナナルーン!!

妖怪なんてけちらすわよ!!」


 (ぴちょりちゃん。まずいよ!!キツネ神社の巫女だよ!!)


 キツネ神社の巫女は化け狐の妖力を持った巫女で妖怪に対し戦える能力を持っている。


 「いいじゃない。ここで決着をつけれればカイトにもばれないだろうし!!」


 (ぴちょりちゃんっ!!)


「ほう?勝てると思っているの??」


「やってやるわよ!!ほら!!まり子ちゃんも!!」

「ふぇ??なんで私まで!!」


 まさに一触即発、女同士の妖怪大戦が始まるかに見えたが美少女退魔士ナナルーンはそっとスマホの動画の画像をぴちょり姫たちに突き出す。


 (ッッ!?)


 そこには下駄箱で隣のクラスのイケメン君の箱にそっと手紙を入れるまり子さんの姿が……。


「ま、まり子チャーーーーン!!」

「ゔッ!!」


 血へどみたいなものを吐く気分になったまり子さん。実際は吐いてないが!!


「あと、これ!!」

「ッッ!!」


 学校の夕方まだ夏休み前だろうか?カイトの机の中にチョコレートの香り玉入れるぴちょり姫、そのあと下駄箱にチョコレートの香り玉入れるぴちょり姫!!そして極め付きはカイトのいない間にカイトの部屋に入ってタンスの中にチョコレートの香り玉入れるぴちょり姫!!


「ゔッ!!」


 血へどみたいなものを吐ける気分になったぴちょり姫、実際には吐いてないが!!


「これでどうよ??ブーチューバーに流しちゃうぞ!!」


 (ぴちょりちゃーーん!!)

「これで終わったと思うなよーー!!」


「フッ!!」


 退散するぴちょり姫とまり子さん。カイトとナナルは無事に一日塾を終えました。夕方帰りカイトとナナル、ナナルがしゃべります。


「ね、今日も楽しかったね。」


「そうだな。」


「明日も一緒にいようね。」


「そうだな。」


「妹ちゃんによろしくね。」


「ああ。」


「もしこのまま夏休みが続けばカイトは誰と過ごしたいのかな?」


「え?何?突然?」


「いや、何でもない、なんでも。じゃあまたね!!」


「おお。」


 別れる二人。明日も一緒だろう。宿題しなきゃな。カイトは軽く考えていた。そういえば今日の夕飯なんだろうな?男子はそんな事しか考えない生き物である。


 遠くの空間ぴちょり姫のお部屋では二人で考えていた。髪の毛の濡れたぴちょり姫と髪の毛の長いまり子さん。


「くそーー!!どこから撮ったんだ!?」


「ぴちょりちゃん!!もうあきらめようよ!!」


 彼女たちの長い長い夜は続くのか?

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