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私は地蔵である。



少し前に神様のミスで大災害を起こしてしまったようなのでその代わりに人間たちに奇跡を起こすことを決めたようだった。

そして、神様は地上に出ることが出来ないので私が代わりに奇跡を起こす役割を貰った。

私の前世は日本に住んでた人間ってことは覚えているのだけど、それ以外は覚えてない。


だが、それで問題ない。


地蔵になった私は人間の三大欲求も無くなったみたでお腹も空かない、性欲もない、睡眠も取らなくていい。


なんて、素晴らしい体なんだ。




「うえーん、お兄ちゃんー!」




どこからか小さな子供の泣き声が聞こえてきた、ここは日本とは違う異世界フェアリード。

異世界なので魔物も蔓延っているのにこんな森で小さい子供が居るのは危ない。


私の役割は奇跡を起こす、基、人間を助けることだ。

もちろん、悪い人間には罰を与えるのも私の役割ではあるが。




「お兄ちゃん、どこー?」




幼気な子供を助けることが私の役目。




「お嬢ちゃん、大丈夫かい?」


「きゃあ!」




いきなり声をかけてしまったからお嬢ちゃんがびっくりしているようだだった、いきなり声をかけるのではなくもう少し静かに声をかければよかったかな。

不安な時にいきなり声をかけられればびっくりするのも当然だろう。




「すまない、そんなにびっくりするとは思わなかったんだ」


「……この声はあなたなの?」


「そう、私は名のない地蔵。 神様から使命を与えられた地蔵だ」




5歳くらいの小さなお嬢ちゃんはきょとんとした目で私のことを見ているが、私の地蔵ボディーに興味があるのかぺたぺたと私の体に触れている。


私は心の広い地蔵だからな、珍しい地蔵である私に触れたくなるのは仕方ない。

私の体は硬くてどんな攻撃を受けても壊れないみたいだからな、子供が触ったぐらいでは特に問題はないが殴ったら逆に子供の手が痛くなるので気を付けなければ。




「地蔵さん?」


「ああ、私は地蔵だ」


「地蔵さんはお名前ないの?」




そうだな、確か前世は名前があったはずだが……名前と言うのは数多く居る個体をはっきりと区別させる為につけられるものだろう。


この世界にたった一つである地蔵である私に名前はない。




「ああ、地蔵である私に名前はない。 それより、お嬢ちゃんは迷子なのか?」


「……お兄ちゃんがお母さんのお薬を取りに森に向かったから私も探しに来たの」


「ふむふむ、お母さんは病気なのかい?」


「うん、マゲンビョウ?って病気なんだって」




マゲンビョウ……魔減病か、神様から与えられた知識には段々と魔力がなくなっていく病気みたいだな。

その病気は今のフェアリードでは治らない病気と言われていて罹ったらどんどん体は衰弱していき、最終的には死ぬみたいだ。


そのお兄ちゃんが探してる薬草も気休め程度にしかならないだろう。




「では、お兄ちゃんを探しに行こうか。 こんな森に居たら魔物に食べられてしまうぞ」


「地蔵さんも一緒に行ってくれるの?」


「ああ、こんな森に子供を放っておくのは地蔵的に許せない」




人間だった時でもこんな子供が一人で居るなんて駄目だと思うが、私は奇跡を起こす地蔵なのだ。

助けれた人間を助けないと言うことはしない。



 

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