ちょーうん! 2-3
ちょっと話がさかのぼります。
夏侯惇と博望で戦ったとき、
言い換えれば、諸葛亮が劉備に合流した、
その、初舞台の戦いのとき。
趙雲、夏侯蘭って人を生け捕りました。
この人、趙雲と同郷。
若い頃からの顔見知りでした。
なので趙雲、劉備に陳情します。
彼は法律に明るい、
だから取り立ててやってくれ、と。
ただ、命を永らえたからと言っても、
ホイホイ近づくわけには行きません。
下手すりゃ夏侯蘭にスパイ嫌疑が
かかるかも知んないっすからね。
趙節の兄嫁のことといい、
とにかく趙雲、身を慎むことにかけちゃ、
本当に徹底したもんだったそうっす。
先是,與夏侯惇戰於博望,生獲夏侯蘭。蘭是雲鄉里人,少小相知,雲白先主活之,薦蘭明於法律,以為軍正。雲不用自近,其慎慮類如此。
是の先、夏侯惇と博望にて戰いたるに、生きて夏侯蘭を獲う。蘭は是れ雲の鄉里人たれば、少小なるより相い知りて、雲は先主に之をして活かしめんと白い、蘭の法律に明るきを薦め、以て軍正と為す。雲の自らの近きには用いず、其の慮の類の慎みたるは此くの如し。




