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 ハイチュー関羽8-2

関羽かんうの死に関するエピソード、

同じく蜀記しょくきよりっす。


孫権そんけんが将軍を派遣して関羽を攻撃し、

関羽と息子の関平かんへいを捕えました。


はじめ孫権、関羽を生かしておいて、

劉備りゅうび曹操そうそうに対する切り札にしようと

考えたそうっす。


けどこれを、周りの連中が止めました。


「狼の子がなつくはずもないです!


 だいたい曹操だって頑張って

 飼おうとしたけど失敗、

 荊州エリアの脅威にまで

 させちゃったじゃないですか!


 それが原因で、都を移そうか、

 とまで言い出したんですよ!?


 同じようなことになるだけです!

 生かしておく理由がありません!」


で、孫権、結局その言葉を受け容れて

関羽を斬り殺したそうっす。



……って載ってますけど、

どうなんでしょうね。


呉書ごしょには、

孫権は配下の潘璋はんしょうを派遣し、

関羽の逃走ルートを遮断、

で、関羽と遭遇したそばから斬った、

って書かれてるっす。


孫権のいた江陵こうりょうから、臨沮りんそって

軽く 110km は離れてるんっすよ。


そんな状況下で、どうやりゃ

関羽のこと殺すだの殺さないだのと

議論のできる時間があったわけっすか?


っつーか、孫権が関羽を活用して

劉備曹操に対抗しようとした、とか、

ない、ない! ありえねーっす。


そんなん、ちょっと頭回るやつなら

空いた口が塞がんなくなるっすよ!




蜀記曰:權遣將軍擊羽,獲羽及子平。權欲活羽以敵劉、曹,左右曰:「狼子不可養,後必為害。曹公不即除之,自取大患,乃議徙都。今豈可生!」乃斬之。


臣松之按吳書:孫權遣將潘璋逆斷羽走路,羽至即斬,且臨沮去江陵二三百里,豈容不時殺羽,方議其生死乎?又云「權欲活羽以敵劉、曹」,此之不然,可以絕智者之口。



蜀記に曰く:權の將軍を遣りて羽を擊たしむるに、羽及び子の平を獲う。權は羽を活かし、以て劉、曹に敵せしめんと欲せど、左右は曰く:「狼が子は養うべからず、後にして必ずや害を為さん。曹公は即ち之を除かざるに、自ら大いなる患いを取り、乃ち都を徙さんと議す。今豈に生かすべからんや!」と。乃ち之を斬る。


臣松之、吳書に按ずらく:孫權は將の潘璋を遣りて羽が走げたる路を逆に斷ち、羽の至るれるを即ち斬らる、と。且つ臨沮は江陵より去きたること二、三百里、豈に羽の殺されざる時、方に其の生死を議せるを容れんか? 又た「權欲活羽以敵劉、曹」と云えど、此れや之れは然らず、以て智者の口は絕たるるべし。



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