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11 銃弾の補充

 四人で町に買い物に。


 ひよりさんは宣言通り、料理セットを買う。

 包丁やまな板、鍋といった物が一式セットになっているらしい。


「これでご飯作ってあげるからね!」と白玉に声をかけていた。


 そして、僕は銃弾を買いに行く。


 武器屋の店先に置かれた銃弾。

 そう言えば、見たことは無かったけれど、火薬も雷管も付いていない先端が丸くなった円柱形の金属。


「これが弾丸ですか?」


 店の人に確認する。


「そう。ウチで取り扱ってるのはその一種類だけ」



 武器アイテム【通常弾】弾丸/ランク:1

 鉛を銅のジャケットで覆った物。

 安価な量産品。



「これで、どうやって射出するんですか?」

「銃の方にコンプレッサーがついてるだろ? そんなことも知らないの?」


 店の人が、さも当然だというふうに言う。


「そういうもんだ。現実の常識は時として通用しない」

「はあ」


 そうリゼさんが教えてくれる。


 しかし、これが無いと狩りにも行けないので300発購入することにする。

 一発50G。計15,000G。

 ちょっと高いなと思った。


「これが、銃が不人気な理由だな」


 支払いを済ませたあと、リゼさんが教えてくれた。


「そうなんですか?」

「うん。弾丸は金食い虫。

 剣とか普通の武器は、買った後は金はかからないし、魔法も一晩寝ればMPが回復する。

 矢は、同じように消耗品だが使うプレイヤーが多いからか単価が一桁違う」


 他の武器はともかく、現実なら量産品の弾丸より矢のほうが高価なのだけれど。

 なんとも釈然としない。


「自分で作れば良いのよ」


 と、ヴィヴィアンヌさんのアドバイス。


「作れるんですか?」

「材料とスキルがあればね。

 金属加工だと溶鉱炉が必要だから、生産者ギルドに置かれた共同の物を使うか、職人街の鍛冶屋に借りるかすればいいわ」

「わかりました。少し調べても見ます」

「弾丸の作り手ってそんなに居ないと思うから、売りに出してもそれなりの需要は有るんじゃないかしら」

「そうなんですか」


 弾丸の製造。

 ゲームならそんなことも出来るのか。


 ついでに店に並ぶ銃も見たが、当然手が出せる金額ではなく。

 今の所困っては居ないけれど、60人で挑んで勝てない敵が居るみたいなのでゆくゆくは新調する必要があると思う。


 ……結構、お金のやりくりが大変な気がする。


 そして僕は昨日と同じ宿へと戻った。




 ベッドに腰をかけ仮想ウインドウを開く。

 僕のSPはあと40。


 銃弾作りに必要そうなスキル。



 スキル【武器アイテム作成】

 レシピ通りに矢や弾丸などの武器アイテムを作成する



 そのレシピと言うのがわからないけれど、ヴィヴィアンヌさんが言うには弾丸は金属製だからその素材を準備するスキルも必要じゃないかとの事。

 ただ、レシピが存在しないような独自の物を作ろうと思ったらそれ以上のスキルと道具が必要らしい。



 スキル【採集】

 採掘、採取、発掘など様々な物を見つけ、集める技術。


 スキル【加工】

 治金、製材、製糸など原料素材をから材料素材を作成する技術。



「全然足らないじゃん」


 他に、銃と索敵、識別のスキルも欲しい。

 残ったSPだと全然足らないのだ。



「困ったな」


 ひとまずスキルは後回しとして、謎の称号というものを確認する。

 ヘルプによると、この称号は条件を満たしたプレイヤーが獲得し、様々な恩恵がある物だということ。


 僕はステータスの中にある自分の称号を確認する。



 称号【おねショタ】

 年上の女性を五人キュン死させた。

 具体的な効果が知りたければ問い合わせで、「教えてよ、お姉ちゃん」と言うのだ!



「問い合わせたら負けな気がする」


 そんな気がした。

 説明は全然わからないけれど、どうでも良いことに思えた。


 仮想ウインドウを閉じ、フワフワと漂うファントムを見つめる。


「君は、どうして怒ったの?」


 そう、ファントムに語りかける。

 ファントムは少し薄くなって、でも、それ以上の答えは無く。


 ひよりさんが、あの男に侮辱され、それにファントムが怒った。

 ファントムは、関係ないはずなのに。


 そして、その後の僕の行動はペナルティとされた。

 ゲームの中では禁止された行為だから。

 でも、ヴィヴィアンヌさんはそれで良いと言い、リゼさんは駄目だと言った。

 当のひよりさんもやはり駄目だと言った。


 正解がわからない。

 他に解決策があったのだろうか?

 ゲームならでは、の。


 僕は、仮想ウインドウを開いて<問い合わせ>に触れてみる。

 それは、取り締まる側に聞いたほうが早いと思ったから。

 でも<Busy>と表示され、誰にも繋がらなかった。


「教えてよ。お姉ちゃん」


 なんとなく、そう言って、僕は馬鹿らしくなった。

 宙に浮くファントムが、赤くなっていた。

 どうしてだろう。


 見つめると、ゆっくりとピンクに変わる。


 僕はベッドに体を横たえログアウトした。

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