とりあえず決着へ Ⅱ
GW明け(遅)
長い間お待たせして申し訳ございません。
毎回謝ってる気がするのでもう先に言っときます。
NEXT→来年
伯爵さんのバフ効果が切れ、周りの景色が更に遅くなる。普通に考えれば速くなりそうなものだけど。多分これは走馬灯みたいなのかな?
世界がゆっくりと流れていき、頭上から降り注ぐ雨とも呼べないほどの大きな粒。
ああ、私、死ぬんだ……。
ただ何となく、私の視線はエースの方へと自然に流れていた。
手を伸ばし、何かを必死に叫んでいるようだけど、その声が私の耳に届く事は無い。
ごめんね、エース。やっぱり私じゃエースの隣には立てないみたい。
声を出そうにも言葉が出て来ない。だから私はゆっくり目を閉じ祈る。
どうか、奇跡が起きますようにと。
「ユイィィィィ!」
ズドンズドンと、雨とは到底思えない重低音が地面を揺らす。立てない程では無いものの、悲痛な叫び声を上げるエースの言葉をかき消すには充分過ぎるものだ。
攻撃が止み、雨粒が落ちた場所には砂埃が舞っている。その中をかき分け、ユイの姿を探すも、そこにあるのは穴が無数に広がった地面があるのみ。
エースは後悔する。
自分が誘っておきながら、私が守ると言っておきながら、楽しいと言っておきながら。いつか自分の隣に並んで、一緒の景色を見ようなどと。
自分がそんな事を思わなければ。
膝から崩れ落ちるエース。その右側、穴ぼこになった地面を避けるようにして屈むJACK。その顔には満面の笑みが溢れていた。
「ケッ、何泣いてんだよ。ただ一人脱落者が出ただけだろ。ゲーム如きにマジ泣きとか、ははっ! いい面してんなぁオイ!」
くしゃくしゃになった顔を見て、ケタケタと気持ちの悪い声で笑うJACK。その姿に、次第に後悔は薄れ怒りに変わっていくのを感じる。
激昴する私は再び【破壊こそ生き甲斐】を構える。生産するだけで財産が吹き飛ぶこの銃だが、それは弾も同じ。いや、むしろ銃本体に比べ安いものの、消費アイテムであるが故に大量に生産しなければならないが、生憎と作れる数はしれている。
先程の戦闘でも使用した為、もう残り数発も無い。無駄打ちは出来ない。
本当は武器を使って戦闘するのはあまり得意じゃない。
いや、更に言えば、元々私のステータスは戦闘向きでは無いのだ。
そもそも私のスキル、そしてユニークには戦闘において”ある欠点”が存在する。
それは『他の液体と混ざり合わない』という性質。一見すると何が悪いのかというものだけど、これはかなりの問題がある。
例えば敵は主に『雨』をよく使う。好みもあるだろうけれど、私が『毒』や『麻痺』を使うのと同じで、MP消費や再使用可能時間に関係するとは容易に想像がつく。
つまり相手は『水』であり、私のスキルは『油』なのだ。
私のユニークで生み出されるスキルは他の液体を侵蝕しない。これがどういう事かと言うと──
「【麻痺玉】!」
JACKとの間に巨大な玉が出現する。これに衝撃を加えれば、破裂して周囲に被害を与える訳なのだが……。
「なんだ? その程度しか出せないのか? 攻撃ってのはこうやんだよ! 【天飛沫】!」
JACKから散弾のような雨粒が飛んでくる。それは私を隠すようにして配置した【麻痺玉】を無視するかの如く、真正面から放たれたもの。
直撃し、破裂するかと思われた球体は、雨粒に押され勢いそのままに貫通してくる。
結果が分かりきっていただけに回避には余裕があったが、それでも少し掠めてしまう。
ゲームの仕様上、直撃しなければダメージに補正が入り、そこまで大した威力にはならない。攻撃でも、防御でも同じ。
頭や心臓に当たれば補正は大きく、要所でもない場所を掠めただけならHPの減りも少ない。
けれどそこにステータス差、スキル差の補正も入る。
減ったHPを一瞥する。
まだ大丈夫。直撃さえしなければ、あと数発は耐えられる。
耐えられる、けどその先は? 残弾数は両手ほどしか無い。
使うか? 【勝者はただ一人】。
あの空間に閉じ込めてしまえば、少なくとも地の利はこちらにあるはず。
でも、それでも足りない。
【状態異常付与】で麻痺を付ける? 残りMPは? 再使用可能時間を考慮して──
「何迷ってんだ? ここは戦場。てめぇ一人で倒せるほど、俺様は弱かねえぞ?
オラオラ! 【天飛礫】!」
思考が上手く纏まらないエースの懐に、水塊が襲来する。
別の事を考えながらの回避だったせいで、今度は避けきれず足に被弾させてしまう。
「うぐっ」
それでも転がりながら何とか距離だけは稼ぐ。
例え相手が、距離を取った方が強いと頭では分かっていても。
JACKはなおも攻撃を続ける。
もう普通ならMPが切れるはずの時間。
軽い痛みだが、それでも今の熱が上がった頭には丁度いい鎮静剤になったようだ。
(恐らくはこの雨、もしくはアイテムか……)
冷静になりつつある頭でJACKを観察する。
奴の着ている装備は見覚えがある。確か元々は【悪食】の装備だったはず。デメリットの無効化という一見地味な効果だが、スキル【悪食】の【消化】時間を無効化する事で、ほぼどんなスキルでも打ち消す事の出来る汎用性を身に付けた。
私も広範囲スキルをまるごと消された記憶がある。
だから装備の効果、という可能性は低い。
つまり装備破壊を狙ったところで、スキルが止まる事は無い。
それにアイテムの可能性も低い。
そもそも使用する姿を一度も見ていない。
ショートカットに設定していたとしても、アイテムを出したエフェクトが演出されるはずだから、いくら視界が悪くとも見逃す事はしない。
なら、やはり──
「【天邪鬼】」
攻撃の手が止まる。
回避を止め、今までに見た事の無いスキルを発動した不審感で、JACKの方を見ずに直ぐに全力で逃走を図った。
だけどそれは間違いだった。
目の前から水塊が勢いよく飛んでくる。逃げに徹していたせいで直ぐに気付けたが、横に跳ぶ時間は無い。
反射的にスライディングで頭スレスレで避けた先には、更に無数の、それ以外表現しようのないほどの水塊が飛んでくるのが目に映った。
「うっ、何でこんなっ」
それらを必死で避け続ける。
肩に、足に、頬に、腕に。幾つもの水塊を掠めながらも、長年培った回避技術で紙一重ですり抜けていく。
それはもう、いつ終わるのかと思うほどの時間。密度の濃い攻撃を何とか耐え切ったエースだったが、既に満身創痍でHPも本当にギリギリの状態。
唯一救いだったのは、そんな攻撃の雨あられだったにも関わらず、背を向けていた私に後ろから攻撃が一切飛んで来なかった事ぐらいか。
私は、どうせ弾かれると分かってる回復アイテムを使わず、JACKの方へと向き直ると、相変わらず気持ち悪い目線をモジュレに送っている最中を目撃する。
怒りと疲れと嫌悪で睨む私の視線に気付けたのか、こちらを見ると少し驚き、けど直ぐに憎たらしい笑みを浮かべて手を叩く。
「今のを耐え切ったのはお前で三度目だよ。全く、先生はいいとしてもあの骨董品といいてめぇといい……本当に退屈しねえな」
そう言うJACKだが、ふと空を見上げるとさっき避けたばかりの水塊が空を埋め尽くしていた。
「うそ……どうして……」
思わず零れた私の言葉に、勝ち誇った笑みを浮かべながら、JACKは得意気に話す。
「あれか? ありゃあさっきてめぇが最初に避けた【天飛沫】や【天飛礫】だな」
「どういう……」
「どうせもうすぐ俺様の下僕になるんだ、特別に教えといてやろう。
本来の【天邪鬼】はアイテム効果のメリットとデメリットを入れ替えるスキルだが、俺様のユニークでそれを使うとな、直前に打ち出したスキルが逆再生のように空へと戻るって効果に変わる。
直前つっても、二分弱ぐらいの猶予がある訳だが──まあてめぇも気付いちゃいるんだろうが、俺様の雨にはHP、MP回復効果がある。勿論別々のスキルだがな。
例え威力の低いスキルでも、弾幕のように張って逆再生。それでRTAでも最強になれたが、やっぱり対人は動きが一定じゃない分、なかなか上手く行かねーな!」
ベラベラとスキルの内容を説明するJACK。隙だらけにも見えるが、空中に浮いているあの水塊。多分、もう一度打ち出す事が出来るのだろう。そうでなければ消えないで留まっている意味が無い。
もう一度あの弾幕が来られたら……
「ユイ、ごめん」
私はアイテムを取り出す。勿論、見た目はただの回復薬。
なのでJACKはそれを許すまいと、わざわざ回復薬だけを弾く。
しかしそれと同時に、白衣のポッケに忍ばせていた手にすっぽり収まるほどの小さな針を、握り締める形で自分に刺す。
このアイテムは武器扱いでは無いが、ダメージ判定は存在する。そしてこの針には【状態異常付与】で【微毒】という、毒の中では最もダメージが少なく、効果時間は長いがダメージ判定の間隔が長い状態異常を掛けてあり、刺す瞬間だけユニークをOFFにしている。
ダメージがほぼ無いと言っても、このHPがギリギリの状態での毒状態。MPも今のであとスキル一回分程度だ。
だけど準備は整った。
これが最後の賭けになるとは、まあ一応思ってはいたけれど、やっぱり……ユイが居てくれてたら、もっと……。
空を見上げる。相変わらずの厚い雲で覆われた真っ暗な空。
ゆっくりと深呼吸する私。
攻撃して来ないのは、もはや虫の息だと思っているからだろうな。
どうせ死ぬなら戦闘の中でだ。諦めと失意の中でなんてごめんだ。最後まで死ぬ気で足掻いてやる!
私は意を決して【勝者はただ一人】を発動しようとしたまさにその時。
私の前には多数の水塊が降り注いでいた──
「あははははははっ! ひゃはは、ふひひひひひ!」
地響きを鳴らしながら、エースの立っていた場所が抉れていくのを、笑いながら見守るJACK。
転げ回り笑い疲れた奴に、モジュレは最大限の嫌悪で睨み吼える。
「貴方……それがトッププレイヤーのやる事なの!?」
「くくっ、別に”死んだ奴を笑ってはいけません”なーんてルールが書いてあるか? マナーなんて皆が決めた、俺には関係のない”誰か”の為のもの、だろ?
それに、何かやろうとしている奴が最期に見せる希望。それをギリギリでぶち壊してやる。セオリーにして一番対人戦じゃあ効くやり方だって、俺様のブログにも書いてあっただろう?」
「貴方みたいな……そういう事をするプレイヤーが上に立つ事自体が、全体の印象や雰囲気を悪くするって、どうして気付かないの?!
昔はもっとまともなプレイヤーだったじゃない!」
「別に俺は変わっちゃいないさ。強いて言うならモジュレ、お前に惚れたのが原因さ」
「……前にも言ったわ。私は今の低俗な貴方に惚れる要素は無い。そもそもこれはゲームよ。そういう事がしたいならリアルでやりなさい」
「酷いねえ。こんなにもお前を愛しているのに」
「ひっ」
未だ解けないスキルに拘束され、身動きが取れないモジュレに歩み寄るJACK。
破顔し、鼻の下を伸ばしたその姿に、モジュレは恐怖を覚える。
しかし逃げ出そうにもスキルは使えず、ただ袋の鼠の如く、最悪の時を待つばかり。
あと数歩、それでモジュレに手が届く距離になったところで、ふいにJACKが立ち止まる。
というよりも、何かを振り払うようにもがき出す。
「くっ、てめぇ生きてッ」
「ちゃんとギルドリストは確認するものだよ。──互いにね」
てめぇは今そっちのギルドに居るだろうが! そう言いたくなったJACKだが、背から羽交い締めにする声の主よりも、目の端に映る人影に気付きそちらに目をやると、弾幕を受けたはずのエースがそこには居た。
「それをアンタになんか言われたく無かったけど、まあさっきはありがと」
「クソが! 何がどうなって……」
「別にどうもしない。僕がJACKに見せていないスキルがある、ただそれだけの事だよ」
「何ッ?!」
「【存在すら希薄】、一日に一度だけ使える完全な無敵化スキルだよ。こちらからは攻撃ないしは物理的接触が出来る上、相手からの干渉を全て無効化出来る。オブジェすらも貫通出来るしプレイヤーネームも表示されなくなる。まあ、デメリットは接触・透過時間に制限がある事と、存在そのものが居なかった扱いになるから、ギルドからもフレンドからもログアウト状態に一日なり続けるってとこかな。
そういう意味じゃ、偵察役でギルドを行ったり来たりするお陰で、今日までこのスキルの存在を悟らせなかったってところは……うん、これで良かったんだと思えるよ」
「てめぇ、このっ……ぶっ殺してやる! 離せっ、このっ!」
「【毒沼】」
青薔薇に手を焼いていると、エースがJACKの足元に一坪ほどの沼を出現させる。紫色でボコボコと泡を噴いているが、JACKには【状態異常耐性・極大】がある為、毒になる心配は無い。
だが──
「クソッ! これで動きを封じたと思ってんなら、てめぇらは本当に大馬鹿者共だな! この体勢からでも、空中に待機させてある雨粒は俺様の意思で操作──」
「それ、死亡フラグだから!」
「ユイさんッ! JACKに攻撃される前に、早くっ!」
青薔薇の声の方を辛うじて見遣る事が出来たJACK。そこにはあの初心者女が拳を構え向かって来ている。
だが、どうやら青薔薇は、無敵時間ってのはとっくに過ぎてるのか、俺の肘打ちでダメージエフェクトが出ているのがモロバレだぜ?
それなら、わざわざスキルで狙い撃つ必要も無い。裏切り者を盾にして、仲間を殺しちゃったよー(笑)と嘆く様を見るのもオツなもんだな。
その前にエースだけは始末して──
そこに背中から強烈過ぎる一撃が響く。
静電気程度の痛みしか感じない仕様のこのゲームで、これほどの衝撃を受けたのは初めてと言っていい。
頭が割れるような、意識が途切れそうになる、そんな衝撃が身体を襲う。
必死に歯を食いしばり、スキルを操作しようとしても、何故だか反応しない。
「まさか、一撃で……」
「ユイさん、そんな顔をしないで下さい。本当は僕が一矢報いたかったけれど、これで良かったと──」
「青薔薇ごと、だ、と……」
その言葉を最期に、塵に変わる二つの影。
一つの影は表情は見えなかったけれど、きっといい顔をしていたんだろうと、ユイは静かにその消え行く者を見送ったのだった。
JACKを倒した事により、雨雲は次第に無くなり、空中を星のように覆っていた水塊も消え、モジュレの拘束も砕け散る。
同時にエースは尻餅をついて息を大きく吐いた。
「はぁ〜。間一髪だったよ、ホント」
「はっ、はっ、き、緊張したぁぁ」
エースの姿を見て、ようやく緊張の糸が切れた私はその場にペタンと座り込む。ゲームの中なので汗一つかいてないけど、心の中ではぐしょ濡れである。
「二人共無事!?」
「ははっ、無事とは言い難いかな?」
「だね〜」
駆け寄るモジュレに「普通の回復薬だよ」と言って小瓶を渡すエース。別に今毒入りかどうか気にする人は居ないと思うけど。多分癖になってるのかな?
その回復薬を栄養ドリンクのように飲み干しながら、ガッツポーズをするエース。
「よっしゃー! ざまぁ見さらせー!」
「もーエースったら」
「あははっ。ユイ、お疲れ様。よく頑張った、よくあそこまで耐えられたね」
「……うん。お疲れ様」
私は死を覚悟したあの瞬間を思い出す。
攻撃が当たる瞬間、目を閉じた私の腕に違和感を感じて直ぐに目を開けた。
すると凄い勢いで地面に穴を空けていくおっきい水玉。けれど、私に当たっているはずなのにダメージが無い。
「何故?」と独り言を呟いたら、「何とか間に合った」と声が聞こえる。
最初は幽霊的な何かかと思って怖くなったりもしたけど、よく聴けばそれは青薔薇さんの声。どうやら特別なスキルを使って攻撃を無効化しているらしく、触っている間ならその相手にも効果があるとの事。
でも制限時間もあるからと、戦線を一時離脱。JACKの後ろは攻撃が飛んで来ないからと、私は森の中で静かに身を隠す。
途中、エースがやられそうになって何度も助けに行っちゃいそうになったけれど、青薔薇さん曰く勝利を確信するとじわじわ嬲る癖があるから、作戦実行までは我慢してと言われ、じっとその機会を伺っていた。
作戦は簡単で、JACKがあるスキルを使った後、青薔薇さんが拘束するから自分ごと攻撃して欲しいというもの。
勿論私は反対したけど、青薔薇さんの声は真剣そのもので、【幻視Ⅰ】でも見えていないはずなのに、懇願する姿が映った気がした。
そして使った【天邪鬼】ってスキル。あのスキルは便利で強いけど、空中に浮いている水玉を再び撃ち直さないと別のスキルが使えない。そして前方では無く後方から、青薔薇さんの位置と被るようにする事で、JACKの油断と慢心を誘えると。
その作戦は見事に成功だった訳だけど、正直色々と心臓に悪かった。
特に死ぬ寸前の時と身を隠している間は、もう心臓バクバクいってた。何でこんな重要な役が私に……うぅ……。
でも、良かった。
ゲームの中って言っても、やっぱりエースがやられる姿なんて見たくなかった。
あー、なんか安心したら急に涙が……。
「んー、ユイ? どったの? 感極まった感じ?」
「うぅぅ。エースぅー!」
「おわっと!」
嬉し泣きなのか不安からなのか勝利の余韻からなのか。もう自分でも分からない涙が溢れてきて、止めようとしても全然出来なくって。
私はもう反射的にエースにダイビングしていた。
「ははっ、珍しい事もあるもんさねぇ〜」なんて言って茶化しているエースの声に、何故だか懐かしさを覚える自分が居る。
そっか、やれたんだ、私。
安心感に身を任せながらエースをハンカチ代わりに顔を埋める私には、「全く、少し見ない間に成長してくれちゃったもんだよ」という呟きは耳に入りそうに無かった。
来年…(´ω`;)?
私事では有りますが、最近多忙で帰るとほぼ確実に寝落ちしてしまうんですよね。
寝不足しすぎると、脳の血管切れてくも膜下出血するとか何とか……。
いや、まだ大丈夫。きっとあなた、憑かれているのよ……。
次回、
杜邪昇天!天国の祖母と奇跡の再会!
デュエルスタンバイ!!




