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32. 受難

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 二日後魔道具ギルドへ出かける雪菜を見送った一行は冒険者ギルドへと足を運んだ。

 

 「それじゃよろしくお願いしますね」

 「お任せください、私が責任もって教育してご覧にいれます」

 

 奏を初心者講習の担当教官へ引き渡した優奈達はプロミエの大迷宮へ向かって行った。

 

 「それでは私があなたを担当しますシュナイです、他の方たちより少し違った訓練になりますがご了承下さい」

 「わかりました、よろしくお願いします」

 

 ぎこちない表情でシュナイに頭を下げる奏、これから地獄の講習が始まろうとしていた。

 

 

 

 「誰が止まっていいと言った! 止まるな走れ走れ!」

 

 広い訓練場に教官の怒声が飛び交う、現在奏達初心者はひたすら走らされていた。

 止まることも許されない、気絶しても上から水が降ってきて強制的に覚醒させられる。

 これ以上走れないって所でやっと回復魔法をかけてもらる、もちろん回復したあとはまた走らされる。

 それに加え奏はスキルの使用も強制されている、自分にかけた強化が切れたらまたかけなおすのだ。

 かけなおしが遅れるとこれまた上から水が降ってきてさらには罵倒される。

 

 「カナデまた強化がきれてるわよ! 強化が切れる前にかけなおせと言ったでしょう! 強化時間をその身に叩き込みなさい!」

 

 水を含んで重たい衣服、走って喉がカラカラで口を開くのも億劫なのに強化のために詠唱しなければならない。

 奏はRPGで言う所のバフ、デバフに特化したスキルを持っているためスキル上げついでに時間管理を覚えさせられているのだ。

 学生時代ゲームなどやったことない奏はそこらへんの重要性がまったくわからない、そのため優奈が特別に組んだのがこの訓練なのだ。

 

 走り込みが終わるとしばらく休憩時間が入り、そのあと昼食になる。

 もちろん誰も口にしようとしない、食べたら吐きそうなのだ。

 

 (帰りたい……)

 

 全員すでにもう帰りたい気持ちで一杯だ。

 しかしこの訓練場は完全屋内でしかも出入り口は強力なロックの魔法がかかっているため誰一人として逃げ出せない。

 訓練を始める前に体力向上と根性を養うために走り込むとは聞いたが、限界まで走らされるとは思わなかったのだ。

 この訓練は困難にあっても諦めずに立ち向かえるようにが目的になっている。諦め=死に繋がる事が多いからだ。

 

 

 「食事はきちんと取れ! 冒険者は体が資本なのだぞ、食べられるときに食べておかねばいざという時に力が出せないぞ! 例え隣で仲間が死んでいてもだ」

 「食事をとらなかったせいで力尽きて死ぬなんていうこともあるのよ」

 

 教官達の言葉にのろのろと食事に手を付ける一団、吐きそうになりながらもなんとか完食したようだ。

 午後は剣術の訓練、魔法を扱う者も遠距離攻撃を得意とする者も等しく受ける。

 

 ドカッと音がして訓練開始早々地面に転がる奏、わき腹を木剣で殴られそのまま横に転がってしまったのだ。

 すぐに立ち上がり教官に向かって行く奏を嬉しそうに見つめるシュナイ、すぐに起き上がり反撃しに行ったのを評価したのだ。

 

 「カナデ呪歌が切れてる!」

 

 シュナイの注意が飛ぶ今度は自分を強化しつつ、相手の教官にスロウを入れるのを課せられてるのだ。

 手加減しない教官達によってボロボロになる一団、骨が折れたりするとすぐに回復魔法が飛んでくる。

 剣術の訓練が終わると各職業ごとの訓練が始まる、奏は木陰に連れて行かれそこでシュナイに手持ちのハープを渡された。

 

 「使いたいスキルを思い浮かれべば勝手に手が演奏してくれます、今日はひたすら演奏してスキルレベルをあげましょう」

 

 木陰に座り演奏を始める奏、その日訓練を続ける初心者達を優しい調べが癒していった。

 まぁ奏の指は演奏のしすぎでボロボロ、腕も持ち上げられないくらいになっていたが……。

 

 

 

 その頃ダンジョンに潜っていった優奈達は50階層のボスと激戦を繰り広げていた、主に和人が。

 前日和人が趣味で集めていた動画をライルと鑑賞している所に優奈が入って来たのだ。

 そして怒った優奈により和人とライル二人だけで50階層のボスを撃破を言いつけられたのだ。

 撮影した動画を大人しく優奈に差し出していればこんなことにはならなかったので自業自得である。

 

 50階層のボスは巨大なスライムで魔法が効きづらい、魔法を得意とする和人の天敵なのだ。

 ちなみに50階層のボスなのに結構弱かったりする、強酸なども吐いてこないし攻撃が通れば的は大きいのですぐ倒せる。

 攻撃手段はジャンプして巨大な体での押しつぶしだ。

 もちろん逃げ遅れればペチャンコになる、しかし物理攻撃も魔法攻撃も効きづらいため倒すのがやっかいなのだ。

 倒す方法は巨大スライムの周りにいる色とりどりの大量の小スライムを対応した魔法で倒すこと。

 赤なら火で、黄色は雷で、水色は水で、白はなんと回復法をかければ倒せる。

 間違えた方法で倒すとまた沸きなおすのでこれもやっかいだったりする。

 そうして周りのスライムを倒すとボスに物理と魔法が効くようになるのだ。

 もちろんライルも和人と一緒に戦っているが優奈により攻略方法を喋るのを禁じられている。

 ちなみに和人が攻略方法に気付いたのは延々とマラソンをした数時間後の事であった……。

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