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25.優奈怒る

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 会議から数日後、仕事に飽きた優奈がリリアの目を盗んでミイナとあやとりをしているとブルベルが部屋にやって来た。

 

 「あらミイナと遊んでたの? ミイナごめんなさいね、ちょっとユウナ借りてもいいかしら」

 「あとで返してね?」

 

 ミイナは頬っぺたをぷぅと膨らませながらも優奈を譲るために反対側のソファーに移動をする。

 ここ最近優奈が忙しくやっと優奈と遊べたのにと思ったが、優奈の仕事を邪魔をしてはいけないのを理解しているので我がままを言ったりしない。

 そんなミイナの頭をブルベルは撫でてあげると、優奈の隣に腰かけた。

 

 「ユウナあのね、先程ノルンから連絡がきて」

 「ユウナちゃぁぁぁぁぁん、大変なのぉぉぉぉぉ!!」

 「リュリュ様お待ちください!」

 

 ばんっ!と執務室の扉を開けて神官長のリュリュとリリアが飛び込んでくる。

 肩ではぁはぁと息をするリュリュ、屋敷を全力疾走するリュリュを追いかけて来たリリア。

 

 「リリアはリュリュを追いかけてきたとして、リュリュどうしたの?」

 

 珍しく慌てる神官長にきょとんとして優奈が尋ねる。

 

 「それが、さっきエルフの国の神殿から神官が来たのだけど! 一緒に異世界人を連れてきたのよ」

 「異世界人? 自然に開いたゲートに飲み込まれちゃった人とか?」

 「スキルを持ってるそうだからたぶん召喚された人なんだと思う、それでその召喚された人っていうのがユウナちゃんのお姉さんと親友って名乗ってるの」

 

 ピシリと優奈が固まる、がすぐに復帰し頭を振る。

 

 「確かに私には姉がいるけど、ありえないわ。ピンポイントで私の姉が召喚されるとか!」

 

 そこにリュリュの登場で話を中断されたブルベルが優奈に話の続きをしはじめる。

 

 「それがそうでもないのよ、先程言いかけてたことなんだけど。

 ノルンから連絡が来てガイアの同僚がユウナのせいでガイアが処罰を受けて、さらに守護者の任を奪ったと勘違いしていたみたいなのよ。

 それでユウナを困らせようとガイアの部屋に保管してあったユウナの血を使って召喚を行ってしまったの」

 

 頭に手をあてため息をつくブルベル。

 本来召喚は守護者に与えられた最後の手段なのだ、そう気軽にぽんぽん行っていいものではない。

 

 「行ったのは下級の女神で、さらに知識もないのにみようみまねで召喚を行ったらしく。

 エルフの国の森に召喚されてしまったみたい、これはエルフの国の森でよかったとしか言いようがないわ。

 下手な場所に召喚されたらその場で死んでしまう可能性があったわけだし。

 それで本来なら一人しか召喚されないはずが、近くにいた人まで一緒に巻き込んで召喚されているわ」

 「では本当に私の姉が召喚された可能性が高いのね?」

 「ユウナの血を使っているのでその可能性は高いわね……」

 「その召喚をした女神あとで死ぬほど怖い目に合わせてもいいかしら?」

 

 ほの暗い笑みを浮かべる優奈、いつもの彼女なら絶対に浮かべることのない笑みだ。

 何かあったのかと後からきた和人がそれを見て驚く、優奈でもそんな笑みを浮かべるのかと。

 そしてもちろんこっそり撮影を忘れない、最近は小型のムービーを胸に入れている。

 最近和人は優奈の写真と動画を収集するのが趣味になってきはじめている……。

 

 「ええと、何をするのかしら? それによっては許可するわよ」

 「そうね、まず十字に張り付けて動けないように。そのあと目隠しした私の突きを受けてもらいましょうか。

 もちろん当てたりはしないわよ? まぁ当たってしまってもすぐ治してあげるけど。ふふ、ふふふふ。

 二度と私に迷惑かけようなんて思わないように躾けないとね」

 

 邪悪な笑みを浮かべる優奈、周りはドン引きだがブルベルは許可を出してしまった。

 後日神界の広場に一人の女神の悲鳴が木霊した、自分の体ギリギリに剣が刺さるのだ。

 しかも高速で!涙を流し許しを懇願する女神、それを眺めている神界の住人全員ドン引きである……。

 時間にして数分の出来事だが、やられた女神には何十分にも感じられただろう。

 そしてその日から神界に一つの不文律が生まれる、『決してユウナを怒らせてはいけない』と。

 

 

 

キャラ付けしてくれないと、誰が誰だかわからないって言われましたがキャラ付けした方がいいですか?

一応地の文で説明や呼び方を変えたりしているのですが、キャラ付けは苦手です……。

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