第27話:うちのサンタが知らなさすぎる!
《 前回のあらすじ 》
弁財天がヒモを着せようとしてきた
七福神たちが休憩のためにホテル内に戻ってからしばらく後。
ノエルたちはようやく、それぞれのバカンスを楽しみはじめた。
ノエルは銃を磨きながら日焼けを楽しむ。
ビーチチェアに座り、銃を膝に置いてオイルを塗り込み、太陽の下で体を伸ばす。
「はあ~、暖けえ陽射しが気持ちいいぜ!」
時折銃を空に向け、光を反射させてキラキラさせ、満足げにニヤニヤ。
クランプスはヴィラから戻ってきて、水着に着替えた姿でビーチチェアに優雅に腰掛ける。
黒のビキニに薄いパレオを巻き、銀髪を海風になびかせた。
「ふふ……潮風が肌に心地よいですわ。
クッキーと紅茶が、波の音に合いますわね」
ルドルフは日陰のデッキチェアに体を投げ出し、毛を広げて乾かす。
「ふう……やっと落ち着いた。
熱い砂浜は苦手だけど、日陰で毛乾かすの気持ちいい……
ココナッツジュースも冷えてて最高だ……」
ストローで飲みながら、のんびり目を閉じる。
妖精たちは無邪気に砂浜で遊びまくる。
海に飛び込んで水しぶきを上げたり、砂でお城を積み上げては壊したり、
ヤシの木に登って福袋を開けて中身のお菓子をポリポリ食ったり。
「海楽しいー!!」「お城崩れたー!!」「また作ろー!!」「福袋にお菓子いっぱいー!!」
羽をキラキラさせて飛び回り、笑い声がビーチに響き渡る。
みんながそれぞれの時間を楽しんだ後、ノエルが銃を磨き終えて立ち上がる。
「よし、みんな! 弁才天が言ってた鏡開き会場も見てみるか。
…ってか、鏡開きって何だ? 鏡を割るのか?派手にぶち壊す感じ? 面白そうじゃねえか!」
ルドルフがジュースを飲み干してぼやく。
「鏡開きは餅を割る行事だよ…鏡じゃなくて」
クランプスが紅茶を一口飲んで微笑む。
「ノエル、日本の行事を知らないんですの?」
ノエルが肩をすくめてニヤリ。
「お前らこそ、なんで知ってんだよ?
でも、割るって聞くとワクワクするな。銃でぶち抜いたらどうなるんだろ?」
妖精たちが飛び回りながら大興奮。
「割るー!!」「壊すー!!」「面白そうー!!」
こうして一行は、鏡開き会場へ向かうことになった。
テントの中に、七福神特製の鏡餅が置かれている。
ミカンが乗って、縁起物っぽくキラキラ。
1メートルはあろうかという大きな餅だ。
そのとき、ノエルのポケットがモゾモゾ動いた。
金色のアホ毛がピコピコ震え、15cmのミニ均衡神がふわりと現れる。
ボロボロの和服ドレスを着た小さな体が、鏡餅を見て瞳を輝かせた。
「餅……美味そうじゃのう」
ノエルが驚いてポケットを覗き込む。
「おい、アホ毛。お前、正月終わったのにまだ出てくるのかよ?」
ミニ均衡神が小さな身体で胸を張り、
「余、餅の匂いに誘われてな。
少し貯まった力をぶち込んで出てきたわい!」
ルドルフが眠い目をこすりながらぼやく。
「餅食べたさで出てくるなんて……ミニ神様、食欲強すぎだよ。せっかく貯まった力、こんなところで使っちゃっていいの?」
ミニ均衡神がアホ毛をピコピコ振って、
「今使わずに、いつ使うのじゃ! 餅じゃぞ!?」
ノエルが肩をすくめて笑う。
「まあ、いいだろ。チビ神もバカンス楽しめよ。
ただし、食べ過ぎてまた暴走すんなよ?」
(次章へ続く! 鏡開き会場で妖精たちが大暴走!?)
──ここまで読んでくれた良い子たちへ。
お疲れ様だったな。
だが、まだ帰るなよ?
・次のエピソードは1月14日、20時に投稿予定だとよ。
・ブックマークしてない奴、手あげろ。
ホールドアップしろとは言ってねえ。
・活動報告も要チェックだ。
小話をアップしていくよう、作者を脅しといた。
本編が待てない良い子は、そっちも読め。
──ノエルより。




