8話 作戦会議
・アーリス「わぁ!おっきいー!!」
アーリスとアルテミシアはトリカの別荘の前いた。
ビー!
アーリスは別荘のチャイムを鳴らす。
・「はい。ルピナス家別館1番窓口です。」
ルピナス家の使用人からの返事だった。
・アーリス「あっあのトっトリっトリカ君にっ…」
・アルテミシア「もう!何ビビってるのなの!」
アルテミシアは横から割り込んで、
・アルテミシア「トリカに用があるなの。アルテミシアなの。」
アルテミシアは臆することなく用件を伝えた。
・「お待ちしておりました。アルテミシア様、アーリス様。どうぞお入りください。」
使用人がそう言うと頑丈そうな大きな鉄の門が開いた。
中は広くアーリス達を出迎えたのは大きな庭園だった。
門に入りアーリス達はさらに歩いて奥まで進む。すると今度は大きな館が見えてきた。アーリスは館のチャイムを鳴らす。
ガチャ。
玄関が開きトリカとセンノが出迎えてくれた。
・トリカ「ようこそいらっしゃいました。」
アーリスとアルテミシアは別荘に入る。
・アーリス「わぁ!広いね!豪華だねー!」
・トリカ「ですがこれでもルピナス家の所有する屋敷の中では一番小さいものなんです。」
・アーリス「えっ!これが小さいの?今度他の所にも遊びに行っていい??」
・トリカ「もちろんです。アーリスさんなら大歓迎です。今度実家にご招待しますね。」
・アルテミシア「遊ぶのもいいけど、早く作戦会議するなの。」
アーリス達は挨拶をそこそこに作戦会議を始める。
・トリカ「ではいきなりになりますが、新緑の会のアジトを突き止めました。」
・アーリス「本当!?」
・トリカ「はい。昨日センノが場所を特定しました。」
・アーリス「やっぱりセンノ凄いや!」
・センノ「ありがとうございます。」
・トリカ「センノは索敵能力に長けておりまして、サポート役としてかなり役にたてると思います。」
・トリカ「では続けますね。まずは敵の人数ですが出入りも考え20人~30人ほどです。敵の数が多いと思われますが注意する人物は3人です。」
・アルテミシア「3人?」
・トリカ「はい。新緑の会、会長ウィード。そして側近のヒシバとギナです。」
・アーリス「会長?ボスってこと?」
・トリカ「その通りです。」
・トリカ「今回、この新緑の会の狙いは私たちルピナス家が保有する、薬剤です。実は恥ずかしい事にウィードにルピナス家の薬剤の研究施設を襲撃されいくつか薬を盗まれてしまいました。昨日のフード男が使っていたものがそうです。それからあれよりも更に強力な物も盗られてしまいました。」
・アルテミシア「でも一体なんの為に?なの。」
・トリカ「恐らく乱咲と取り引きする為ではないかと。考えられるのはこれを献上することで仲間に入れてもらおうという算段だと思います。」
・アーリス「なるほど。それは阻止しないとね!」
・トリカ「はい。幸いな事にこの一番の激毒であるアルカロイドだけは守り抜く事が出来ました。アーリスさんのお陰です。」
・アルテミシア「アルカロイドなの…とっても強い猛毒なの。ボクも薬師だから分かるなの。どうしてそんなものを作ったなの?」
・トリカ「私は毒を精製でき更にそれを薬や栄養剤に創り変えることが出来ます。ですが幾つか条件があって、薬の効果や効き目は毒の強さに比例します。例えになりますが微毒であれば痒み止めの薬や胃腸薬を創ることが出来ます。猛毒や激毒と言われるものは抗生剤や強力な麻酔薬なんかも創ることが出来ます。そして条件の一つ目が薬を精製するには必ず先に毒にする必要がある。二つ目、自ら精製した毒しか創り変えることが出来ない。です。長くなりましたがアルカロイドを持っている理由はこの毒は強すぎるためまだ私も制御出来ず研究中だからです。」
・アルテミシア「なるほどなの。根の代償ってことなの。条件の一つ目のせいなの。」
・トリカ「その通りです。なのでこの毒は私自身が肌身離さず持っているということです。」
・アルテミシア「そんだけ強力な毒ってことはトリカの細胞型って……」
・トリカ「はい。【鳥兜】です。」
・アルテミシア「やっぱりなの。納得なの。」
・アーリス「細胞型ってなに?」
・アルテミシア「う〜ん。簡単に言ったら血液型みたいなものなの。でも血液型とは違って細胞型は20万種類以上あると言われているなの。」
・トリカ「ちなみにセンノは【仙翁花】、ローズ家は【薔薇】です。」
・アーリス「なるほど〜?」
・アルテミシア「この感じはあまり分かってないなの。まぁ別にいいなの。」
・トリカ「話が脱線してしまいました。話を戻しますね。」
・アーリス「うん。それでそれで、オレは何をしたらいいの?」
・トリカ「今回の目的は薬の奪回、新緑の会の解体、乱咲についての情報収集の三つです。」
・トリカ「作戦ですが、週に一度ウィードと側近の二人が会合を行っていると言うこと突き止めました。そこを少数精鋭で潜入して襲撃したいと思います。ウィードをアーリスさんとアルテさんにお願いしたいと思っております。側近二人は私達二人が相手します。そして三人を撃破した後に私の部下と使用人でアジトを囲い敵を逃さないようにします。」
・トリカ「すみせん。会ったばかりなのにこんな大役をお願いすることになり。昨日のアーリスさんを見てこれが最善策だと思いました。」
・アーリス「大丈夫だよ!トリカ!センノ!任せて!!」
・アルテミシア「ボクはあまり戦い向きじゃないからサポートに回るなの。」
・アーリス「信頼してるよアルテ!!それでいつ乗り込むの?」
・トリカ「敵の週に一回の会合が本日行われます。なので今夜作戦を決行したいと思います。」
・アーリス「よしキタ!!!!」
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