表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

電脳世界に帰り道なんて無いんだよ?

作者: みみみみ

VR……バーチャルリアリティ世界をガチで考察したら、ホラーになった。


電脳世界に意識を飛ばしてダイブする。

そういった作品は数あるし、実現されるのも時間の問題だろう。


だかしかし、実現したらしたで問題しか無いと思われる。


まず、電脳世界に意識を飛ばす。

これ自体はさほど難しく無い。意識とは即ち脳内シナプスの電気信号にすぎない訳だから、電極を指すなりしてモニタリングすれば、記憶、人格、思考パターンなどそっくりそのままデジタル化して、AIのように電脳世界にインストールすることが可能なはずだ。


ただし、十中八九発狂する。


なぜなら、意識だけ電脳世界にいくなら、五感はもとより身体的なフィードバックがOになるわけで、何も見えない、何も聞こえない、何も感じない、動けないどころか身体の感覚が無い。


そんな状態に放り出される訳だから、発狂しないはずがない。


ならば、電脳世界ようの身体のとしてのいわゆるアバターを用意すれば良いと、考えたが……。


不随事後からのリハビリ過程を知ってると、そのアバターとリンクするまでが超大変だろうし、そもそもアバターを用意するだけでは足りず、そのアバターを存在させるフィールドを用意する必要がある。


よくあるアバターのカスタマイズなんてもってのほかだろう。ほんの僅かな違いでさえ違和感となるのだかな、猫耳生やしたり四本腕にしたりしても、まともに対応できるとは思えない。


アバターを用意するならば、本人と全く同じ物を用意するしかないだろうが、脳内だけスキャンするのと、全身をスキャンするのでは難易度が違いすぎるため、現実的じゃなくなる。


これらを解決するには、もう一つの方法をとるしか無い。


それは、電極などで脳内をモニタリングするまでは同じだが、違うのはコピーしないということ。


つまり、AI化するのではなく、あくまでも脳内の信号をスキャンして、同時に五感的なデジタルデータを脳内送り込み、ある種の幻覚を見せると言った手法だが、本人の自認としては電脳世界にダイブしたのと同じになるので、これはこれで有用な方法と思われる。


これならアバターを用意するまでもないし、五感の情報もある程度それらしいデータを作れば、現実同様、脳内で補完されるので、作成難易度も高くはないだろう。もっともクオリア問題があるので、そこをどうクリアするかが難しさそうだが……。


いずれにせよ、生身の身体のからのフィードバックがノイズになるため、それらをシャットダウンする必要があり……生命維持装置との併用が不可欠となるのが悩ましい。


技術が進めば、睡眠中の夢的な感覚でダイブできるようになる可能性もあるので、今のところこれが1番現実的的なVRの実現方法となるだろう。



ただ問題は、いずれの場合にせよ。個人の意識。

つまり記憶や人格、思考パターンなどをすべて『デジタル』化出来てしまうことに問題がある。


デジタルデータである以上、コピーは出来て当たり前なので、同じ人間が無数に存在できるようになってしまうのが、大問題と言えよう。


どこでもドアとか、スワンプマンとか、テセウスの船など、同一性をどこまで許容するか意見が別れるだろう。


最大の問題は、これまでただの思考実験でしかなかったコピー人間の存在が、今まさに現実になろうとしていることだ。


一度技術が確立してしまえば後戻りはできない。


帰り道なんて存在しない。



タイムマシンを使っても、宇宙空間に放り出されるだけなのが現実なんですから……。



VRMMOとか、面白そうなんだけど実現したらヤヴァイよねって話です。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ