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第4話 俺が妹の恋人?

「恋人?どう言うことだ?」

「一日だけ、彼氏みたいに接して欲しいの」

「はあ、彼氏みたいに……」

「うん。ダメ?」

「いや、ダメでは無いけど……」

「じゃあいいのね?」

「いいけど、彼氏みたいにってどうすればいいんだ?」

「デートしよ?」

「デートならこの前、遊園地に行ったじゃないか」

「あれってデートなの?」

「違うのか?」

「二人きりじゃないからデートじゃないでしょ」

「そうなのか?」

「そうなの。だから、デートしてみよ……?」



大型の商業施設にやってきた。

「なあ」

「ん?なに?」

「デートって言うか、普通に家族の買い物じゃないのか?」

「別にいいじゃん」

「………」

「で、どっか行きたい店でもあるのか?」

「お洋服屋さん」

「ほう。洋服屋か」

「買ってくれる?」

「ああ、いいぞ」


「これ可愛くない?」

「まあ、可愛いと思けど」

「けど?」

「玲華には、合わない気がする」

「そうかな?」

「ちょっと、試着してみたらどうだ?」

「わかった」


「ど、どう……?」

「玲華が着ると、何でも似合っちゃうんだな……」

「え?そう?」

「ああ。めっちゃ可愛いぞ」

「恋人って言っても、そこまで褒め散らかさなくても良いんだよ?」

「でも、本当に可愛いぞ」

「あ、ありがと……」

「で、どうするんだ?買うのか?」

「うん。似合ってるなら」

「他はどうする?」

「これもいい?」

「ああ。もちろん」



「次どこ行く?」

「お化粧品見に行ってもいい?」

「ああ」

「化粧品って、メイクはライブの時メイクさんがやってくれるだろ?」

「化粧水切れそうだから、新しいの欲しくて」

「ああ、なるほど」

「良いやつ買ってもいい?」

「良いやつって、高いやつって事か?」

「うん」

「まあ、いいけど」

「じゃあ、これ」

「これ……か!?」

「え?うん。これだけど……」

「た、高すぎないか……?」

「でも、私いつもこれ買ってるよ」

「じゃ、じゃあ、これだな……」

「うん」

マジで高いな。俺が知ってる化粧水って、千円いかないような物なんだが。


「で、次どうする?」

「お昼ご飯食べない?」

「ん?もう十二時半か……。そうだな。なんか食べたいのあるか?」

「カレー以外なら」

「そうだな。俺もカレーは食べたくないな。」

「このパンケーキ屋さん行かない」

「ああ、いいぞ」


「いらっしゃいませ。こちらメニューになります。」

さて、何を食べようかな……?た、高い……。何故こんなに高いんだ。

「なあ、玲華……」

「ん?」

「パンケーキって、こんな高いっけ……?」

「あー、確かにちょっと高いかも」

「だよな……」

「もしかして、高いのダメだった?」

「いや、別にいいけど」

「じゃあ、私これにする」

「いちごか。女子っていちご好きだよな」

「優くんは、どれにするの?」

「俺は普通のやつでいいかな」

「えー、どうせならこっちのブルーベリーのやつにすれば?」

「ブルーベリーって苦手なんだけど……」

「じゃあ、あーんしてあげるから」

「いや、あーんって……」

「別に恋人なんだから、普通でしょ?」

「そ、そうだな……」

「じゃあ、ブルーベリーのパンケーキね」

「は、はい……」


「お待たせいたしました〜」

おお。美味しそうだな。でも、ブルーベリーが多いな。これじゃ、パンケーキの味がしないんじゃないのか?

「美味しそうだね」

「ああ」

それに対していちごの方は、程よい量で生地の味がしっかりしそうだ。

「はい、あーん」

「あ、あーん……」

「美味しい?」

「ああ。美味しいよ」

「じゃあ、私にもあーんして?」

「え、やだ。恥ずかしい」

「私もしたんだから」

「わ、わかったよ……。あ。あーん」

「あーん。うん、美味しい」

「そうか」


「美味しかったな」

「うん。また来たいね」

「そうだな」

「そうだ」

「ん?なに?」

「俺も服を見行きたいんだけど、良いか?」

「うん。良いよ」



「これとかいいな」

「ちょっと派手すぎない?」

「そうか?このくらいの方が舐められないし良いんじゃないか?」

「舐められないって……舐められてるの?」

「いや、そんなことないけど」

「じゃあ、良いじゃん」

「でも、こういうの着てみたかったんだよな」

「そうなの?」

「かっこよくないか?」

「私には、優くんの好みわかんないや」

「そうか」

「玲華は、どういう服が似合うと思うか?」

「うーん。これとかどう?」

「これかあ。玲華はこういう服を俺に着て欲しいのか?」

「うん。似合うと思うよ」

「そうか、じゃあ試着してみるか」

「着させてあげようか?」

「え!?いや、いいって」

「そう?」

「ああ」

「自分で着れるから」

「でも、外で一人で待ってるの寂しいよ……」

「……じゃあ、一緒に試着室入るか?……」

「うん!」

まじかあ………。めちゃくちゃ周りの人達にも見られるし……。

「なあ……」

「ん?」

「やっぱ一人で試着するよ」

「えー、もう入っちゃったんだから、いいよ」

「………」

「ほらほら、着替えて」

「後ろ向いててくれないか?」

「別にいいじゃん」

「恥ずかしいんだけど」

「もう、しょうがないな。ほら、後ろ向いててあげるから」

チラッ

「だから、見てないって」

「いや、なんで振り向いたの分かるんだよ」

「え、か、鏡?」

「はあー。じゃあもう見てていいよ。面倒臭いから」

「やった」

「てか、義兄の着替えみるのが、楽しいのか?」

「うん。楽しいかも」

「おお」

「な、なんだ?」

「意外と腹筋割れてるんだなって」

「ああ、まあな」

「何かスポーツとかやってたっけ?」

「いや、特には。まあ、筋トレならしてるけど」

「それだけ?」

「ああ。それだけ」

「うん。やっぱ似合うじゃん」

「そうか?これ似合ってるのか?」

「女の子が言うんだから、似合ってるよ」

「そっか。じゃあ買ってみるか」


「今度は玲華の試着に同席しようかな……」

「それただの、セクハラだし」

「かも知れんが。やっぱ嫌だよな」

「私は別にいいよ……?」

「え?」

「なーんね。冗談だよ」

「あまり男をからかうなよ。男の心は単純なんだから」

「そうなの?」

「ああ、凄く単純だぞ。女子に話しかけられるだけで好かれてると勘違いしたり、ちょっと目が合っただけで意識されてる?とか思うし」

「そ、そうなんだ……」

「そうそう。俺に関しては、そのことを踏まえた上でも勘違いしてしまう。さっき冗談って言われたが、普通に意識しまくりだぞ」

「そうなの?」

「ああ。めちゃくちゃドキドキしてる。」

「ふーん。」

「なんか、変な義兄で悪いな」

「そうだよ。これでも一応、私アイドルなんだよ?」

「そうだな」

「この後どうする?」

「俺は特に行きたいとこは無いけど」

「私もないから、帰ろっか」

「わかった」

読んで頂きありがとうございますm(_ _)m

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