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外装装甲の魔法紋付与


 シュレイノリアが、魔法紋を描き終わると、30番代と40番代の箱を分けて置くと、ジュエルイアンが、ジューネスティーンに話しかける。


「今の、シュレイノリアの魔法紋の描き方、後で俺にも教えてもらえるか。」


「はい、組み立てた後にでも教えますね。」


 それを聞いたシュレイノリアが、口を挟んできた。


「私じゃダメなのか。」


 不思議そうに聞くと、ジュエルイアンは、困った様な顔をする。


「お前は説明が良く分からないから、説明ならジュネスの方が分かり易い。 俺達は魔法について詳しく無いからな。 魔法職のお前の話は魔法職同士なら理解できるだろうが、俺たち一般人は、ジュネスに通訳して貰わないと理解できないんだ。」


 不服そうな顔で、一瞬間をおいてから、シュレイノリアは答える。


「分かった。」


 ジュエルイアンとシュレイノリアのやり取りが終わると、組立作業に入ろうと、ジューネスティーンが音頭をとる。


「じゃあ、組み立て始めますか。 それじゃあ、アンジュのスーツは自分とアンジュとアリーシャ姉さんで、カミューのスーツは、カインクムさんと、カミュー、レオンで行いましょう。」


 そう言うと、残ったシュレイノリアに、指示を出す。


「お前は、魔法紋を描く人だから、それと、ジュエルイアンさんが、魔法紋の描き方が気になるみたいだから、二人で魔法紋を描いてくれ。 ジュエルイアンさんも、それでよろしいですか。」


 自分にも仕事を振られたので、少し慌てて、


「ああ、問題無い。 魔法紋の描き方を見せて貰える方が俺はありがたい。」


「ジュエルイアンさん、力仕事にはなりませんので、じっくりと魔法紋の描き方とか見ておいてください。」


「それから、魔法紋を描く時、今の様に詠唱して描いてくれ。 その方がジュエルイアンさんも何か掴めるかもしれない。」


 そう言われて、シュレイノリアは鬱陶しそうな顔をする。


「クライアントには、礼を尽くすものだ。」


 シュレイノリアに促すと、仕方無さそうにする。


「呪文詠唱は面倒。 だが、仕方が無い。 クライアントには、礼を尽くす。」


 シュレイノリアが答えると、手分けして組み立てに入った。




 組立は、いつもの様に胴体部分を治具に取り付けて、腰のシリンダーに足のリングを差し込んで止める。


 足の内装を腰の部分に取り付けるが、やはり、その部分はアンジュリーンが取り付けたが、カミュルイアンは特に気にすることもなくカインクムが取付けていた。


 足については、レィオーンパードとアリアリーシャの物より重装備になっている。


 どちらかと言うとジューネスティーンの物に近い。


 前衛の二人はスーツを使う前からホバーボードを使用していたのは、パワードスーツを装備しても使えるように考えていたので、足にホバークラフトをつける必要が無かったのだが、アンジュリーンとカミュルイアンはホバーボード無しなので、足にホバークラフト機能を取付けてある。


 腕についても特に差異は無く外側にアタッチメントが有り、そちらにオプション装備を取り付けられる様にしてある。


 現状では特に何かのオプションを取り付けてはいないが、スーツの脱着の際のバランスを考えると何かを用意する必要がある。


 胴体に手足を取り付けている間にシュレイノリアが、第二装甲に魔法紋を描くのを、一つ一つ確認する様に見ていたジュエルイアンは、その時の呪文の長さに辟易していた。


 ヘッダーファイルによって、簡略化されているとはいえ、複雑な制御を要求されるので、ヘッダーファイルを使うことで、かなり簡略化された呪文になっていると言うが、それでも長いとジュエルイアンは思う。


 ジュエルイアンも人の話は、かなり長い内容でも、一度聞けば覚えられるのだが、その長さと専門用語の羅列で、何を言っているのか分からないようだ。


 念仏を聞いている様な、魔法紋の内容は覚えきれないので、昨日の酒が抜け切ってないことと合わさって眠さと闘っていた。




 今回は魔法紋を一度に2体分あったので、組立より魔法紋を描く方が遅くなった。


 スーツは外装の外部装甲が付いてない状態でたたずんでいる。


 時間を持て余してしまった女性陣は、何やら喋り始めているが、カミュルイアンが装着してみたそうにしていたので尋ねる。


「とりあえず、その状態で着けてみろ。」


 そうジューネスティーンが言うと、カミュルイアンは上に着ていた服を脱いでインナースーツになると、パワードスーツに入ってみようとするが、腰まで足をどうやって上がろうかと悩んでいる。


 外装が取り付けられた状態なら、ふくらはぎの裏の装甲が跳ね上がって足を掛けることができるのだが、取り付けてない状態では足場に困っている。


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