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レオンの席

 

 ジュエルイアンの席に、アンジュリーンとアリアリーシャが座る事になったので、ユーリカリアとウィルリーン、それにジューネスティーン達4人が席に着く事になった。


 ジュエルイアンのテーブルには、これで7人が座ることになり残りのテーブルにはユーリカリア達の3人がシェルリーンとカミュルイアンの席に行く事が確定した。


 残ったフェイルカミラ、フィルルカーシャとヴィラレットは、消去法的にカミュルイアンとシェルリーンが座るテーブルに行くことになったのだ。




 残った3人は、カミュルイアンをシェルリーンが、口説のを聞くのかと思いつつも、もう1人の男子であるレィオーンパードが席に居るので、彼と話をしながら食事を楽しめば良いと、3人とも同じ事を考えている様だ。


 最初の会食では、ヴィラレットとフィルルカーシャは、レィオーンパードと一緒に会食しているのだから初対面というわけでは無いと思いつつ、2人の邪魔はしない。


 そう思うと、お互いに視線を合わせてから、そのテーブルに移動する。




 一方、レィオーンパードは、何気にカミュルイアンに釣られて隣の席に移動すると、カミュルイアンにシェルリーンが寄っていったので、反射的にカミュルイアンから離れてしまった。


 今日は、もう一人のエルフであるウィルリーンが、ユーリカリアに呼ばれていたので、二人の女子に囲まれるカミュルイアンを見る事は無いと思って、高を括っていると、自分の周りに3人の女子がいる。


 いつも見ている、アンジュリーンでもアリアリーシャでもない顔を確認する。




 レィオーンパードは、何事かと思って、向こうのテーブルを見ると、アンジュリーンとアリアリーシャが向こうのテーブルに座り直しているところだった。


 レィオーンパードは、女子率が高いと思ったのだろう。


 何気に、カミュルイアンを見るが、もう、シェルリーンと何か話し始めている。


(今日は、俺とカミューの二人だけなのか。)


 そう思うと、残りの女子の顔を確認する。


 前回は、アリアリーシャが一緒だったので、アリアリーシャが、上手く場を持たせる様な話をしてくれていたのだ。


 どちらかというと、女子トークの中だったので、自分1人が浮いていた様な状態だったのだ。


 それでも、時々、聞かれた事に答える程度で済んだので、まあ、話たと言えば話していたのだが、それよりも、食べた食事の方が印象に残っているのだ。


 今回は、前回の様にアリアリーシャに相手を任せるわけにはいかなそうだと感じてはいるのだ。


 ただ、カミュルイアンが居るなら、2人で4人と話をすれば問題無いと考えていたのだろう。


 しかし、ふと、カミュルイアンとシェルリーンの恋愛事情の絡んだところに、自分と、フィルルカーシャ、フェイルカミラと、ヴィラレットという、6人のテーブルの構図が頭に浮かんできたのだ。




 すると、男女の仲に鈍感なレィオーンパードにも、疑問が浮かんできたようだ。


(カミューは、シェルリーンと二人で話をすることになるよな。 でも、一緒に居たら、カミューも、こっちの女子とも話をしてくれ、る? ・・・。 いや、シェルリーンさんは、カミュー目当てなのだから、どうなんだろうか? )


 レィオーンパードが、考えている間に、フェイルカミラ達が、テーブルの配置を動かし始めた。


 そんな事を気にもせず、レィオーンパードは、考え込んでいる。


(しかし、カミューに他の3人が、口を挟む様な事があるのか? それって、シェルリーンさんの邪魔になるんじゃ無いのか? )


 前回の会食を考えたら、シェルリーンは自分に話しかける事は無いし、残りの3人がカミュルイアンに、話しかけることもないのでないかという思いが、レィオーンパードの頭に浮かんだようだ。


 それは、エルフ属の特徴として、男性エルフの出生率の低さから、男性エルフに対する女性エルフのアタックに邪魔は挟まないのだろう。


(そうなると、残りの3人の話相手を、俺が一人で行う事になるのか。 ・・・。 えーっ! )


 レィオーンパードは、顔を引き攣らせる。


(俺に、この3人に興味を与えられる話ができるのか? いや、無理でしょ! )


 レィオーンパードが、そう思った瞬間、アンジュリーンと目が合った。




 何気に目が合っただけで、アンジュリーンの表情に変化は無いが、目が合ったことで、レィオーンパードは、ハメられたことに気がついたのだ。


 すると、さっき、アンジュリーンがアリアリーシャに話しかけて、ジュエルイアンのテーブルに向かった事を思い出したのだ。


 その時は、何も考えて無かったので、全く気にして無かったのだが、その時の言葉が、レィオーンパードの頭の中で、何度もエコーのかかった様に流れ出したのだ。


 レィオーンパードは、ハッとなる。


(アンジュ達、俺を、この状態になる様に仕組みやがった。)


 気がついた様だが、もう遅い。


 アンジュリーンとアリアリーシャは、席についている。


 今更、席の交換を言っても仕方がないのだ。


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