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先に出るレオンとアリーシャ

 

 12人全員で魔物狩りにすると話が決まったところで、全員の配置決めになった。


 ユーリカリアを中心に右にヴィラレットが付き、左にはジューネスティーンが付いた。


 フェイルカミラはユーリカリアの後ろから援護と、フィルルカーシャはヴィラレットの援護になる。


 ジューネスティーンは、釣り役の2人が戻ってきたところで、3人グループで対応する。


 残りは、中衛の弓3人と後衛の魔法職2人となる。


 魔法職を中衛と一緒にしようかと言う案も出たが、ウィルリーンに可能な限り遠くから攻撃させた方が練習になるとシュレイノリアが言うと、中衛に5人は多いと言う意見もあり、結局、釣り役、前衛、中衛、後衛という配置になった。


 シュレイノリアとすれば、一番後ろから状況に応じて魔法での対処になるので、弓矢の軌道が確認出来れば別の魔物に対処も可能と言う事だった。


 効率的に狩を行うなら後ろが一番良いということだ。




 配置も決まりそれぞれの役割も決まると戦闘に備える。


 先程、シュレイノリアが向かって来る途中に倒してしまった魔物のコアをアリアリーシャが回収し、レィオーンパードが周囲の警戒に当たる。


 コアの落ちている場所は、魔物の索敵範囲内なので、不意を突かれて怪我をしても仕方が無いので、警戒しつつ魔物のコアの回収を行う事になる。


 万が一の時は、後衛に居るシュレイノリアが魔法で撃退する事になっている。




 レィオーンパードとアリアリーシャがホバーボードをゆっくりと進ませる。


 最初のコアの場所まで行くと、アリアリーシャがしゃがんでコアを拾う。


 レィオーンパードは周りの警戒を行なっている。


 万が一の時は、直ぐに戻れる様に声を掛ける事になっている。


 アリアリーシャがコアを拾ってポシェットに入れると、アリアリーシャは立ち上がって、次のコアに向かう。


 順調に進み、2個目のコアも拾ってポシェットに入れ、最後のコアに向かう。




 それを見ていたユーリカリア達は、魔物の気配に気がついたようだ。


 3個目のコアに近づこうとしている時に、一番最初に気がついたのは、フィルルカーシャだった。


 フィルルカーシャがユーリカリアに声をかけてきた。


「リーダー、少し魔物の動きが有る様です。」


 そう言うと、ユーリカリアは、シェルリーンの話を聞こうとするのだが、フェイルカミラがそれを制する。


「リーダー! フィルルカーシャ! もう遅い。 魔物達が2人に気が付いている。 直ぐに戦闘になる。」


 フェイルカミラは、岩陰から僅かに見えた魔物の動きを察知したようだ。


 索敵も得意な彼女が言うなら間違いはないとユーリカリアは判断したのだろう。


 苦い顔をして、ジューネスティーンに声をかける。


「ちっ! ジュネス、戦闘になる。」


 ジューネスティーンにそう言うと、ユーリカリアは、直ぐに後方に合図を送る。


 中衛の弓と後衛の魔法職に合図を送ると、自分は戦斧を持ち、いつでも動ける様にする。


 前衛から10m程離れた所に居る、中衛の3人が弓に矢を持ち直ぐに構えられる様に用意する。


 その後ろに居る魔法職の2人は、中衛より3m程離れた所に居る。


 シュレイノリアは、ウィルリーンに顔を向けると話かける。


「さあ、私達の出番だ。 さっきのアイスランスの実戦で試す良い機会だ。」


「はい。」


 ウィルリーンは少し緊張気味だが、構う事なくシュレイノリアは、アリアリーシャ達の方を見る。




 囮りの2人がゆっくりと進んでコアの所に着くとアリアリーシャが蹲み込んでコアを拾う。


 ポシェットに入れた所でアリアリーシャがこちらに向かって手を振って回収が終わった事を告げ、レィオーンパードに向いた。


 すると、レィオーンパードの顔色が強張っているのを見て、レィオーンパードが見ている方向を向くと、少し先の岩陰から自分達を見ている魔物を発見する。


 レィオーンパードがアリアリーシャに声を掛ける。


「姉さん。 ちょっと数が多いかもしれない。」


 数が多いと言われて、自分で聞き耳をたてる。


 魔物がゆっくりと岩陰を移動している足音が僅かに聞こえる。


 ただ、聞こえる数が多い。


 10匹どころの話では無い。


 ほぼ半円状にこちらの様子を伺っていて、飛び出す機会を伺っている様に思える。


 距離も20mを切っている。かなり接近されているのだが、それまで気が付かなかった事を後悔するが、起こってしまった事について何か言うより対処方法を考える。


「ちょっと、不味いですぅ。 ここは、ゆっくりと引き返した方が良さそうですぅ。」


「そうだね。 後ろを向いたら襲いかかってきそうだ。 このまま、ゆっくりと下がろう。」


 そう言うと、2人はホバーボードをバックさせる様にゆっくりと下がり始める。


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