表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

438/1356

ルイネレーヌの話


 ジューネスティーンから、先にユーリカリア達と会食をする約束をしている事を聞いた、ルイネレーヌは、帝都に入って、すぐに、Aランクのパーティーと会食をするようになった経緯を予測した。


 ただ、ルイネレーヌは、ジューネスティーンから、誰と会食するのか聞きたいっだけだったのだ。


「そうか、お前達は、帝都に来たばかりで、様子も分からないから、困るかと思っていたが安心したよ。 そう言う事なら、今日は遠慮しておく。 これからの事もあるから、彼女達に、色々、教えてもらうと良い」


 そう言うと、ルイネレーヌは、シュレイノリアの目を見ながら、ジューネスティーンに、近寄って耳元まで顔を寄せる。


 ルイネレーヌは、自分の、ふくよか胸が、ジューネスティーンに、当たりそうになる直前まで、迫るので、シュレイノリアはムッとした顔で見る。


 しかし、ルイネレーヌは、シュレイノリアに視線を向けたまま、顔を近づけた。


 シュレイノリアを視線で制してから、さらに、それを、後ろで見ている、アンジュリーンを、牽制して、シュレイノリアとアンジュリーンにも、聞こえる程度の声で伝える。


「そろそろ、帝国軍が動き出すだろうから、尾行には気をつけることだ。 見張りは、向かいの金の帽子亭を使うだろうから、ここを出る時は、必ず、ラウンジに人が居るか確認するといい。 それと、尾行を巻くのは、必要な時だけにしておけ。 どうでも良い行動は見せて、見せたく無い時だけ巻くようにすれば、直ぐに、人数を増やされる事は無いだろう。 上手く、どうでもいい情報だけを、相手に掴ませてやればいい」


 それを聞いたジューネスティーンは、流石に情報を扱うルイネレーヌだと思ったのだろう、納得するような表情をする。


 シュレイノリアも、アンジュリーンも、ルイネレーヌの話を聞いて、納得できたので、今回は、ルイネレーヌに、突っ掛かるような事は、してこなかった。


 ただ、ルイネレーヌは、ジューネスティーンに、帝国の監視が付く事と注意点を伝えるのだが、話しだす時に、自分の手を、上手くジューネスティーンの肩に乗せると、胸を押し付けてきた。


 話すときには、視線を横にいるシュレイノリアに向けて、自分の目を見るように仕向けると、その視線から手を使って、シュレイノリアの視線を上に向けるように仕向けてから、自分の胸を隠すようにして、ジューネスティーンに押し付けながら話していたのだ。


 女子2人が、話の内容を、気にしさせると、胸の頂点をジューネスティーンの胸に触れると、軽く左右に動かしたり、強く押さえつけたりしながら遊んでいるのだが、シュレイノリアとアンジュリーンには気付かれないようにしていたのだ。


 ジューネスティーンは、しょうがないと思いつつ、ルイネレーヌの話を聞き、要点を掴む事に徹していた。


 男の扱いにも、それを警戒している女にも、上手くかわす、ルイネレーヌのテクニックを、ジューネスティーンは実感させられていた。


 話が終わったルイネレーヌは、視線でシュレイノリアとアンジュリーンを、牽制しつつ、ジューネスティーンから離れる。


 ジューネスティーンは、今の話の内容を精査するのだが、僅かに、頬が赤くなっていた。




 東街道の途中で、出会った時にルイネレーヌには、パワードスーツを見られている。


 見せたくない情報とは、パワードスーツ絡みの装備を、無闇に帝国の監視の目に晒すなということで、それ以外の事については、適当に見せておくことを、伝えたかったのだろうと、ジューネスティーンは思ったようだ。


「助かります」


 ジューネスティーンは、ルイネレーヌにお礼を言う。


「それと、帝国風の服を調達しておいた方がいい。 その格好は、誰が見ても、南の王国の物だと分かる。 お前達を見ているのは、帝国軍だけじゃないから、明日にでも着るものを、買った方がいいだろう」


 そう言うと、アンジュリーンから視線を外し、色気だけで近づくだけじゃないと、アピールしながら、ゆっくりとジューネスティーンから離れる。


 今のルイネレーヌの話を、一部始終聞いていた、シュレイノリアとアンジュリーンは、面白くない顔をしつつ、ルイネレーヌの動きを、視線で追うのだが、話している最中に、胸をジューネスティーンに触れさせていた事に気がつかなかったのだ。


 ルイネレーヌは、2人の視線を、面白そうに受けつつ、メンバー達に合図を送ってから、食堂に入って行く。


 監視が付いたら、監視を上手く使って自分達の情報を操作しろ、着ている服も、南の王国風の服だと、帝国では目立つからと言っているのだと、考えるジューネスティーンと、ジューネスティーンを、一瞬、誘惑するのかと思っていた、シュレイノリアとアンジュリーンは、あの女でもまともな対応をするのだと思って、ちょっと悔しそうにする。


 すると、玄関からロビーに入ってくる、ユーリカリアのパーティーに気がついた。


 ジューネスティーンは、ユーリカリア達に挨拶をすると、ユーリカリアも、ジューネスティーン達に、手を上げて答えた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ