表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

403/1356

東街道に出た東の森の魔物 〜最初の攻撃〜


 ジューネスティーンは、作戦通りに向かってくる魔物に、体勢を低くして、左腕に付いた盾で受け止める為、左腕に付いた盾を前に出し、左の盾の先端を右手の盾の先端で支え魔物の突進に備える。


 魔物がジューネスティーンに突進するのを確認した、アンジュリーンとカミュルイアンが、左右に展開し、その後ろに居たシュレイノリアも可能な限り、カミュルイアンに隠れる様に移動している。


 魔物がパワードスーツに、ぶつかる寸前、パワードスーツは、バーニアを最大出力で吹かすと少し体が前に動く。


 その瞬間に、魔物は右肩口からジューネスティーンの盾にぶつかる。


 魔物がぶつかる瞬間、腰と肩に風魔法の魔法紋に魔力を流し込んでいるので、風がジェットの様に後方に流れているので、横から誰かがパワードスーツを見ていたら、パワードスーツの後ろが歪んで見えていたと思われる。


 先程まで、アンジュリーンとカミュルイアンの2人が居た位置まで風が流れている。




 魔物がパワードスーツにぶつかると、直ぐに、右足を後ろに下げて、衝撃を和らげるが、その衝撃の強さによってパワードスーツの足が地面をえぐる様に後退る。


 だが、魔物を抑える事に成功する。


 ジューネスティーンを、タックルで吹っ飛ばす事が出来なかた魔物は、そのまま左手を上にあげて、今度はジューネスティーンの頭に殴り掛かろうとするが、パワードスーツの右手の盾をうまく使って攻撃を避ける。


 すると左に展開したレィオーンパードが、ジューネスティーンに魔物が当たった瞬間に、反転して向かっており、ジューネスティーンと魔物の、すぐ近くまで戻って来ている。


 レィオーンパードは体勢を低くして、スピードを増している。


 狙っているのは、魔物の右足、膝の裏に有る太ももにつながる腱を狙う。




 ボードに乗ってその勢いを借りて魔物の腱に斬りかかる。


 刃が当たる瞬間、レィオーンパードが近づいてくる事に気がついたのか、魔物が少し体勢を低くして目的の場所をずらす。


 レィオーンパードの刃が、目的の場所に当たる瞬間に、魔物は足を少し下げて、太ももの鱗の部分に当たる様にした。


 そのため、レィオーンパードの狙っていた腱の上、硬い鱗に覆われた部分に刃が当たる。


 その瞬間に周辺の鱗の輪郭が、わずかだが、光ったのだが、レィオーンパードには、そのわずかな光りが、観察できなかった。




 レィオーンパードの最初の一撃は、鱗に阻まれて僅かに傷をつけた程度にしかならなかった。


 魔物の鱗は、かなり硬いのだろうと、レィオーンパードは手応えから感じるのだった。


 魔物は、パワードスーツを殴ろうとしていた左手を後ろに回して、レィオーンパードに爪を掛けようとしたが、レィオーンパードの頭の上を空振りする。


 失敗したレィオーンパードが、体を起こして退避行動をとる。




 レィオーンパードの攻撃は、魔物の鱗に傷を入れる程度にしかならなかった事を周りに伝える。


「ダメだ、こいつの鱗は硬すぎる」


 右足の腱を切って動きを止めようとしたが、失敗した事を周りに伝えると、体勢を高くして、スピードを殺し左にコースを変更して、魔物とジューネスティーンから離れていく。


 魔物は、攻撃されたレィオーンパードを睨みつけるが、ジューネスティーンの右腕の盾が魔物の頭に迫るので、咄嗟に首を振って右腕の盾を躱す。




 ジューネスティーン達の、最初の連携攻撃に失敗した。


 しかし、この攻撃で、魔物の身体が伸びた所を見逃さず、ジューネスティーンが、魔物を抱き込む様にわき腹に手を回した。


 大型の魔物なので、パワードスーツの額が、魔物の鳩尾の辺りになるので、魔物のわき腹に両手を回した様になる。




 まさか組まれるとは思ってなかったのか、魔物は慌てて離そうとする。


 魔物はパワードスーツの両肩を鷲掴みにして離そうとするが、パワードスーツの魔法紋と付与魔法の力には及ばず振り解けないでいると、今度は右手を上に掲げて肘をジューネスティーンの頭めがけて打ち込もうとした。


 しかし、その瞬間、魔物から叫び声がほとばしる。


 魔物の右足に、先ほどレィオーンパードに付けられた傷の位置に、大きく剣でえぐられた傷ができている。


 その傷に耐え切れずに叫び声をあげていたのである。




 一撃目に失敗したレィオーンパードは、回避の際に、第二撃を与える為に向かってくる、アリアリーシャに向かって方向を変え、魔物の視界から隠す様に状態を高くして、更にジューネスティーンが魔物を抱き込む様に抑える事で、次の攻撃を、魔物に悟らせない様に連携していたのである。


 アリアリーシャは、左手に逆手で持った剣で斬りつけるつもりだったが、レィオーンパードの、 “硬すぎる” と、言う言葉から、順手に持ち替え、突き刺してえぐる攻撃に切り替えていた。


 その剣が、先程、レィオーンパードが、傷を付けた部分に突き刺さると、ホバーボードのスピードで剣が刺さった瞬間に、左手を離してしまわない様に、右手を添えて剣を手離さない様にしている。


 剣が刺さり、剣の切っ先が魔物の大腿骨に引っ掛かると、テコの原理でそのまま突き進む事で、右足をえぐる事に成功した。


 たまらず、魔物は、左足を下げて膝を地面に付ける。


 そのお陰で、魔物とパワードスーツの高さは同じになり、組んでたジューネスティーンの腕が、魔物の脇からあばらを覆う様になったので、魔物のわき腹から背中ががら空きになる。




 怯んだ魔物の背後から、ホバーボードに乗ったレィオーンパードが、魔物の左側、丁度肋骨と腰骨の中間辺りに剣を突き刺してえぐりながらカミュルイアン達の方に進もうとする。


 魔物は更に悲鳴をあげるが、左脇を抜けようとするレィオーンパードを掴もうと腕を後ろに回す様にして上から下げるが、レィオーンパードは頭を低くして魔物の左腕の攻撃を躱す。


 ジューネスティーンも魔物から手を解いて退きながら、左腰にある剣を引き抜き横に薙ぎ払う。




 ジューネスティーンの剣は、魔物の首を、横一線に斬りつけた。


 退きながらなので、剣の先の方で、辛うじて首を落とせる位な距離である。


 だが、魔物は剣を見切ったのか、上体を、後ろに逸らして躱すが、バランスを崩しいて右手を地面につける。


(痛めつけたはずなのに、まだ、剣を避ける余裕があるのか。 さすがは最強の魔物といったところか)


 パワードスーツの中でジューネスティーンは渋い顔をしていたのだ。


 この一撃でも倒す事は出来ない。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ