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メンバーのエルフ


 左後方に明らかに少女と思われるのは、腰までのポンチョ型のマントを羽織っており、しゃがみ込んでいることで、マントの手前が開いて、中に着ているミニのワンピースがマントの隙間から見えている。


 マントの下の服装と、その少女は、ふか目に濃い緑色のベレー帽をかぶり、腰より少し長めの黒いローブ型のマントを羽織っていて、帽子から出ている髪の長さから少女だろうと思われる。


 体格は、まだ、子供の雰囲気を残しているが、少女と呼ぶほどではない。


 ただ、ベレー帽の下に有る耳は、横に長く三角形をしている。


 耳は、真横に真っ直ぐに伸びているが、下耳は耳元の方が広がっていて、ただの三角形の耳より温かみか、優しさを感じる様に見える。


 髪は背中の肩甲骨の下まで伸びた金髪を綺麗に切りそろえており、左右の長い耳より前、もみあげ部分から額の脇の髪の毛を耳の上から三つ編みにして、後ろに持っていき、後頭部で2本の三つ編みを一つにまとめて下ろしている。


 激しい動きでも大きく髪の毛が顔の方に流れない様にしているのだろう。


 マントには金糸による縁取りがされており、よく見ると生地の色と同じ黒色の糸で花と葉が刺繍がされている。


 魔法職が良く使うマントと分かるが、帽子が三角帽では無くベレー帽を被っているので、魔法職とも言い難い。


 マントの丈は腰を隠す程度まであり、青年の後ろでしゃがみ込んで、右手で杖を地面に立てている為、マントの前が開いて、下に着ている濃い朱色のワンピースがマントの隙間から見えている。


 ワンピースの丈は、太ももの中央程度までの濃い朱色のワンピースと、腰の上に広めの黒いベルトを締めてウエストのくびれを強調し、その黒いベルトの左腰には、短剣を帯びている。


 ワンピースから出ている足は、黒の膝上までのスパッツを履いている。


 その下には膝下ほどの丈の黒い革のブーツを履いているので、膝だけが外からも確認できる。


 そのひざは、顔の色と同様に白いのだが、ブーツとスパッツの色で余計に白く感じる。


 その少女は、右手には50センチメートル程の杖を持っていて、杖は木でできている。


 杖の上は、木の節だったと思われる部分に赤い石がはめ込まれている。


 マントと杖から魔法職に思えるが、帽子の感じからそうとも思えない節もある。


 鼻は小さい様に思えるが高い。


 細くて高い鼻が綺麗に通っている。


 碧眼で切れ長の目は、意思の強さを感じ、小さな顔立ちといい、男なら誰もが振り返りそうな美人と言って過言ではない。


 耳の形といい、エルフ属の美少女、いや、妖精と言っても過言では無い美しい顔立ちをしている。




 そのエルフは、隣にいるもう1人のエルフを見る。


「ねえ、あんた、緊張しすぎてない? ちゃんと、矢を当ててよね」


 気の強い様な口調で隣のエルフに喝を入れると、もう1人のエルフは、それを聞いて不満そうな表情をする。


「大丈夫だよぉ。 この距離で外すなんてことは無いよ」


 不満そうに答える声は、少し甲高いが、女性の声より、声変わり前の男性の声といえる。


「ふん。 どうだか、あんた、ビビリだから、緊張で外すかと思ったから、忠告したのよ」


「オイラだって、弓は得意なんだ。 少し位の緊張で外したりしないよ。 それより、アンジュは、付与魔法なんて、まともに使えるのかよ。 使える様になってから、そんなに練習しているところ見たことないけど」


「あんたじゃないのよ。 得意じゃなくても、言われた仕事はこなすわよ」


「その辺にしておけ」


 前にいる体格の良い男に声をかけられると、2人は話をやめる。




 その美少女の横にいるの、もう1人も耳の形が同じなのでエルフだとすぐにわかる。


 隣の美少女エルフと顔形や髪の色も目の色もほぼ同じなので、性格の違うエルフ属の双子の姉妹と遠目では思えるが、そうではなかった。


 魔法職の少女の右にいるそのエルフは、ショートカットの髪の毛にサンバイザーの様に頭を金属の帯で一周を覆ている。


 手前は短めのツバが付き、耳の手前に顔の側面をカバーする様に金属で覆われているバイザーの様な軽量兜を被っている。


 服装は、前の青年と同様にシャツと、太めのズボンに、くるぶしより少し上までのブーツを履いている。


 そのシャツの上からでも、隣のエルフとは明らかに肩幅が広く、前の青年とまではいかないが、隣のエルフよりは上半身がしっかりしている。


 顔形は、隣の魔法職と思われるエルフと良く似ている。


 さっきのやりとりから、姉と弟の様に思えるが、双子の様に思える。


 もう1人のエルフは、ぱっと見では、男なのか女なのか遠目では判断が付かないが、肩幅の広さや、しゃがみ込む前の歩き方を見ると、肩を使った歩き方から、男性なのだろうと思える。


 そのエルフは、皮の胸当て背中には矢筒を背負い、左手には少し小さめの弓を持っている。


 弓は、森の中で使う事を意識しているのか、大きくは無いが、滑車が弓の両端についており、その滑車を経由して弦がついているので、小型でも強力な矢を放てる様に思える。


 視線を下げると、左の腰にはそれ程長くはない剣を帯びているので、主に弓を使った攻撃が得意なのだが、万一、近接戦闘になった時の為に剣を備えているのだろう。


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