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偽装工作


 アメルーミラは、人目につかな第9区画の西側の未開発地区に入り、ヲルンジョン少尉のセクハラに耐えつつも、ヲンムン軍曹に言われた通り、睡眠薬を媚薬と称して飲ませる事に成功し、ヲルンジョン少尉を寝かせることに成功した。


 アメルーミラは、座り込んで、目の前で、寝ているヲルンジョン少尉を見つつ、ヲンムン軍曹を待った。


「アメルーミラ。」


 壁の方から、聞き覚えのある声が聞こえたので、その方向を見ると、ヲンムン軍曹がいた。


「言われた通り、薬を飲ませました。」


「そうか。 成功したようだな。」


 ヲンムン軍曹は、ヲルンジョン少尉が、アメルーミラの前で、寝ているのを見て、渡しておいた丸薬の睡眠薬を、媚薬と称して飲ませるように伝えておいたのだが、アメルーミラは、上手く飲ませることに成功したようだ。


「少尉は、酒も飲んでいたからな、朝まで、目が覚めることはないだろう。」


 ヲンムン軍曹は、話ながら、寝ているヲルンジョン少尉の横に、ヲルンジョン少尉を挟んで、アメルーミラと対峙するようにしゃがみ込んだ。


 ヲンムン軍曹は、首筋に指を当てた。


「うん、脈もある。 薬の効き具合も良さそうだな。」


 ヲンムン軍曹は、うまく仕事が進んだと思ったようだ。


 すると、アメルーミラをジロリと見た。


 夜といっても、星明かりがあるので、それなりに明るいので、1m程度の距離なら、表情も見れる。


 アメルーミラは、その視線にビックリした。


(な、何よ。 今度は、ヲンムンさんが、私を抱こうとしているの? ・・・。 そうよ、買われた日に、私の体で遊びたいとか言っていたから、この機会に、私を抱こうとしているの! )


 アメルーミラは、一難去ってまた一難と思ったようだ。


(なんで、男の人って、する事しか考えてないのかしら、・・・。 嫌らしい! )


 アメルーミラは、ヲンムン軍曹の次の言葉を待っていた。


 ヲンムン軍曹は、奴隷であるアメルーミラの主人になるので、命令をされたら、拒むことはできない。


 服を脱ぐことも、脚を開くことも、ヲンムン軍曹に奉仕することも、命令されたら、その通りの事を行う事になる。


 アメルーミラは、ヲンムン軍曹が、そんな命令をしてくると思ったようだ。


「お前は、北の王国の身分証明証と、ギルドの証明証は、持っているか? 」


 アメルーミラは、自分の考えていた事と、違ったので、呆気に取られ、返事に困ってしまったようだ。


 その間が、ヲンムン軍曹には、イラッときたようだ。


「おい、どうした! 」


「え、あ、はい、身分証明証もギルドの証明証も、いつも持ち歩いています。」


 そう言って、ポケットから証明証のカードを取りだした。


 それを見て、ヲンムン軍曹は、安心した。


「なら、それを持って、帝国を出ることも可能だな。」


 それを聞いて、アメルーミラは、何のことか、全く理解できないという表情をした。


(どういうことなの? 私は、帝国を出るの? 今度は、ジュネスさん達と一緒に、帝国を出る事になるの? いえ、ツカ辺境伯領から帰って、大きな仕事の話は、何も無かったわ。 ・・・。 ひょっとして、私1人が、帝国を出るの? じゃあ、ジュネスさん達のことはどうなるの? )


 アメルーミラは、ヲンムン軍曹の奴隷であるので、命令されたら、全て従う事になる。


 従わない時は、胸に刻まれた奴隷紋が痛みを発するのだ。


 そして、最悪の場合は、その奴隷紋によって、死ぬ事もあるので、帝国を出ろと言われたら、出なくてはならない。


 ヲンムン軍曹の言葉から、アメルーミラは、帝国を出国する必要があると思ったようだ。


「ただ、このままだと、お前を逃したとなってしまうからな。 ちょっと、一芝居打つ必要がある。」


 そう言うと、ヲンムン軍曹は、アメルーミラに話し始める。


「まず、ヲルンジョン少尉には、アメルーミラ、お前を殺したと思わせる事にする。」


 それを聞いて、アメルーミラは、少し驚いたようだ。


「安心しろ、フリだけだ。 それにヲルンジョン少尉は、酒で酔いもまわっている。 この場で起こしても、意識は朦朧としていて、起こして直ぐなら、こっちの話を本当の事だと思うだろう。 だから、ヲルンジョン少尉にお前が死んだ、・・・。 いや、お前を殺したと思わせる必要がある。 分かったな。」


 アメルーミラは、方向性は理解したというように、首を縦に振った。


 そして、ヲンムン軍曹は、持ってきたバックの中から、大きめのボトルを出して、アメルーミラに渡した。


「これは、血のりだ。 お前は、剣を胸に刺されて、ヲルンジョン少尉に殺された事にする。」


 そう言って、今度は、短剣を取り出すと、板に刺した。


 刺さり具合を確認して、簡単に外れないと思うと、その剣の刺さった板をアメルーミラに渡した。


「それを胸に当てて、剣が刺さったように見せかけるんだ。」


 渡された剣が刺さった板を見て、どうしようかと思っていると、ヲンムン軍曹が、イラついたようだ。


「何をしている。 そのワンピースの胸のボタンをひとつ外して、剣を突き刺したようにするんだ。 胸の下着の間に、その板を挟んで、胸から剣が出ていたら、その探検で心臓を一突きしたように見えるだろう。」


 アメルーミラは、納得した。


 そして、胸のボタンを外して、その板を胸の下着に挟むようにして、剣が胸から突き出るようにした。


「後、血のりをかける前に、下着を脱いでおけ、犯している最中にもみあって、ヲルンジョン少尉が殺したと思わせるから、下の下着を脱いだら、その辺に、放り投げておけ。」


 アメルーミラは、ワンピースの両脇を捲り上げると、下着に手をつけて、下ろした。


 下着を足から抜くと、言われた通り、少し先の方に投げ捨てた。


「それじゃあ、ボトルの血のりを口に含んだら、吐き出すんだ。 滴るようにするのが、コツだ。」


 アメルーミラは、言われるがまま、血のりを口に含んだが、その味が気に入らなかったのか、不快な表情をした。


 口に含むと、それを口から、ゆっくりと吐き出した。


 血のりは、口から顎に伝わり、胸の周りを濡らした。


「後は、足だ。 腹から、その血のりをかけて、腰も足も、その血のりで染めるんだ。」


 言われて、アメルーミラは、服の上から、血のりをかける。


「ああ、半分は残して、後は、肌の上から、体が、血だらけになるようにするんだ。」


 そう言われて、アメルーミラは、血だらけになったワンピースを、胸まで捲り上げた。


 肌には、僅かに血のりが付いていたが、ワンピース程ではなかったが、ただ、下着を脱がされた状態で、ワンピースを捲り上げるのは、アメルーミラには恥ずかしかったが、それを拒否することは出来ないので、恥ずかしそうにしつつ、何も付けてない下半身を丸出しにすると、鳩尾のあたりから、血のりをかけた。


 お腹は、全体に血のりで赤く染まり、腰も赤くなり、太ももには、血の流れた跡ができた。


「うん、そんな感じだ。 スカートは、そのままで、そのまま、仰向けに寝ろ。」


 アメルーミラは、下半身を剥き出しで、赤く血のりで染まったまま、寝そべった。


 その姿は、心臓に短剣が突き刺さり、そして、血で染まった下半身は、何もつけずに、むき出しになっていた。


 それは、まるで、強姦殺人現場のようになった。


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