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再び監視を始めるヲンムン軍曹


 ヲンムン軍曹は、ジューネスティーン達が、隣の街に到着したことを聞いた。


 その話を聞くと、金の帽子亭に、戻って、ジューネスティーン達が戻ってくるのを待った。


 その情報は、前日の昼過ぎに帝都から40kmのところで、ジュネスティーン達が宿を取った事で、早馬が、帝都に送る事ができたのだ。


 ヲンムン軍曹は、前日、そんな時間に帝都から40kmの所に宿を取った理由が分からなかった。


 ジューネスティーン達の馬車なら、余裕で帝都に入れる時間に、何で、泊まったのかと思ったが、窓から確認して理解できたようだ。


(なるほど、ユーリカリアが居たな。 あそこは、帝国一の酒蔵だから、ユーリカリアが、ワガママを言って泊まらせたのか。)


 ヲンムン軍曹は、納得したような表情をした。


 ユーリカリアは、二日酔いで、ひどく気持ち悪そうな様子で、馬車から降りて金糸雀亭に入って行った。


(ドワーフは、酒飲みだし、それにユーリカリアの酒好きは、帝都でも有名だからな。 ・・・。 だが、ユーリカリアと飲み比べは、10人以上の酒豪を集めて、飲み比べをしろとまで言われているのに、・・・。 確か、ユーリカリアが酔い潰れたなんて話は、聞いた事が無いぞ。 ・・・。 どれだけ飲んだと言うんだ。)


 ユーリカリア達に興味を示してなかった、ヲンムン軍曹だが、一眼見ただけで、ユーリカリアが酷い二日酔いだと、遠目に見ても分かったようだ。


 そして、アメルーミラを見る。


(あいつが、俺の見てない何を見たのか、しっかり、話してもらおう。)


 そして、確認するような表情をした。


(あのフルメタルアーマーの事もだが、一番は、サーベルタイガーを倒した時の話を聞く必要があるのか。)


 ジューネスティーン達は、ツカラ平原に入った、その晩に出没していたサーベルタイガーの魔物を倒していた。


 辺境伯領の偵察隊からも、サーベルタイガーの事は聞いていたので、警戒していたが、出会うことは無かった。


それも、辺境伯領の偵察隊と、ヲンムン軍曹達が到着する前に、ジューネスティーン達が、パワードスーツを使って討伐していた。


 ヲンムン軍曹達は、知らなかったので、魔物避けの魔道具を使って、警戒していたが、もう、その時は、その必要が無かったのだ。


 それを知ったのは、帝都に帰ってからだった。


 ヲンムン達が、必死で、遅れをつめようとして、追っていた最中に、サーベルタイガーを討伐して、そして、ユーリカリア達に魔法の訓練をさせているのだ。


 ヲンムン軍曹達は、僅かしか、その訓練を見てないが、アメルーミラは、その一部始終を見ているのだ。


 新たな情報が得られる可能性がある。


(しかし、あのパーティーは、何なんだ。 フルメタルアーマーだけかと思っていたら、魔法が使えない連中にも魔法を使えるようにするとか、地を滑るように走る板とか、何で、あいつらは、こうも、知らないものを持ち合わせているんだ。)


 ヲンムン軍曹は、これから、アメルーミラに確認しなければならない事を思い浮かべたようだ。


 ただ、ヲンムン軍曹は、困ったような表情をしている。


(これから、まとめて話を聞くのか。 ・・・。 数日掛かりそうだな。)


 金糸雀亭に入っていく13人の冒険者達を見て、何となく、やりきれないと思ったようだ。


 金糸雀亭に全員が入ると、ヲンムンは、取っている部屋を出て、1階に向かった。


 そして、いつものように、金の帽子亭の面のラウンジに移動した。


 ジューネスティーン達が動き出したら、直ぐに後をつけられるように移動する。


 


 ジューネスティーンは、早い昼食を取ると、ギルドに向かった。


 おおよその事は分かっているので、ギルドの敷地に入った後に、ヲンムン軍曹もギルドに向かった。


 ヲンムン軍曹が、ギルドの入り口の扉を開けると、ジューネスティーン達は奥の会議室の方に消えていくところだった。


(あれだけのツノネズミリスを討伐したんだからな。 持ってきた魔物のコアも半端な数じゃないはずだからな。 カウンターで取引できる数じゃないだろうから、会議室を使うのか。 ・・・。 まあ、あっちには、収納魔法を使える魔法職が、2人も居るんだから、辺境伯領の出張所より、帝都の支部での引き渡しだろうな。 出張所としても、その方が、助かるだろうしな。)


 ヲンムン軍曹は、ジューネスティーン達が消えていった会議室の方向を見て、13人が消えると、今、開けた扉を、もう一度開いて、外に出流。


(きっと、時間がかかるだろうな。)


 ヲンムン軍曹は、冒険者でもない自分が、ギルドのロビーで、長い時間何もせずに居ることを嫌った。


 長くロビーに居るのは、大半が、冒険者を探しているパーティーであって、ヲンムンのように1人でロビーをウロウロしていると、必ず声をかけられる。


 冒険者でもないヲンムン軍曹なので、そんな誘いを断るために話をするなら、ロビーを出て、ギルドの外で待つ事にしたのだ。


 ヲンムン軍曹は、金の帽子亭に戻ると、従業員にラウンジへお茶を頼んで、ギルドの門が見えるテーブルを確保した。


(奴らは、馬車を使わなかったのだから、終わった後に、何処かへ行くにしても、歩きになる。 だったら、ここから監視していても、問題はないだろう。)


 ギルドと金の帽子亭は、通り沿いにある。


 ギルドは、金の帽子亭とは、通りの反対側なので、監視するにも都合が良い。


 もし、ギルドの門を出て、金糸雀亭に戻らず、反対側に移動したとしても、徒歩での移動なら、金の帽子亭のラウンジからでも十分に間に合うので、ヲンムン軍曹は、金の帽子亭に戻ったのだ。


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