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地竜と馬の保護


 翌朝、ジューネスティーン達は、昨日作成した陣地に戻ってきた。


 夜営をしてた兵士たちは、ジューネスティーン達が来たことを、見張りの兵士が伝えると、徐々に櫓からジューネスティーン達の馬車が落とし穴を避けて向かってくるのを見ていた。


 御者は、アメルーミラが務めていた。


 崖を背にして半円状に落とし穴を作っているので、その落とし穴に落ちないように蛇行しながら馬車を移動させるのだが、地竜との相性も良いので、慣れた手綱さばきで上手に穴を避けて内側に入ってくる。




 高台前方の門の前で止めると、全員が馬車から降りる。


 ジューネスティーン達6人は、パワードスーツを使う為、昨日までの冒険者風の姿ではなく、全身水着のようなインナースーツに胸が軽く隠れる程度のベストと、女子は、ウエストベルトが、臍の下で、腰骨に引っ掛ける程度で、丈は股間が隠れる程度の短めのミニスカートだった。


 少し腰を曲げたり、背中をそらしたり、両手を上に上げたら、股間が見えるほど短かった。


 男子は、女子のミニスカートの長さと同じ程度の、短めのホットパンツといった姿である。


 ユーリカリア達は、訓練の際に見ていたこともあり、あまり気にしてなかったようだが、櫓の上の兵士達が徐々に増えてきていた。


 特に、少し離れた程度でも、はっきりとメリハリボディーのアリアリーシャが、ウサギの亜人という部分を引いても、櫓の上の兵士達の視線は、アリアリーシャに向いていた。


 アリアリーシャは、兵士の視線を感じて、少し恥ずかしそうに肩を窄めて、下に伸ばした手を交差させてから握って、少しでも隠せるようしていた。


 ただ、腕を内側に窄めるようにしたことで、ベストの上から胸の谷間が見えるようになってしまっていた。


 スーツ越しとはいえ、薄手の体にピッタリフィットするタイプなので、余計に強調された様になってしまったのだ。


 その態度が、また、兵士たちの視線を増やす事になっていた。




 ジューネスティーンが、下からその高台の上に居る駐留軍の1人に声をかけると、しばらくして、門が内側から開いた。


 昨日は、ここに馬車を入れようと思っていたのだが、開いた門の内側と、馬車の大きさ、それと、高台の櫓を見て考えるような表情をする。


「ちょっと、馬車の置き場所を変更しよう。」


 ユーリカリア達と自分のメンバーに断りを入れると、御者席にいるアメルーミラをみる。


「馬車を崖の脇につけてくれないか。 そこに馬止めを作ってしまおう。」


「分かりした。」


 アメルーミラは、言われるがまま、馬車を高台の脇へ移動させると、崖と並行に馬車を止める。




 それと、駐留軍の兵士が使っていた馬が気になっていると、門から次々と出てきた。


 流石にツノネズミリス以外の魔物が、夜に活動する事もあるので、避難させていたようだ。


 だが、これからの事を考えると、門は、パワードスーツの出入りに使う事も考えられるので、そこには馬車も地竜も馬も置いておく訳にはいかない事に気がついたのだ。


 アメルーミラが馬車を崖に平行になるように置いてくれたので、兵士達に馬も崖側に連れて行くように、ジューネスティーンは指示を出す。


「シュレは、あの門と同じ物を作っておいて欲しい。 できれば、二つ。」


「わかった。」


 シュレイノリアは、ジューネスティーンの指示を受けると、少し考えていた。


 ジューネスティーンは、残りのユーリカリア達と、残りのメンバー達に指示を出す。


「それと、崖の手前に馬と馬車を守る為の壁を、崖に並行するように用意しましょう。 全員で、崖の手前に壁を作ってしまいましょう。 入り口は、高台の脇と、その反対側に一つ一つ作ります。 大きさは、櫓の正面玄関のものと同じと考えてください。」


 すると、シュレイノリアは、レィオーンパードを呼ぶと、何かを話し始めた。


 昨日、門を作ったのは、シュレイノリアとジューネスティーンの2人だったので、シュレイノリアは、門の作り方をレィオーンパードに説明して居るのだ。




 残りは、崖側に移動すると、ジューネスティーンが説明を始める。


「崖側に馬車と馬が移動できましたから、それより5m開けて、幅50cm、高さ2mの塀を錬成してください。」


 ジュネスティーンは、そう言うと錬成魔法で、地面にラインを敷いて、塀の位置を決めていく。


「錬成は、崖とは反対側の地面の土を使うようにして、塀の前に溝を作るようにして、塀と崖の間の地面は平らにしておいてください。」


 9人が崖側に移動している馬車と馬を見て、ほぼ等間隔に配置すると、錬成魔法で、壁を作っていく。


 人の能力により、錬成魔法によって地面の盛り上がる高さや、その手前の溝の凹み具合に多少の差は出るが、徐々に盛り上がっていく地面は、2mの高さまで高くなる。


 昨日の高台を作った時のように盛り上げた土を圧縮するように硬くしていき、石と同じ硬さにまで持っていく。



 ジューネスティーンは、別行動をとって、高台の脇の崖を錬成していく。


 崖を削るようにして、削った土を高台の手前の溝に埋めて、その手前にメンバー達が作っている塀と同じ物を高台から伸びるように、高台の前の溝の幅と同じ長さの塀を作っていく。


 崖を抉るように崖の岩を削るのだが、高台に対して地面まで、斜めに崖の岩を残していたので、その斜めの部分を階段にしていく。


 高台に登る階段を錬成して、高台から馬止めに降りる階段を、崖を削って作る。


 高台の脇の崖を削り、階段を作り、そこを利用して、高台に直接上がれるようにする。


 階段上の岩は削り取った後は、馬止めの部分の溝を埋めるのと、その手前に塀を作る。


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