夢中になるウィルリーン
サーベルタイガーの魔物との戦闘に出た、3台のパワードスーツから、それぞれが出るのだが、ユーリカリア達は、始めてみるパワードスーツに興味津々となっていた。
カミュルイアンがレィオーンパードの元に行った事っで、ウィルリーンとシェルリーンが、レィオーンパードのパワードスーツを見に行ったのだ。
ウィルリーンが、シェルリーンに言い含めたらしく、シェルリーンが、レィオーンパードど何やら話をしていると、その隙にウィルリーンが、何やら、パワードスーツを根掘り葉掘りと確認しているようだ。
ただ、シェルリーンとしてみれば、横でカミュルイアンが居るにも関わらず、レィオーンパードに話をしているのは苦痛の様で、半分、顔を引きつらせて何やら話をしているようだった。
ウィルリーンとすれば、パワードスーツの構造より、使われている魔法紋が気になったようだ。
開けっ放しになっている背中を見て、中に魔法紋らしき物が無いと思うと、それ以外の部分を確認し始めるのだが、徐々に視線が下へ下へと移っていくと、ふくらはぎの第2装甲が跳ね上がっていて、その下側(通常は、閉まっているので装甲の内側になる。)に魔法紋を発見すると、膝をついてしゃがみ込むと胸を地面につけるようにして顔を下げて、ふくらはぎの魔法紋を覗き込んでいる。
ウィルリーンとしては、必死に魔法に関する内容を知りたいと思ってみているので、自分の姿がどうなっているのか全く気がついてない。
膝をついてお尻を吊り上げるようにして下から覗き込んでいるので、肩を動かしたりしている。
ウィルリーンは、寝ていた時に、鳴子の音に驚いて、杖を持つだけで、飛び出してきていたのだ。
その時に着ていたのは、頭からかぶる丈の長いシャツのような寝巻きを着ているだけで、後は下着を履いているだけだったのだ。
そんな格好をした事で、シャツの裾は徐々に上に上がってしまい、気がついた時には、シャツの裾は、背中の肩甲骨の辺りまで上がってしまっていた。
ウィルリーンは、魔法紋の確認に夢中になっていたので、自分の格好がどうなっているのか全く気がついてなかったのだが、レィオーンパードとカミュルイアンの気を逸らす為に適当な話をして、何とか頑張っていたシェルリーンがその格好に気が付いてしまい、慌てて息を呑む。
そのシェルリーンの視線を追いかけた、カミュルイアンとレィオーンパードが、足元でお尻を自分たちの方に突き上げてお尻を振っているような格好になってしまっていた。
その姿を見たレィオーンパードは、顔を真っ赤にして固まってしまったのだが、視線は、一点を捉えて動いてない。
カミュルイアンも流石にその姿が、いつも3人での営みと同じような姿になっていたので、少し恥ずかしくなっていた。
「ウィル。 流石に今からってのは困るし、それにレオンもいるんだから、・・・。 嬉しいけど、時と場所を考えてくれないか。」
「えっ! 」
ウィルリーンは、カミュルイアンの声を聞くと、自分の後ろの方に居るであろう、カミュルイアンに視線を向けると、シャツの裾が背中の上まで上がってしまって、自分のお尻が下着一枚だけになって丸出しになっている事に気がつく。
ウィルリーンの顔が、真っ青に変わるのに、そう時間は掛からなかった。
ウィルリーンは、息を呑むと、その時に吸い込みながら声帯を震わせて、声にならない声を出す。
そして、カミュルイアンの横には、自分の下着一枚のお尻を瞬きもせずに見ているレィオーンパードがいる事に気がつくと、慌てて姿勢を戻そうとして頭を上げながら、両手は慌ててシャツの裾を下ろそうとする。
しかし、慌てて頭を上げたせいで、覗いていたふくらはぎの装甲板に頭をぶつける。
頭を右手で庇いつつ、左手でシャツの裾を下げ、地面に女の子座りをしている。
レィオーンパードとシェルリーンとカミュルイアンは、その様子を無言で見ているしか無かった。
ウィルリーンは、頭の痛みが和らぐと、恥ずかしさからどうしたら良いのかと思っているようだが、ゆっくりと振り返って、カミュルイアンの顔を覗き込む。
すると、レィオーンパードとシェルリーンはカミュルイアンに視線を送る。
その目には、お前が何とかしろと言っているのは明白だった。
カミュルイアンは、ウィルリーンの元に行くと、そっと、両肩に手を添える。
それを見たレィオーンパードは、パワードスーツの背中を閉じるためにウィルリーンを大きく避けるように迂回して反対側に移動すると、パワードスーツの背中を閉じる。
そして、所在なさげに、シェルリーンの方に行く。
シェルリーンとしてもこの状況は、流石にウィルリーンにツッコミを入れられるような状況ではないと感じると、レィオーンパードと一緒にアリアリーシャ達の方に行く。
ただ、さっきの状況を一部始終を見てしまった、アリアリーシャと、フェイルカミラ、フィルルカーシャ、ヴィラレットにしても、何も話ができる状況ではなかった。
カミュルイアンは、ウィルリーンに何かを言っていた様子で、その話を聞くと少し機嫌を取り戻したようになる。
カミュルイアンが何を話したかまでは、アリアリーシャ達の所までは聞こえてこなかった。
カミュルイアンがウィルリーンにどんな話をしたのかまでは分からなかったのだが、ウィルリーンの機嫌が直る傾向にあることで、周りはほっとした様である。
そんな様子をジューネスティーンとユーリカリアも見ていたのだが、お互いに何と言って良いのかと思いつつ、お互いを見る。
「なあ、片付けて寝るか。」
「そうですね。」
そう言うと2人は、周りに声を掛けて片付けと鳴子の確認を行う。
終わった後に、アリアリーシャが全員にお茶を一杯振る舞うのだが、何か甘い飲みもをだしてくれた。
お茶は、眠れなくなるかもとの事で、違うものをだして、体を温めてから寝るように言われた。
飲み終わると、フィルルカーシャが残り、残りは全員がテントに戻っていった。




