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シュレの心を解説するアリーシャ


 ジューネスティーンは、何で、シュレイノリアが、銀貨2枚以上のドレスを欲しいと言ったのか分からずにいた。


 こんな事になるのかと思ったのだろう、肩を落として、ガッカリしたような表情になっていると、アリアリーシャが、ジューネスティーンの元に来て話しかける。


「これは、あなたの、彼女への責任ですぅ。」


 ジューネスティーンには、アリアリーシャが言う、責任とは何なのかと思ったのだろう。


 思わず、アリアリーシャに聞いてしまった。


「なんで? 」


 アリアリーシャは、ジューネスティーンが理解できてない事に、少しうんざりしたような気分になる。


(ジュネスったら、シュレの気持ちなんて、何もわかってないのね。 まあ、アンジュに言われて男子全員がプレゼントするって事までは良かったのよ。 だけど、ジュネスの選んだドレスが問題だったのよ。 あーっ、だから、ジュネスなのよね。 アンジュにも私にも、それに今度は、ルーミラだから、シュレもちょっと妬いてしまったのよ。 優しいのもいいけど、誰にでも優しいのも問題よね。)


 アリアリーシャは、そんなジューネスティーンを見上げて、仕方が無いと思いながら、シュレイノリアの事を解説する事にした。


「プレゼントの金額で、彼女に負けたくなかったのでしょう。 銀貨1枚もする、贈り物を、シュレイノリアにプレゼントしたことは、今までにあったかしら。」


 そう言われて、ジューネスティーンは、記憶を辿っている。


 シュレイノリアに、プレゼントした物の金額を思い出すと、そんなに高いものを、贈った覚えが無かったのだ。


「あなたが、こういった時にするプレゼントだったとしても、自分の貰った金額より高いものだと、シュレも、面白く無いのよ。 いつでも、自分が一番でいたいの。 女の子は。」


 そう言われて、そんなもんなのかと思いつつ、シュレイノリアが、リーシェルリアと、ドレスを選んでいる姿を見る。


 その結果、シュレイノリアは、赤のドレスを持ってきた。


 その金額は、銀貨2枚と中銅貨7枚と高額だったが、ジューネスティーンは、そのドレスを購入することにした。


 いや、シュレイノリアが、ジューネスティーンに、無理矢理、買わせたのだ。




 買わせたドレスは、支払いを済ませると、直ぐに、シュレイノリアは、収納魔法の中に、しまい込んでしまった。


 シュレイノリアが、選んで買ったとドレスは、ジューネスティーンが、アメルーミラに買ったドレスが、自分へのプレゼントの金額より、高い物だった事で嫉妬して、衝動で購入したので、ジューネスティーンが支払いを済ますと、自分の行為が恥ずかしくなってしまったのだ。


 それを隠すために、買ったドレスは、直ぐに、収納魔法の中に入れてしまった。




 そんな事があった事を知らずか知ってか、残りのメンバーとアメルーミラは、プレゼントされた服の話をしていた。


 楽しそうに話をしたので、アメルーミラの気持ちも落ち着いた様子だった。


 シュレイノリアとジューネスティーンが戻ってくる。


 アメルーミラが落ち着いたとわかったので、買った服は、シュレイノリアの収納魔法に入れる。




 アメルーミラは、3人の男子からのプレゼントが嬉しかったのか、それを手に取って、当ててみたりしていた。


 アンジュリーンが、それを見て、色々と、アドバイスを送ったりしていた。


 その姿を男子2人が見ていたので、シュレイノリアの行動は、この4人には、見えてなかったようだ。


 ジューネスティーンとしたら、アンジュリーンとアリアリーシャからのおねだりが無かった事が、せめてもの救いだったようだ。




 アメルーミラの喜ぶ姿をジューネスティーンも嬉しく思うのだが、長くリーシェルリアのブティックに滞在している時間も長くなってしまった事も、用事も済んだ事で、店を出る事にする。


「そろそろ、昼になるから、どこかに食べに行かないか? 」


 ジューネスティーンは、4人に話をする。


「ああ、いいわね。 じゃあ、飲食店街に行きましょうよ。 今日は、ちょっと、別の物が食べてみたいわ。」


「だったらぁ、ルーミラがぁ、知らない物がぁ、いいですぅ。」


「そうだな。 じゃあ、ちょっと行ってみようか。 シュレ、荷物は、収納魔法の中にしまってくれないか。」


「わかった。」


 シュレイノリアは、リーシェルリアに向く。


「このテーブルの上に、収納魔法を展開する。 ルーミラの買い物を入れるが、構わないか?」


「えっ、ええ、どうぞ。」


 リーシェルリアの了解を取ると、テーブルの上に、ルーミラの買い物を、全部置くと、シュレイノリアがテーブルの上に収納魔法を展開する。


 テーブルの上に、光が現れて魔法紋が形成されると、上に置いてあったアメルーミラの服が、魔法紋の中に沈んでいく。


 その、一部始終を見ていた、リーシェルリアがため息を吐く。


「これが収納魔法なのね。 初めて見たわ。」


 リーシェルリアは、初めて見せてもらった収納魔法に感心したのだ。


「終わった。」


 シュレイノリアが、そう言うと、ジューネスティーン達は、リーシェルリアに、お礼を言う。


「何言ってるの。 こちらこそ、今日は、沢山の買い物をしてもらって、本当にありがとう。 また、何かあったら、寄ってくださいね。」


 そう言って、ジューネスティーン達を見送ってくれた。




 リーシェルリアのブティックを出ると、時間も昼になり、お腹も空いてくる。


 少し歩いて、飲食店街に移動する。


 時間も昼頃になっていたので、どの飲食店も混んでいた。


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