16.女子校生活はじめます!3日目(土曜日9:00~)
みなさんおはようございます。
現在の時刻は朝の9時です。
結局、昨日は図書館で一晩を過ごし、そのまま朝を迎えることとなりました。
それで朝のもろもろの雑事を終わらせて、いまこうして再びログインしているというところですね、はい。
さてでは昨日判明した謎の薬草の名前と使い道について、発表したいと思います。
さあて取り出しましたるは謎の薬草の葉、これは消火草と言って、その名の通り炎上状態を治す消火ポーションを作成するために必要な薬草です。
あの森林ダンジョン後半でこの薬草が入手できたということは、恐らく次のダンジョンでこの薬草に頼ることになるのではないでしょうか?
それから召喚の儀式で手に入れた品々の使い道も判明しましたよ。
まず『紫毒々草』はやはり【調合】用の素材でした。
ただし出来上がるのはポーションではなく染料で、『毒々しい紫』という名のアイテムになります。
次に『炎の宝珠』ですが、これは【宝飾】の領分ですね。
炎属性の魔術を強化する装飾品を作ることができるようです。
これは人間用とそれ以外の2種類のレシピがあり、いずれも『炎のバングル』が制作可能です。
次に『白露の糸』は分かりやすく【服飾】で刺繍に使えます。
決まった刺繍を施した衣服は水属性に耐性を持つらしく、刺繍の模様もちゃんと記録しておきましたよ。
最後に『七色の羽』ですが、これは【宝飾】で装飾品に加工することができます。
その名も『七色の羽根飾り』といいまして、精神異常耐性を得られる装飾品が作成できるそうです。
精神異常に耐性が必要になるときが来るかもしれませんが、【宝飾】を自前で取得する予定はありません。
ミサキちゃんに素材とレシピを渡して買い取ってもらうのが良さそうですね。
フレンド宛にメールを送ることが出来るので、『炎の宝珠』と『七色の羽根』についての情報を軽くまとめて、買い取りを持ちかけてみました。
さて返事がいつ来るのか分かりませんが、彼女のことだからそう長く待たされることもないでしょう。
さてまずはレンタル工房で調合をしに行きましょう。
昨日のダンジョンで入手した薬草類をポーションにしたいですからね。
というわけで地図ワープです。
やってまいりましたレンタル工房は1006室。
調合専用の部屋です。
まずは消火ポーション(2)と3本と消火ポーション(-1)を調合しましょう。
作り方は図書館でしらべておきました。
やはりポーション類は基本的に同じような作り方ですね。
……。
…………。
………………。
はい完成。
お次は普通のポーションとポーション(-1)、そして解毒ポーション(-1)と解毒ポーション(2)を量産します。
……。
…………。
………………。
よし、これで回復は万全でしょう。
準備万端となったので、ダンジョン入り口の受付と会話して次なるダンジョンに行きますよ!
◆
こんにちは。
「ファンタズム召喚課のメリザンドさんですね? 森林ダンジョン浅層で現れたジャイアントマンティンスを倒したとの報告が上がっています。ジャイアントマンティスは本来は中層を根城にしているのですが、稀に浅層に出てくる個体がいて困っているのです。……ジャイアントマンティスを倒した力量を認め、メリザンドさんには報酬として火山ダンジョンへの入場許可が下りました」
火山ダンジョンですか、暑そうですね。
なにか準備などは必要でしょうか?
「いいえ、火山ダンジョンも浅層ならば特別な装備は不要です」
なるほど、では火山ダンジョンに入ります!
「分かりました」
はい、というわけでやってまいりました火山ダンジョン!
なるほどここなら消火ポーションも出番がありそうですね?
「メリザンド、ここは随分と温かいわね」
「火山が近いのでしょう。嫌な匂いもします」
「硫黄だ! 温泉だ!」
おや、温泉があるなら水着が必要かもしれませんね。
でもミサキちゃんがここでは必要なかったと言っていましたから、温泉があるとしたら中層以降でしょう。
敵は森林ダンジョンより強いそうです、みんな気を引き締めて行きましょう!
さて火山浅層は課金していないプレイヤーでも、パートナーが3体になる頃に訪れる場所になると思われます。
つまりここからはイージーモード卒業ですね。
さあ、張り切っていきましょう!
おっとその前にステータスの確認だけはしておきませんとね。
ここを出る頃にはどのくらい成長しているのか、楽しみですねえ。
《名前 メリザンド
種族 ウェアキャット 年齢 12歳
所属 ファンタズム召喚課 部活 帰宅部
スキル 【召喚術】【炎魔術】【水魔術】【杖】【MP増加】【調合】
召喚術 〈サモン・ハウンド〉
炎魔術 〈フレイム・アロー〉
水魔術 〈ウォーター・スピア〉
調合レシピ 『ポーション』『解毒ポーション』『消火ポーション』『毒々しい紫』
装備 ウッドロッド
採取ナイフ
ブレストレザー
メイジマント
服装 学園の制服
黒のスパッツ
下着 グレーのスポーツブラジャー
グレーのシームレスショーツ
所持品 『帰還の札×2』『スキルカード:服飾』
『ポーション(-1)×18』『ポーション×47』『ポーション(2)×1』『ポーション(3)×1』
『解毒ポーション(-1)×20』『解毒ポーション×13』『解毒ポーション(2)×9』
『消火ポーション(-1)×8』『消火ポーション(2)×3』
『ヒール草の葉×1』『毒消し草の葉×4』『魔石(1)×4』『魔石(2)×8』『魔石(3)×3』『風の魔石(2)×1』
『炎の宝珠』『紫毒々草』『白露の糸』『七色の羽』
大事な物『寮の鍵』『授業表』『簡易調合キット』『学園のマント』『退部届』
所持金 1764G マナ晶石 150個 マナ金貨 100枚
髪の色 黒 瞳の色 黒
身長 130cm 体重 28kg
B 63cm W 44cm H 65cm》
《名前 マーガレット
種族 エルダートレント Lv9 高度な知性
主人 メリザンド(ウェアキャット)
スキル 【鋭い枝】【風魔術】【魔法耐性】/【薬草発見】
風魔術 〈ウィンド・カッター〉》
《名前 シャルロット
種族 セアカスパイダー Lv9 高度な知性
主人 メリザンド(ウェアキャット)
スキル 【毒の牙】【粘糸】【壁歩き】/【幸運】》
《名前 ヒルデガルド
種族 フロストワイバーン Lv10 高度な知性
主人 メリザンド(ウェアキャット)
スキル 【毒の牙】【氷の吐息】【飛行】/【再生】》
鋭いくちばしをもつ烏グリムビーククロウは森林から引き続き続投です。
群れで出てくるのも相変わらずですね。
加えて硬い外骨格に守られ、力強い顎をもつ蟻ソルジャーアントがやはり複数で地上を徘徊しています。
嫌らしいことに、蟻と戦っている最中には空から烏に襲われ、烏と戦っている最中には蟻が乱入してくるという厄介さ。
一度に戦う敵の数が多いので、こちらも〈サモン・ハウンド〉で数を増して戦っているものの、なかなか手強い連中です。
とはいえヒルデガルドは【飛行】していますし、マーガレットの【鋭い枝】は攻撃しようと高度を落とした烏に届く射程の長さを誇りますので、苦戦というほどではありません。
シャルロットも木々や岩に登っては【粘糸】を飛ばして魔物の動きを止めています。
私も攻撃魔法を撃つ機会が多くなりましたので、ようやく戦闘に参加できる難易度になったということですね。
火山ダンジョンだから敵は炎に強いかと言えばそうでもないので、〈フレイム・アロー〉を中心に使っています。
私が習得している攻撃魔法ふたつは使い勝手が少々違いまして、〈フレイム・アロー〉は誘導性能があり命中すると炎で敵を燃やし、〈ウォーター・スピア〉は水でありながら鋭い槍を突き込む形となる刺突属性を含む攻撃魔法です。
今回は空を飛び回避能力の高いクリムビーククロウと、硬い外骨格をもつソルジャーアント双方に良く効く〈フレイム・アロー〉が常に有用ですね。
おっと、新手の魔物です!
いきなり茂みから茨が這い出てきたと思ったら、そのトゲつきの身体をのたくらせながら体当たりしてくるダンシングソーンのお出ましですよ!
植物に水属性は効果が薄そうなので、やはりコイツも〈フレイム・アロー〉で倒しましょう。




