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プロローグ・ようこそ魅月町へ

 ん? おやおや……これはこれは。三度(みたび)、あるいは再び、人によっては始めてお目にかかる。魅月町だ。


 私の名前は魅月町。そして、これからお話しする話の舞台も、当然魅月町。……初めてこの町を訪れた人には、なんのことだかサッパリわからないだろう。


 とにかく、私は”町”そのもの……とでも言っておこう。あまり深く考えないでくれ。


 私はこれまで、二つの物語を語ってきた。今回もまた、新しい物語を紹介しようと思う。当然ながら、以前の話を知らなくても問題はない。


 前の二つはいずれも学生、(あるいは生徒)が主人公だったが、今回は違う。妻子持ちの社会人が主人公だ。


 タイトルは……【騎行の風(きこうのかぜ)


 さあ、ご覧あれ!

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