コンプレックス
私は滑舌が悪い。
幼い頃は、そんなことなど気にしたことはなかった。
しかし、大きくなっていくうちに、自分のコンプレックスになっていった。
「なんて言ってるか分からない」
これまで何度そう言われてきただろう。
仲の良い友達同士の会話ならさほど問題ないが、人生の分岐点である就職活動で、この滑舌に悩まされた。
聞き取りにくいために面接官に微妙な顔をされるなんて。
発声練習を何度したことか。
そんな私でも、現在就職して働いている。
そして、今でも一度で聞き取ってもらえず、嫌な顔をされることもあるが、その反面、滑舌の悪さを愛嬌だと思ってくれている人もいる。
後者は少数ではあるが、素直に嬉しいと感じ、救われた気持ちになった。
最後に私が今思うことは、コンプレックスは皆それぞれあると思うが、気にしすぎず、決してそれに負けないことが大切だということだ。