表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/15

身に覚えのないカード請求の正体

 最初は、三千円だった。


 カード会社のアプリに表示された請求履歴。


 知らない決済サービス名。


(……何これ)


 でも金額も小さいし、どこかで使ったのを忘れているのかもしれない。


 そう思って、そのままにした。



 翌月。


 今度は八千円。


 同じ名前の請求。


 記憶にない。


 履歴を確認する。


 通販も使っていないし、サブスク登録もしていない。


 不安になってカード会社に電話する。


「不正利用の可能性がありますので、カードを停止しますね」


 そう言われ、新しいカードが送られてきた。


 これで終わると思った。



 だが翌月。


 新しいカードにも、同じ請求が来た。


 背筋が冷える。


 カード番号は変わっている。


 なのに、同じ名前。


 同じ金額。


 カード会社に再び電話する。


「カード情報は漏れていません」


「加盟店側の問題でもありません」


「お客様のアカウント決済では?」


 言われて、気づく。


 その請求は、カード番号ではなく、

 私のメールアドレスで登録された

 アカウント決済だった。



 慌ててログインを試みる。


 心当たりのないサービス。


 パスワード再発行。


 メールが届く。


 ログイン成功。


 そこに表示されたアカウント名。


 


 利用者:家族


 


 登録住所は、私の部屋。


 利用端末履歴。


 全部、自宅のWi-Fi。


 深夜の時間帯。


 私が寝ている間の記録。



 震える手で、利用履歴を開く。


 購入履歴。


 動画配信。


 ゲーム課金。


 電子書籍。


 毎日、何かが利用されている。


 毎晩。


 私が寝ている時間に。



 その瞬間。


 部屋の奥で、


 床がきしむ音がした。



 スマホに、新しい通知が届く。


 


『決済が完了しました』


 


 利用時間。


 今、この瞬間。



 寝室のドアの向こうで、


 誰かが、


 ゆっくり歩く音がした。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ