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第三話 雄大の時間

「はーいみなさんおはようございます」

「おはようございます」

「今日は決めなきゃいかないことが二つあります

そのうち1つ目は学級代表です

というわけでやりたい人はいますかー」

今日も俺の学校生活が始まった。

学級代表…とのことだが出来ればそんなめんどいことやりたくない。

とはいえ一番やりそうな桧吏もやらないって言ってたし、入学式のことがある以上俺がやる羽目になるんだろうな。

「はーい!私やりまーす!」

「わかりましたー。みんな異論は無いね?

…はいじゃあ女子の学級代表は網谷さんで決定ね!」

やはり来夏さんがやるよなー

まあ来夏さんなら俺もやりやすいか

「はいじゃあ網谷さん進行よろしく」

「はーいじゃ次はとりあえず男子の学級代表を決めないとだけどー…」

おい、みんな俺の方向くのやめろ

やってやるから急かすな

「はいじゃやります」

「おーまさか君が進んで立候補するとは」

「お前らがやらせてんだろ」

「はは、じゃ男子は葵くんでー」

めんどいけどしゃーない

俺は帰宅部だし、他の奴よりかは、俺が適任だろう。

「じゃ次は委員会決めていきまーす」

次は委員会ということで、学級代表よりかは、楽だがめんどくさい仕事ということで、決まるのに時間がかかると思ったが、案外すぐ終わった。

「おっけーこれで全部決まったねー」

「案外あっさり決まって時間もあまっているので2つめも今決めよー

じゃ学級代表いったん座って」

「はい」

「でー今から何を決めていくかというと来月行われるクラスマッチについてですねー」

「クラスマッチ??」

「あークラスマッチっていうのはねこの学校で毎年行われる恒例行事でね、クラスの親交を深めるために行います。」

「具体的には何をするんですか?」

「えーと毎年若干違うんだけど、今年はたしかね、男子がバレーボールで、女子がハンドボールで、共通でドッチボールと卓球だったかな」

すげー全部ほぼおなじ球技だ

卓球だけ異彩放ってんな

「でクラスマッチなんだけどね、2,3年生とも対戦しないといけないんだよねー

やだねーーー」

「まじかよ、超楽しそう」

「でね、今日決めたいのは、何の種目に参加するかと実行委員会をきめます。

というわけであとは学級代表よろしく」

「はーいじゃまずは実行委員やりた」

「おっはようございまーす!」

ん?誰だ?あんな奴いたっけ?

「おー今クラスマッチのこと決めてるんだねー」

「あ、森下くん。今日から停学明けか。

て、初日から遅刻ですかー」

「ははごめんなさい

あえーと自己紹介するよ

森下雄大。下の名前で気安く呼んでね」

「へーお前が森下か。

久しぶりの学校はどうですかー?

犯罪者くん」

安川お前。喧嘩口調やめろ

「いやーそうだなー

お前みたいなゴミが目に入ってとっても苦しいよ」

「は?お前舐めてんのか?!」

「いーよやりたいならここで殴れば?

ごもっともそれで停学になるのはそっちだけどもねー」

「舐めんな!!」

パンと大きな音がなった。

安川が森下くんを殴ったのだ。

だが森下くんは…傷を負うどころかカウンターを入れていた。

「あれーあんな言っといてこんなもん?

もっとこいよ」

そのとき俺は、いやクラス全員は理解した。

森下雄大の異常さそしてやばさを。

「おいおい

お前らやめろよ。やるなら校外でやってくれ

今はクラスマッチの役割を決める時間。

みんなの時間なんだからじゃましないでくれ」

「ちっ」

「それと森下くん。いや雄大くん。

いくら自分が喧嘩強いからって、安川を煽るのやめろよ」

「えーなんだよ海斗くん。俺のせいだって言うの?先に喧嘩売ったのはあっちでしょう。」

「それでももっとやりようは会ったんじゃ無いって話だ。」

「ほー、君頭良いんだね」

「いや無駄な時間をなくそうってだけだ」

「はいそこまで

じゃ森下くんは、水山くんの後ろの席に座って」

「はーい」

「じゃ今から実行委員を決めまーす!」

森下くんの乱入によってちょっとぐだったがまぁどうにかなりそうだ。

実行委員はやりたい人いなかったが男子は桧吏がやることで女子もすぐ決まった。

さあ問題は出る種目の話だ。

「じゃ次はなんの種目にでるかだけど

一人一種目までだからねー」

「はーい俺バレーボールが良い!!」

てな感じでやりたい種目を言っていったが

共通種目のドッチボールと卓球はあまり人気がないな。

「ねー桧吏くん」

「お、どしたことは」

「なんの種目でる?」

「まー仕方ないから余ってるのに出ようかと」

「じゃ網谷さん私海斗くんと卓球の混合ダブルス出るよ」

「おっそうか

人気無かったからありがと」

女子からずるいーという声が飛び交ってる気がするがまーいいだろう

「というわけですね」

「ま、いいよことはとなら」

「どうした私にそんな信頼を寄せているんですか?」

「えーだって裏表がないし、わかりやすいじゃん君」

「それは褒めているんでしょうか?」

「ま!いーじゃん

信じないと信じられないよ」

「私の全てを知った気にはならない方が良いと思います。

どんな人にも隠したい過去があるので」

「へ?なにそれ

まーいーやじゃそうするわ」

卓球も決まりほとんどの種目が決まった

「よし最後。じゃ森下くんはバレーボールでおーけー?」

「うん。だいじょうぶー」

「よーしこれで全種目決まったぞー

今から練習じゃー」

「おー」

そして体育館に向かった

「各チームに分かれて練習しよ!」

ーーーーーーーーーーーーーーー

女子種目ハンドボール

「ちなみにこのクラスにハンドボール部、及びハンドボール経験者っているのー?」

「はーい私ハンドボール部でーす!」

「おー、一色さん

指導よろしくお願いします。」

「はは、一色コーチと呼びな」

「はい」

「じゃまずは肩をならすのも兼ねてキャッチボールでもしようか。」

一色さんがハンドボール経験者で良かったわー。

いなかったら練習とかよくわかんないしね

てかこのクラスみんな真面目に練習してんねー。とっても良いクラスだーー。

「じゃ今からちょっと実践に入っていくけど

始から出来る人なんていないから、ミスっても気にしないでねー!

まず私のお手本見せるわー」

すげージャンプ力だ

「てな感じ?」

いや出来るわけねーだろ

てかばか高くてばか速いぞなんだよあれ

こんなん勝ち確じゃん練習やめよーぜ

「一色さん上手くなーい?」

「えーとね

一応全日本ユースのキャプテンやってぐらいだよー」

「先に言えよ!」

ばけもんじゃん

日本で一番ハンド強い高校生かよ

私すっげぇ自信ねえぞよ

と思ってたら一色さんが近づいてきた。

「ねね、網谷さんって水山くんとどういう関係なの?」

「えーそんなこと今聞いちゃう?

てか一色さんそういうこと気になるタイプだったんだー」

「いやーそうっすねー

いや来夏ちゃんと水山くんとっても仲良さそうだったからー!」

「う~ん?どういう関係か?

運命の相手?そんな感じ?」

「えーまじかーまー確かに葵くんかわいさとかっこよさの両刀型だよねー」

「そういう一色さんはそういう人いないのー?」

「そうだなー今はいないなー

昔はすーぐ異性のこと好きになってたんだけど、中学校過ごして分かったよ。重要なのは顔とか表面的な部分じゃないっていうこと」

「そりゃそうだよー

性格とか相性良いひとじゃないと続かないよー」

「そうだよねー

そういえば顔と言えば今日来た森下くん

めちゃくちゃイケメンじゃねー」

「それは思った。

けど問題行動起こしたんでしょ」

「そうだよー

今日のあの安川との喧嘩を見た感じただ者じゃなさそうだったよ」

「だよねー」

男子は上手くやれてるかな――

「ふざっけんな!」

うん。案の定やばそうだった

「男子大丈夫かなー」

「まーどうにかなるやろ

私達は、自分らのことに集中しよう」

ーーーーーーーーーーーーーーー

男子種目 バレーボール

「はいじゃ今から練習を始めるンだけど

バレーボール経験者はいる?」

しーん

「そっかいないかー

じゃ、とりあえずレシーブの練習から始めよーか」

いやいや誰か経験者いてくれよう

やりずれーよどうすればいいの?

「じゃ二人ひと組作って」

大丈夫?俺ちゃんと進行出来てる?

まぁクラスの結束が目標ならそんなガチらなくてもよいか

そんなことを考えているともうみんな二人一組を作っていた

余っていたのはやはり…

「森下くんじゃやろっか」

「うん。よろしくね水山くん」

「葵でいーよ」

「じゃ俺も別に雄大でいーよ葵」

「おっけー

雄大くんはバレーボール、運動は得意?」

「まー得意だよ

中学1年生まで柔道とか剣道やってたから

葵は?」

柔道とか剣道か。それがあの喧嘩の強さに繋がっているんだろうな

「うーんそんなだなー

今までそんなにスポーツやってこなかったし」

「そっかーじゃ手加減いないとだね」

「へーあんま舐めるんじゃ――無いよー」

ん?なんだこいつ。別に普通の人じゃね

事件を起こした人おは思えないほど落ち着きがある。

確かに俺はちょっとしか話してないがほんとにこいつが事件起こすような奴とは思えねえ

「じゃいくよー葵ー」

「こい!」

ほんとに雄大くんがなにかしたのか?

そのホントのことは雄大くんの奥深くにある気がした。

「がは」

「おーいちゃんとボールに集中してー

もう1回いくよー」

痛ーよ普通に

「はいじゃ次は5対5で対戦でもしますか?」

「おーけー」

「じゃ、安川と山川そっちチーム入って」

「おっけ絶対勝つぞー

なー森下足ひっぱんなよ

あーまーなんにも出来ないか?」

「……」

「よーしじゃいっくよー!」

俺のサーブで始まったけど安川に簡単に上 

げられてしまった

やっぱ運動神経だけはいいなあいつ

「よーし俺上手すぎ――

よし森下ちゃんと上げろよ」

次は森下くんのところにボールが回った

本来ならトスを上げるべきところだが

ポーン

森下くんはトスなんてしようともせず山なりのボールを相手コートに飛ばした。

意味のわからないプレーだ

「遠藤!

落ち着いて取れよー」

バーン

見事俺らチームの得点になったんだが…

「おい!お前!

ふっざけんなよ!」

「え、なんのこと」

「とぼけんな!

なんであんな完璧なボールをトスしねーんだよ。」

「お前にトスしてもミスりそうだなって思っただけだよ」

「は!?

今は練習だぞもっと信用しろよ!」

「無理だねお前らの1%も信用出来ない」

「は?!ふざけんな!」

安川は出て行った。

確かに今の行動は俺にも意味が分からなかった。いくら安川が、信用出来ない人間だったとしてもやっていいこととだめなことがある

「ねー雄大くん

さすがにそれはないだろ」

「信用出来ない人間にはトスを上げない

当然のことだろ」

「な!?

けど今はクラスマッチの練習の時間だぞ!

いくら安川が相手でもトスぐらい上げろよ!」

「なんだよ。いーじゃんか1回くらいミスったぐらいで」

「なー雄大くん。」

「なんですかー?」

「お前そのスタンス貫くなら練習しなくていいというか、クラスマッチ出なくていい」

「じゃそうさせてもらうわー

じゃあとは皆さん頑張って」

そうして雄大くんは帰った

さすがに今日の行動は許せなかった

「けど」

今のは俺にももっとやりかたがあった。

桧吏なら、もっと両方の意見に寄り添うことができただろう。

来夏さんなら、ジョークでも挟んでより仲良くできただろう。

俺は?

…………

やっぱり俺はリーダー向いてないや

ーーーーーーーーーーーーーーー

男女混合卓球

「ったく、どうして、こうなっちゃうかねー」

「いくらなんでも協調性がなさ過ぎです

男子という生き物は」

「そうだよなー

ただ、今回は雄大くんが悪いよ」

「そうですね

信用できない。意味が分かりません」

「ねーことは放課後暇?」

「暇ですけどなんですか。

あなたとは遊びませんよ」

「勝手に決めんなよ

雄大くんと話しに行こうよ」

「私はめんどいのでやりません

そんな柄じゃありませんし

というか話すことなんてないでしょう」

「いーじゃんかー

話すことはね雄大くんの過去かなー」

「過去ですか」

「そう。あんだけ人を信用できないの意味分かんないでしょ

何か昔事件でも、あったに決まってる」

「まーそれはそうですけど

あの森下雄大が私達に自分のことを話すとは思いません」

「そこでだ。ことはがいるんだよ」

「?私をどう使うと?」

「いやことはのかわいさによって何か話してくれるんじゃないかな」

「多分そううまくはいかないでしょうね」

「多分そうだろうな

けどやってみることに損はないからな」

「分かりました。私も行ってあげましょう」

「ほんと?やったーーー」

「ただし私の要求も聞きなさい」

「何?」

「ミスドにいって奢ってください」

「へーそれくらいならいーよー

ドーナツ好きなのー?」

「そうですね」

てな感じで俺の放課後の役目は決まった。

ーーーーーーーーーーーーーーー

練習も終わっていよいよ下校という時間

「ねーさっき安川と雄大くんやばかったねー」

「そうだな」

「ちょっと協調性なさすぎって感じ?」

「確かに安川にも悪いところあるかもだけど根本的には、雄大くんが悪いよ」

「まーそうだろうなー」

けどあの感じはなんだろうな……

昔の俺を見ているみたいだ。

「桧吏放課後暇?暇なら…」

「いや、俺ちょっとやらなくちゃいけないことがある」

雄大くんがみんなと協力しないとクラスマッチは勝てないし、居心地の良いクラスにはならないから。

俺が雄大くんを助けなきゃな。

「そっか、またいつか遊んでよー」

「もちろん。じゃばいばい」

「ばいばーーい」

葵と少しだけ話したあと、俺はことはの方に行った。

「ことはーー」

「桧吏くんですか

一つ思ったことがあるんですが」

「なに?」  

「森下雄大はどこにいるんですか?」

「あーそれね

一緒に帰ろって言ってるから別に問題ないよ」

「さすが、仕事が速いですね」

そう。別に一緒に帰ろって言っても快く快諾してくれるぐらいの奴だ。

多分根は良い奴だったんだろう。

「じゃ、桧吏くん行きましょう」

「おー」

周囲から

「えーまじかーことはちゃんと海斗くん一緒に帰るのかー」

「いいなー」

「もうカップルじゃん」

みたいな声が聞こえる。

確かになにげ、初めて一緒に下校じゃん。

まぁあくまで森下くんが目的だけど、ちょっとドキドキするな。

今まで人を好きになるなんてことは、無かったけど、なんだろうな?

今までと違う感情だった。

「ちょっと桧吏くん遅いです。

速くしてください」

「ちょっと待ってーー」

なるほどこれが恋か。

それからちょっと歩くと生徒玄関についた。

「えっと雄大くんはどこかなー?

あっいた。

雄大くーーん」

「あっ海斗くん

あれこの人は誰?」

「同じクラスの木村ことはです。

今日はどうぞよろしくお願いします。」

「えーとね、ちょっと理由があって着いてきてもらうことがあったんだよね

嫌だった?」

「いや別に。

女子と帰るの初めてだったから。」

「ありがと。

じゃ帰ろー!」

さて今から俺の仕事が始まるぞー

「で?なんで俺と今日一緒に帰ろうと思ったの?」

「えー?雄大くんと一刻も速く仲良くなりたいってのと」

「と?」

「雄大くん今日はさすがによくなかったんじゃないの?」

「なんだその話か」

「なんだじゃねぇだろ!自分が悪くないとでも思ってるの?

なんで安川とかみんなのこと信用できないんだよ」

「別に自分一人で解決すれば何も問題ない」

「なんでそうやって自分一人で解決しようとするのさ?

雄大くんの過去になにがあったんだよ!?」

「お前には関係ない話だ」

「いやそれともお前に協調性なさすぎて一人でやる選択肢しかないだけか

かわいそうな人生だな」

?いつもの桧吏くんと違ってやけに煽り口調だ?それが雄大くんの心に響くわけない

それともこれが桧吏くんの本性か。

「ちょっとストーップ。ヒートアップしすぎ。

それじゃだめ。わかるでしょう?」

「あ。ごめん雄大くん。ちょっと言い過ぎだったね。」

「俺もごめん」

「俺はね雄大くんに一人だけで解決しようとする道を歩んでほしくないんだ。」

「どうして?」

「実はね俺も昔周りを全く信じていなかったんだ。」

「あの桧吏くんが?」

小学生の俺はね周りを全く信用していなかった。そして自分の力を信じていた。

だから今の雄大くんのようにいろんなことを周りと協力せず、一人で解決しようとしていたんだ。実際それでもし小学校高学年くらいまではそれでもどうにかなった。

けどある日それじゃだめだと気付いた。

小学校6年生のときの運動会、種目に大縄飛びというものがあった。大縄を回して連続で飛べた回数を競うものだ。

この種目は当然チームワークが大切だから、クラスのみんなは当日まで必死に練習に励んでいた。けどその練習に俺は全く参加していなかった。自分が引っ掛かるわけないと自分の能力を過信していた。ばかだよね。ほんとに。今思うと何やってんだよってカンジだ。

そんな中迎えた運動会当日。3チームとも僅差だった。団体種目は得点が多いから総合優勝に向けてここは絶対落とせない戦いだった。

そして、種目が始まると案の定俺は縄に何回も引っ掛かり俺らのチームは回数を伸ばすことが出来なかった。

そして俺らのチームはムードが下がりそのまま最下位で運動会を終えた。

当然俺は戦犯などと言われ、クラスからは居場所が無くなった。

そのとき俺は初めてこれじゃだめだと思った。だから中学生になって今のように周りを信じ戦うようになったんだ。

「雄大くんには昔の俺のようになってほしくないんだ。だから伝えたかった周りを信じないと信じてもらえなくなるということを。

後で苦労するのは君だぞということをね。

でも多分雄大くんは簡単に人を信用できない過去があるんだと思う。良かったら俺にそれを聞かせてくれるかな?」

「ありがとう。海斗くん。

いいよ。俺の過去はね…」

俺は平和な家庭に生まれた。両親は俺のことを愛情持って育てていたし、体の弱い俺になにかあったら俺が守るいつもいってくれた兄もいた。でもある日その日常も終わりを迎えた。両親と兄がいなくなったんだ。8歳の俺には意味がわからなかった。突然自分の1番身近なひとがいなくなった。あとで聞いたら両親は事故死。兄は行方不明だった。その葬式のとき、遺体の両親を見て、結局俺を守ってくれないんだね。そう思った。

それから俺は保育センターで過ごした。

そこの人たちと過ごしていく内に両親と兄が死んだ傷は癒えてきたから中学校からはちゃんと学校に行くことになった。

そんな俺は久しぶりの学校だったからとても楽しみだった。

実際3年生のあの事件が起こるまではとても平穏で楽しい学校生活だった。

けど3年生のときに事件が起こった。

3年間信じていた親友に裏切られた。

無実の罪をかぶせられた。彼は万引きをしたそうだ。信じていた親友に裏切られた。そんな俺はもう誰も信用出来なくなった。

そんな中高校に入学したけど問題行動で停学。心がまとまっていなかったから今日のようなことを起こしてしまったのかもしれないね。

「なるほどそんな過去があったのか」

「けど今日やったことはさすがによくないことだった。

明日ちゃんと、安川に謝りに行く。」

「それがいいと思う。それができる君はいいやつだ」

「今日は、ありがとうよ海斗くん。」

「それも俺の役目よ。じゃあばいばい」

「ばいばーい!」

「はあ疲れたー」

「ミスドミスドミスドミスドミスドミスドミスドミスドミスドミスドミスドミスド」

「分かったから待って」

「速く速く速く速く速く速く速く速く速く速く速く速く速く速く速く速く速く速く速く」

なんだよこいつミスド中毒者かよ

ーーーーーーーーーーーーーーー

着いた。

「どれにしようかな?」

「ポンデエンゼルかなー」

「あーそれいーよねー」

ちなみに作者はカスタードクリームが好きです。

…………………買った。

「いっただきまーす!」

なんかことはのキャラがいつもと違うな。

そんなに好きなのかよ。

「ことは今日はありがとね」

「いやいや私はなにもしていないので」

「まあまあ来てくれただけで嬉しいから」

「てか桧吏くんと森下雄大にあんな過去があったとは」

「まーね

誰にも結構話したくない過去ってあるもんだよ」

「そーかもね」

そうして俺はドーナツを食べていた。

この日常楽しすぎるな。ことははとってもいいやつだとおもった。

「ごちそうさまでした」 

「はーおいしかったあー」

「桧吏くんおごりありがとう

またこようね」

「またがあるの?」

「嫌だった?」

「いやいきたいけども」

「じゃあまたきましょう

けど桧吏くん」

「ん??」

「私はやめときなよ」

どういう意味なのか俺には理解が出来なかった。

「ちょことはそれどうゆう意」

「じゃばいばーい」

そんな中俺は頭の中に

誰だって話したくない過去ってあるという言葉が頭をよぎった。

ことはの過去……

俺はことはを知った気でいたがどうやらそうではないらしい 

俺の知らないことはがどんな人なのか

とても気になった。

森下 雄大 (もりした ゆうた)

誕生日 6月29日

好きな食べ物 唐揚げ

身長 182センチ

好きな数字 素数


木村 ことは (きむら ことは)

誕生日 2月25日

好きな食べ物 苺

身長 156センチ

好きな数字 無理数

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