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いきなり土地神になっちゃった。あやかしには狙われるけど意外と楽しいです。  作者: マロ


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1話目 土地神になっちゃった!

マロと申します。面白かったら応援お願いします。

皆さんの楽しみの一つになれたら幸いです。



ある日僕は歪みを見つけた…いや、見つけてしまった。



僕の家は祖父が残してくれた結構大きな裏山を持っている。父と母、弟の四人暮らしの高校一年生。

僕の名前は、涼風 真広。


祖父がいたときはよく山菜や筍を取りに行っていたが、数年前に祖父が亡くなってからもうしばらく裏山には踏み入っていなかった。


朝起きて身支度をしたら制服を着る。バスで学校に行き、勉強して、友達に会い、少し話して、バスに乗って家に帰って寝る。


そんな平凡な日々にある日、変化が起きた。


土曜日の朝、僕は急に目が覚めた

「んー、まだこんな時間か。休みの日に変な時間に起きちゃったなぁ」

スマホの画面を見ると4時だった。


「ひさしぶりに裏山に行ってみようかな」

僕は、顔を洗い、歯を磨き、寝巻きから動きやすい格好に着替えスニーカーを履いて山へ出かけた。


なにか不思議な感じがした。なにかに呼ばれているような、自分がそこに行きたくて仕方がないような…


今は6月。昨日の夜は雨が降っていたので、ひんやりしていて霧が出ていた。だんだん暑くなってきた季節にはとても気持ち良く感じた。


目的地もなくどんどん山道を進んだ。

すると、いつも祖父と山に遊びに出かけた時にお昼ご飯を食べていたこの山で一番大きな木にたどり着いた。


そこは祖父が切り倒した木が横たわっていていつもそこに座ってご飯を食べていた。すぐ下には細い小川が流れていて、小さい頃はそこで水遊びをして遊んでいた。


「懐かしい…」

もうベンチの代わりにしていた倒木は苔に覆われていてところどころよくわからないキノコが生えていた。今座ったら、お尻はぐっちょりと濡れるであろうからとても座りたくは無い。


だが、僕が一番気になるのは祖父が切り倒した木のベンチでも、小さい頃に水遊びをした小川でもなかった。


この森で一番大きな木の後ろがなぜか無性に気になった。


ゆっくりと大きな木を回り込み奥を覗き込むと…

「え!!!?」


そこには大きな空間の歪みがあった。それを見た時、自分の目的地はここだったのだと瞬時に気づいた。


僕は恐る恐る空間の歪みに触ってみる。

とくに痛くない、冷たくも温かくもない。しかし、空間の歪みに入れた手は見えなくなって、引き戻すとまた手が出てくる。


「え、どこかに繋がってる?」

僕は恐怖よりも好奇心が勝り、頭を突っ込んだ!


すると、なにもない白い空間につながっていた。地面も白いし空もない壁もあるのかわからないそんな空間。よく見ると空中には白いミミズのような糸状の虫が泳いでいる。


「わぁー、なんだここ」

僕はその空間に入り、周りを見渡していると。


僕はその空間と繋がった。


具体的になにが繋がったのか分からないが、たしかに僕とこの空間で繋がったのだ!


「ぅえ!」

初めての感覚に僕は戸惑う。

そして、なにか温かいものが体に入ってきて、感覚が冴える。


すると、この空間の意志が伝わってきた。


―あなたがよかった。だからあなたを呼んだのー


「どういうこと!?」

まったく意味がわからなかった。


ー私はずっと前からいたの。でも、あなたは見つけられなかった、見えなかった。だから、私の力が強くなった今、あなたを呼んだのー


「え?まだ全然意味がわからない!」


その後色々と話をしてまとめると、


まずこの空間には管理者が必要であるということ。

この空間はずっと昔からあって、昔から山で遊んでた僕を見ていたと。

毎日元気に楽しそうに遊んで、この森が大好きだった僕に管理者になって欲しかったが、僕は霊感の類は全くないため気づいてもらえなかった。

年月をかけて力を蓄えて、やっと僕を呼べるようになったので、この空間に呼んで、管理者にして、力を吹き込み力を与えたと。


「管理者になる時って相手の同意とか求めないんだねぇ…」


ー求めないー


「求めようよ!つーか、力を与えたって霊感が身についたってこと!?」


ー霊感どころではない。私の管理者となった。いわゆる土地神となった。この空間では、万物の創造。命の創造すらできるー


「え!!土地神!?なんでもできるの!?人間なのに?」


ー人間なのにー


「どうやって力を使えるの?」


ー望めばいい。しかし、今の私とあなたの力では、作れて石とか簡単なもの、眷属なら小魚、虫とかしか作れないー


「弱いじゃん。」


ーこれから力を付ければこの空間ではなんでもできる。土地神とはそういうものー


「ふーん。でも、小魚でもいいから作ってみたい!」


ーでは、その空間に泳いでいる糸のようなものが眷属の素となる。それに対してあなたがイメージして力を送ればいいー


「これから作るんだ… 力を送る?」 


ーやればわかるー


僕は手を空中に泳いでいる糸虫に向けて目を閉じて金魚をイメージして、力を送った。やり方はなんとなくわかった。管理者としての力だろうか?


体から力が、送られて力が抜ける。僕は膝をつき、息を荒くする。


「はぁはぁ、めちゃくちゃ疲れるじゃん」


ー力がついて慣れればこれくらいは疲れずにできるようになるー


イメージと力を送り続けると糸虫が形を変え、イメージした通りの四つ尾の金魚が空中を泳いでこちらにきた。


「えー、空泳ぐんだぁ…普通の生き物じゃないんだねぇ」


ー作り出す眷属はあやかしとほぼ変わらないー


「妖怪いるの!?」


ーもちろんいる。見えなかっただけでたくさんいる。今のあなたも、もう力を持ったから見えるはずー


「そうなの?じゃあ、幽霊とかも…」


ーもちろんいるー


「怖いじゃん!!」


ーそして、あなたはあやかしからみたらとても美味しそうな力のかたまり。もしも食らうことができたら、とてつもない力を得られることができる。だから狙われるー


「めちゃくちゃ怖いじゃん!!どうすればいいの!?僕食べられちゃうの?」


ーだから土地神は戦うため、身を守るために眷属をもつー


「おれの今の眷属金魚だよ!!」


ーその子も立派な眷属。土地神の力を分け与えられている。戦うこともできるはずー


「えっ、この子強いの?金魚なのに?」


ー弱いー


「弱いじゃん!僕、妖怪に食べられちゃうよ!」


ー今は仕方ない。しかし、いずれ強い眷属も作れるようになる。私とあなたが力をつければ強い眷属も作れるようになるし、霊的に強い素材を素にしたり、強いあやかしを眷属にすることもできるー


「そういう眷属の作り方もあるのね。でも!今強い眷属がいないと僕食べられちゃうよ!」


ー数で補うしかない。それにここら一帯に強いあやかしや霊体は昔からほとんどいないー


「金魚で大丈夫?」


ーおそらく数で補えばしばらくは安全ー


「しばらくは?」


ーあなたの存在を聞きつけて力を求めたあやかしが食べに来るー


「嘘じゃん…」


ーだから力をつけなければならないー


その日僕は金魚をもう3匹作ってヘトヘトになり、家に帰るため下山している。

4匹の金魚は常に僕の周りをゆらゆらと泳いでる。本当に戦えるのだろうか。


そういえば、力を付けなくちゃいけないって言われたけど、どうやって付けるのだろうか。明日聞いてみよう。


ーあやかしを倒して力を奪ったり、霊力の持った宝物から力を奪ったり、地脈から力をもらったり、信仰からも力を得られる。私は地脈から少しずつ力を蓄えた。だからなにもしなくても少しずつは力をつけられるー


「うわ!?」


ー私とあなたはもう一心同体。いつでも意思疎通できる。あと、私という土地が死ねばあなたも死ぬし、あなたが死んだら私もなくなるー


「すごい大事な事を帰り道についでみたいに言わないで」





この日から僕の日常がガラッと変わった。


僕は生き残れるのだろうか。





そして、各地にいる大妖怪の存在。

他の土地神の存在。

陰陽師の存在を僕はまだ知らない…












拙い文読んでくれてありがとうございます。

少しでも楽しんでいただけたら幸いです。


「面白い!」「続き読みたい!」「最後まで見たい!」など思った方は、ぜひブックマーク、下の評価を5つ星よろしくお願いします!一言でも感想お待ちしております!!


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