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エルフ無双?アフター・対問題児2 ベガマイン編

 先ほど、的を破壊してしまったジーノは同伴者らしき少女達から(しか)られている。


「そ、そんな怒らなくても……。え、もしかしてオレ、またやらかしちゃった感じ?」


「だから! アナタは非常識の(かたまり)なんだから自重してねって、いつも言ってるじゃない! この前のギルドの一件でも、新人さんが絡まれてるところを助けるためとはいえ、やりすぎちゃってるし!」


「そう言われてもなぁ。オレ的にはそんなに力を出してない上に、この世界の基準っていうのが今一つわからないんだよ……」



 そして──


「………………」


「王よ、どうなさいました?」

「あのジーノとかいう者に、他に思うところが?」


 その様子をセージは冷めた目で見ていた。


「いや……受ける感じとしては、この前のマサユキや勇者少女に近いものがあるんだけどな。なんていうんだろう……アイツさ──なんか世間をナメてるように見えねえ? 俺がこんなこと言うのもなんだけど」


「そもそも試験のマニュアルに目を通してなさそうですしね」

「『また』だとか『そんなに力を出してない』なんて言ってる時点でお察しと申し上げますか」


「それなんだよな。ギルドで暴力沙汰だったか? アイツ、空気が読めなそうっていうか──仮に国王様に謁見したとしても、敬語とか使えんのかな。いや、本人と話してもないのに、こんな評価は失礼か。スマン二人とも。今のは言い過ぎってことで忘れてくれ」


「あながち間違ってもなさそうですが……」

「セージ様がそうおっしゃるのなら」


「あ、でも。チヤホヤ具合なら、君らもアレ見習ってくれてもいいんだよ?」


「セージ様万歳!」

「我が王、万歳!」


「ああうん。もうそれでいいわ」


 エルフに温かいチヤホヤなど過ぎたる期待。

 あくまでエルフの世界は修羅の国。

 いわゆる脳筋思考なのだ。

 セージは改めてそう自覚する。


「さて、次は城壁を破壊したとかいう方の問題児・ベガマインか。──とか言ってる間に呼ばれてるな。お、都合の良いことに今度はエルフィが一緒の組じゃん」


「エルフィ、セージ様に恥をかかせてはダメですよ」

「無論です。さすがにアレはダメだと、エルフ的にもわかってます」


 アレとは先ほどのジーノのことを()しているようだ。

 セージが絡んでいることとはいえ、エルフにダメ出しされるのは余程のことといっても差し支えないだろう。


「我が王よ、厚顔(こうがん)な申し出で恐縮なのですが……そのレガリアたる聖剣をお貸し願えませんでしょうか?」


 次の試験へと(のぞ)むエルフィは、セージにそんなことを申し出た。


「聖剣? ああ、お守り代わりに持ち歩いてる、マサユキを小刀に仕立て直したやつか。そりゃ、別にかまわないけど──」


「いえ、そっちのナマク──そちらの聖剣ではなく、エルフの里に刺さっていた方の聖剣です」


「それって……【お掃除棒】のこと? いちおう持ってはいるけど……え、まさかそれ使うつもり? 聖剣マサユキではなく?」


「はい。我らにとっての聖剣とは唯一無二。覇者の証たる、里に(まつ)られていた玉剣なのです」


「覇者の証て。いいけど…………はい、これ。素材も木だし、別に折っても怒らんから。壊れたらまた作るだけだし。たださ、本気で試験に使うにしても──エルフィが他の観客たちに笑われそうで、俺、不憫(ふびん)なんだけど」


「と、とんでもない! むろん、我が王のように勇者として聖剣の真の力は引き出せはしないでしょう──しかし、この程度の場においてはそれでも過剰なほどです!」


「【使えなさ】って意味で過剰だと思うんだけどな。まあいいや、本人が望んだことだし……。ほどほどに頑張ってこいな?」


 この時、すでにセージはエルフの意図など理解する気もなく──【お掃除棒】を渡し、適当にエルフィを送り出したのだった。



 今回の組みは人数が合わなかったようで、(くだん)の【ベガマイン】とエルフィの二人のみだった。


 担当する試験官も先ほどと同じ人物。

 別にこれから試合が行われるというわけでもない。

 先ほどの【ジーノ】の件は事故ということで処理がされており、同じように試験開始が宣言される。


 今回の的当(まとあ)てはエルフィが先で、ベガマインがその後だ。


 開始とともに【聖剣】を構えるエルフィ。

 構えるといっても剣を抜いて、正面に向かって()えているわけではない。

 まるで、勇者の故郷に伝わる【居合(いあ)い抜き】のように腰で()めていたのだった。


 その状態でしばらく魔力を高め──エルフの全開にはほど遠いが、そこそことも言える量に達し。


「──ブレイブ・スラッシュ!!」


 気合い一閃(いっせん)

 その()け声とともにエルフィは【聖剣】よ横なぎに振りぬく。

 その一撃は風の魔力をまとっており、見事に的へと命中した。


「はい! 文句なしの合格です!」


 爽やかに()げる試験官。

 スムーズに合格判定をゲットし、意気揚々(いきようよう)と主君であるセージの元へと引き上げるエルフィ。


「我が王よ、いかがでしたか?」


「すごいねアレ。【ブレイブ・スラッシュ】だっけ? どうやんのアレ。勇者の名を(かん)してるのは名前から理解できるけど、俺、あんなの使えないよ? つうか、言うまでもなく【お掃除棒】だし」


「勝手に勇者様の御名(みな)を使ってしまい申し訳ございません──。確かに私ごときが【聖剣】を使用しても、その力は1%ほどしか引き出せていないでしょう。しかし……それでも【聖剣】を使う以上は、技名にも相応(そうおう)の【格】というものが必要なのです──」


「1%? あれで? まるで俺なら100%引き出せるような言い方だな、それ。俺が100%【お掃除棒】の力を引き出しても、単に掃除が(はかど)るだけだよ?」


「エルフィ。今のは私にも理解できました。セージ様のおっしゃる『掃除が(はかど)る』というのは、敵──つまりゴミに等しい塵芥(ちりあくた)を、文字通り一掃(いっそう)するという意味なのですね」

「その通りです、アイナ。これは──我々も勇者様の価値観に対する理解が進んできた証拠でしょう。先ほどおっしゃったセリフも『あれで1%……? よもや1%も引き出せている気でいるとはな──片腹痛いわ』という意味です」


「…………片腹痛いわ」


「なんと!!」

「ほら! 言った通りでしょう!?」


 もちろん『エルフ的解釈が正解』という意味の発言ではない。

 エルフ二人の、あまりの曲解さに対するコメントだった。

 要はツッコみを放棄した皮肉である。



 と、三人が茶番を演じている内に、本来の目的である【ベガマイン】の順番が回ってくる。


「……ふーむ。500年前まではこんな的当(まとあ)て遊びなんて無かったんだけど──どうかな?」


 不敵に笑うベガマイン。

 その様子を見て、試験官は先ほどのジーノのことを思い出し、不安な気持ちに()られる。


「あ、あの。申し上げるまでもないことですけど──(まと)をペチャンコにはしないでくださいね?」


「ああ。あんな芸術性の欠片もない、無粋(ぶすい)なマネなんてしないから。しかし何だなぁ……魔法文化は数百年でちゃんと進んでいるのか……? まるで退化しているようにすら見えるような」


 後半はブツブツと独りごちているベガマイン。

 傍目(はため)からだけでも(あや)しさ満点の様子を見て、セージは確信した。

 あ、コイツも間違いなく、やらかすパターンだわ、と。


「では、いくぞ──【シャイニング・レーザー】」


 ポソリと呪文名を(つぶや)いた次の瞬間。

 ベガマインの指先から(まばゆ)い光線が(はな)たれる!

 ソレは一直線に的へと向かい、標的に当たるも消えることはなかった。

 ベガマインはその軌道をチョイチョイと操作する。


 その結果──ジーノの時とは違い、(まと)が燃え上がったりペチャンコにはなっていないものの……。


 そのど真ん中が星形にくり抜かれていたのだった。


「あ、ああぁああああ~~!!」


 試験官の叫びがこだまするのも当然の帰結だろう。

 何せ、粉々でこそないものの──破壊という意味では十分すぎるほどなのだ。


「うん。この魔法はブランクがあったけど衰えてないようで良かった」


「そ、その魔法は、かの最強賢者(さいきょうけんじゃ)様が得意となさった魔法……! それに先ほどの緻密な魔力操作! ベガマインさん! あなたはやはり──最強賢者・【ユーシロウ様】の後継者ですね!?」


「はぁ~……転生魔法なんて説明しても、世間の常識に無いから理解してもらえないし──そうだな、現代の価値観にのっとって……。もういっそのこと【賢者の弟子】って設定にしておくか。自分自身の弟子を名乗るなんて、妙な気分だ……」


 まるで『やれやれ』と言った風に、意味不明なセリフを発するベガマイン。


 その様子を見ていたセージは──


「…………」


「まさかとは思いましたが──王よ、あの者も……!」

「マニュアルすら読んでないのに……何を常識人ぶってるんでしょうね……」


 またも(あき)れて絶句していた。

 それと同時に、

『エルフに常識を疑問視されるなんて。アイツ、マジですげぇな』

 現実逃避として、心中でそんな感想すら()らしてすらいる。


「そもそもなんだけど──当然のように会話に出てきてる【最強賢者(さいきょうけんじゃ)】って一体なんなの?」


「エルフ自体、時に【森の賢者】とも言われますし、学問や平和に貢献(こうけん)した知識人を【賢者】という尊称で呼ぶことはありますが……」

「なんでしょう、【最強賢者】って【魔法分野の脳筋ナンバーワン】みたいで痛々しいですね」


「俺が言われてる【勇者】や【王】と比較すると、痛々しさではどっちが上なんだろうな?」


『【勇者】でありながらも【王】である』

 そうやって、偉大な存在へと勝手に仕立て上げられているセージ。


 彼は自嘲(じちょう)気味かつ半笑いで、そんなことを言ったのだった。

※以下、例の後書きです。決して真に受けないでください。

※それと特定の作品を揶揄した内容でもないですからご承知くださいね。


あ、もちろんポイントは冗談抜きで大歓迎ですよ。


現在、今作は累計総合ランキング圏外。


そのランキング一位との現段階差は、たったの「761,860pt」です。


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[一言] やらかす二人。 エルフ達すら呆れるレベルの空気の読めなさW 確かにねW 此れならまだエルフさんがまだマトモという事実W
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