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練習用短編小説集(?)&執筆者の戯言  作者: 時代
それで書けなくなったら意味がない
16/26

異世界に行ける確率は宝くじで三等くらいを当てるくらいの確率? 練習用プチ連載小説(完結)

私は、物語のキャラクターを書いているつもりで、実は自分のことを書いているのではないか? だから違和感を感じるんじゃないのか。


 急がば回れだ。一人称ではなく三人称をやるのはどうだろう。もしかしたら案外その方が私には合ってるかもしれない。それに、一人称を書く時に三人称の文章を上手く書くことができるかもしれない。


なんてことを書いてる途中に思っていました。

『ススムよ、まず我々はススワタリなどといった化け物ではない。そこは理解しておいてほしい』

「……分かりました」


 確かに、よく見てみたら目の周りに黒いモヤみたいなのがないな。それはそれで怖いんだけど……。


『そしてススムよ、その壁にも書かれているようにおぬしは異世界に転移、または転生する資格を得た』


 目の前の目玉が突然そんなことを言ってきた。


「……へ!?」


 テンイ? テンセイ? ちょっと……何イッテンノ?


『どうしたのだススムよ? このような機会は滅多にないのだ。もっと喜びたまえ』


 ちょっと状況整理しようか。

 俺がリモコンを床に投げたらリモコンがそのまま床に吸い込まれた。それで焦った俺はリモコンを取るために手を突っ込んだ。そしたら今度は自分が吸い込まれてここにきた。で、寝転がってたらいきなり目玉がこっち見てた。


……なんだこの状況!?


「あの、喜べって言われてもよく分からないんですが」


『む? おかしいな、人の子は異世界に転移したり転生することを喜ぶものと思っていたのだが……』

「喜ぶか喜ばないかは人それぞれだと思いますけど……そもそも俺って死んだんですか? 落とし穴に落ちて死んだとか。あっもしかして異世界に呼ばれたりしたんですか?」

『いや、おぬしは異世界に呼ばれたりはしておらん。そうか、まだおぬしが異世界にいくことになった経緯を説明しておらんかったな』


 目玉は合点がいったというような表情……声色? をしながら言った。

 目玉に表情はないと思うんだ。まあもしかしたら目の動きを見ればなんとなくわかるかもしれないけど。


「経緯ですか」

『うむ、今回おぬしが異世界にいく経緯は、珍しい行動を起こしたからだ』

「珍しい行動……?」

『そうだ、心当たりはないかの?』


 そう聞かれると、思い浮かぶのはあのことだけだ。


「このクッションをテレビに投げつけたことですか?」


 そういえばまだ謝っていなかった。ごめんよクッション、すぐ近くにあるからって投げちゃって……あとリモコンも。


『そう、それだ。実はだな、最近このようなことが我々やその他、神などといった間で流行り始めたのだ。

その流行り始めたものというのがの——ある日、ある時間までに、普通ならとらないであろう珍しい行動をとった者……例えば二千一年一月一日の一時から一時十一分までの間に……《イチイチイチイチイチイチイチイチイチイチイチイチイチイチイチイチイチイチイチィィィーー!?》——ゴホッ、ゲホッ、とぃぅょぅなゴホッ(こと)を、ゥゥすまん。ハー……ハー……叫び過ぎて咳き込んでしまった。歳はとりたくないものだな……』


 どうでもいいけど、目玉でも咳ってするんだ。

 それよりも、いきなり叫ばれたせいか頭が痛くて思考が回らない。


「とにかく、ある条件下で奇こ——普通ならしない行動をとれば、異世界に行く資格を得るってことか」


『そういうことだ、おぬしの場合は何の前触れもなくクッションをテレビに向かって投げたり、テレビのリモコンを投げたりしたので、異世界に行く資格を得たということだ』

「それじゃあテレビのリモコンを投げなくても、最初のクッションで異世界には行けたのか?」


 目玉はそう聞かれると、『ふむ、少し待て』といった後、後ろの目達に目を向けた。


 何してるんだ? ってもしかしなくてもテレパシー的な何かで相談してるだろ……なんの相談? 俺の目ん玉をくり抜いて仲間にさせようとかそういう!? ……んなわけないか。


 馬鹿なことを考えている間に目玉が再び俺に目を向けた。


『どうやらクッションを投げた上で(・・)テレビのリモコンを投げたから、異世界に行く資格を得たということらしい』

「それじゃあ後にリモコンを投げなかったらどうなってたんだ?」

『担当の者は五分後に対象の頭の上に出現させるつもりだったといっていたが、十中八九冗談だろう。そんな問題が起こるような手段を我々はとりたくない。おそらく本人の記憶を消した上でクッションを元の所に戻したはずだ』

「リモコン投げなかったら記憶を消されてたのか……」


 まあ、なんだ。妥当なんじゃないのかな。クッションが床に吸い込まれるような現象なんか見たら、日常生活に支障があるかもしれないし。気にしなかったらそんなにないだろうけど。


『……それにしても、おぬしは何故そんな前触れもなく物を投げたりしたのだ?』


「クッションをテレビにぶつけたらどうなるのかなって思ったから投げましたけど、まあまあ普通じゃないですか? そこまで珍しくはないと思います。あとリモコン投げたのは落ち着くからですよ。そんな奇こ——おかしなことをした気はしないんですけど」


『おかしいな、人の世ではそのようなことをするのは珍しいはずなのだが……おぬしが変わっているのではないのか?』




 そう聞かれて、ススムはこれまでの人生を振り返る。


 ある砂浜で、ここでドミノを並べたらどうなるんだろう、意外と上手く倒れたりするかもしれないって思って、でこぼこな砂場でドミノ並べ始めたはいいけど。

 すぐに倒れるから砂に突き刺しながら並べた。すると今度は俺が移動してドミノ並べようとした時に砂が崩れてドミノがまた倒れた。

 ムカついてドミノを砂に埋め込んで並べることにした。そうして最後のドミノを並べた後、いざ倒そうと思ったら、ドミノが砂に埋まってるせいで全然倒れなかった。粘って何度か試してみたけど、結局ダメだったから諦めてドミノを集め始めた。

 だけど集め終わった後、何度数えても最初のドミノの数と集めたドミノの数が合わなかった。十回くらい数えた後にようやくある可能性に気が付いた。砂に埋もれて回収出来なかったんじゃないかということに。

 それで俺は持ってきていた手のひらサイズのスコップで砂場を掘った。でもドミノは見つからなかった。

 疲れた俺は憂さ晴らしにスコップを空中に投げた。スコップは数秒で地面にドサッと音を出して突き刺さった。

 その突き刺さった場所を見れば、足りなかったドミノが……!



 なんて妄想したが、そんなことはなく。


 再びドミノを探し始めた五分後、掘っていた砂の中から残りのドミノを発掘した。

 そうして俺は水着を忘れたせいで海を泳げなかった時間を潰した。なお俺を含めず、一緒にきていた友人の七人の内三人がてっきり山に行くものと思って水着を用意していなくて、俺と同じように仲間どうし会話しながら変なことをして時間を潰してた。少し海で泳いでいる友人が恨めしかった。そんな夏休み。


 どこにも俺が変わってるような要素はない!

 そう思ってススムは目玉の質問に答える。


「別に変わってないと思いますけど」

『本当か〜? 自分の異常性は自分ではなかなか気づかないと聞くし。まあいい、話を進めよう。まずススムよ、転移か転生、どっちがいい?』

「変わってないと思うんだけど……転移かなぁ、転生はなんか悪い気がするし」

『そんなに悪いことではないと思うがな。輪廻転生という言葉もあるだろう?』

「それは地球で死んだ人が地球で生まれ変わるって考えでしょ」

『確かにそうだな。だが、その地球で死んだ人間が別の世界で生まれ変わることに別に不思議なことはないのではないのか?』

「それは、そうかもしれない……か」


 ススムはそう言って考えを改め、再び転移か転生、どちら選ぶか迷った。

 目を閉じて考える中、せっかく決まっていたのにまた決めなおさないといけないのかと少しだけ不満に思った。その思いがススムの顔に出ていたのか、目玉にこう言われた。


『おぬしがどちらを選ぼうと、私が口出しするのは野暮だとは私自身も思っている。だが、誤った認識で選択肢を狭めてしまうことは愚かなことだと思ったのでな。つい口が出てしまった、すまぬな。』


 目玉の内心を聞いたススムは、先ほどの言葉が、自分のことを思ってのことだと思い至り、少し恥ずかしくなりつつも、転移か転生かを考える。


「……少し質問をしていいかな?」

『ああいいぞ。確認は大事だからな』


 目玉は良い傾向だと嬉しげに答えた。


「それじゃあまず転生について——」

『うむ、そうじゃのう——』



 そうして目玉と進の会話は、他の人が見れば、目玉はテレパシーで進と話しているため、進が目玉に向かって終始独り言を言っているという奇妙な光景になりながら、進は異世界に転移と転生、どちらで行くかを決めた。

 その後、異世界に行くにあたって、何らかの能力をもらえるかの話になった時、進は目の前の目玉が何なのかが気になり、本人もとい本目(網地の結節の一種の方ではない)に聞くと、自分でも分からないということらしい。なんじゃそりゃと思ったが、目玉は神の権限を多少持った生命体と思ってくれればいいと言われて、それってもう神様の一種ではないのかと思うのであった。

 そうしたことがありながら、着々とススムが異世界に行く準備が整っていった。


『大体こんなもんだろう、他に伝え忘れたことはあったかな?』

「おいおい、きちっとしてくれよ?」


 会話をしている二人?の間には友人のような関係が出来ていた。——宇宙人と人間が仲良くしているようにも見える。


『準備はいいかな?』

「ああ、送ってくれ」


 返事をした後、ススムの足元が白く光り出した。


 多分これが異世界に行く魔法陣的なものなんだろうなぁ。実感があんまりないけど俺、これから異世界に行くんだな。現実味にかかるなぁ。


『それじゃあ、向こうに行っても元気に生きて行くんだぞ』

「ああ、せいぜい楽しむさ」


 そう言い残した後、ススムは光に同化し、消えていった。黒い部屋には既に目達はいなくなり、残されたクッションやリモコン、スマートホンは、徐々に光となって消えていき、後には元の黒い部屋になっていた。



今回の小説の続きも、書く気はあまりないです。

お前は小説書く気が本当にあるのかってもんですね。勿論あると答えますけど、説得力ないな。


そろそろ練習用短編小説集を書くのはほどほどにしたいと焦り始めたので、新しく小説を書きたいんですが。それだとまた冒険に出られない(以下略

みたいにごちゃごちゃになってまた完結(みかん(蜜柑ではない))状態になりそうなので、設定をちゃんと書いて、その上で少し書き溜めしようかなと。

目的の小説を書く気になれなかった日には何か適当に考えた小説を書いて気分が乗ってきた頃に目的の小説を書いて行くことにします。

適当に考えた小説のようなものはある程度落ちがつくところまで書いた日に練習用短編小説集に投稿することにします。


果たして目的の小説をかけるまでに何日、いや何ヶ月かかることやら……気が重くなってくる……。

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