作者は違和感のない小説の書き方を考える 執筆者の戯言
あらすじに注意書きを追加
そういや電気をつけてなかったな。既に目は悪いけど、これ以上悪くなるのはごめんだ。さっさとつけよう……。
さてと、何から始めようか……? 今まで書いてきた小説を読み返すか……あまり気は進まないけどな。
いやその前に、待てよ……他の小説家の人はそんな違和感を感じるから書かないということを聞いたことがない。俺が違和感(読みにくさ)を感じる小説を書いている作者は、作者本人は気にしてないんじゃないのか……? むしろ物語を書くのが楽しいからそんな細かいことは気にしないんじゃないのか。ということは……俺は物語を書くことを楽しいとは思えていない、ということか……。
……うーん、それはあるかもしれない。でも、俺は物語を書いて読み直した後に違和感を感じる……もっと上手い表現があったんじゃないのか、とか思ったりもする。俺は多分読みやすい、しっかりとした小説を書きたいと無意識に、それが当たり前みたいに思っているんだと思う。
いわゆる完璧主義者か……。
以下、wikiより
完璧主義とは、心理学においては、万全を期すために努力し、過度に高い目標基準を設定し、自分に厳しい自己評価を課し、他人からの評価を気にする性格を特徴とする人のこと 。定められた時間、限られた時間の内にて完璧な状態を目指す考え方や、精神状態のことである。このような思想を持ったものや、そのような心理状態の者を完全主義者、もしくは完璧主義者と呼ぶ。
芸術(音楽、小説)などの作品を、ほどほどの程度で世に送り出すということをせず、あくまで自分が納得する状態にまで仕上げることにこだわる。
ああ……なんか自分に当てはまるような当てはまらないような。
多分俺は完全な完璧主義者とは言えないだろ。ということは中途半端に完璧主義なのかな? やはり半端者が一番!(何故そうなる) と、まあそれは置いといて……最初に書いたのが「(結果)冒険に出られない主人公」の話になった小説を書いていた訳だし、それにこうして今練習してんのかしないのか分からない連載小説? を書いてるから、完璧主義者とは言われにくい筈。
でも小説を違和感のないように書きたいと思っている……完璧主義者とも言えそう。もしくはやはり最初に考えたように俺は物語を書くことが楽しいとは思えないからそんな言い訳をしているだけとか。
でも小説は書きたいぃぃ、あああああ! 訳が分からなくなってきた……とりあえず、理由を考えるのはいいから、書いた小説を読み返して違和感の原因を失くしていこう……。
……前回書いた小説の「***」よりも上を読み返したけど、三人称視点と一人称を交互に入れ替えるのは駄目だな、読みにくい。
(……窓の正面? 窓の反対側と表現した方が良かったんじゃ……)
それに部屋の描写もいささか細かすぎる……書き直すならどうするか……。
***
アパートの一室、暗い部屋の中をカーテンの僅かな隙間から太陽の光が小さく照らす。
部屋の中にはそこそこ大きいパソコンとガラクタの山が載った机と天井まで届きそうな高さのある棚、そしてこの部屋の主が寝転がっている金属製のベッドがあった。
***
……だろうか? 大分圧縮されたな、少し寂しいというか物足りない気が……でも部屋の中のことをそんなに細かく描写されても読み飛ばされるだろうし、というか俺はそんな描写は読み飛ばす……なんで俺は自分が読み飛ばすような描写をしてるんだ? 馬鹿か俺は……! それじゃあ今まで違和感を感じてたのは細かすぎる描写のせいか!
……チクショオォォォォォォ!!!
……今まで書いた小説、読み返すか……あんまり気は進まないけど。
数分後——
とりあえず、練習用短編小説という題名があるもの
と暗殺者〜を少しだけ読んできた。
結果は【細かい、細かすぎる……!】結果というよりかは感想だな。これは……と思って暗殺者の〜の方もちらっと読んで見たけど、やっぱりこっちも細かかった。
暗殺者〜を書いていたときは読みやすいものを書こうと思っていたはずなんだけどなぁ。今読み返してみると、細かい……もうちょっと描写を減らした方が良かったんじゃないのか? 一月の時の俺? だから物語がなかなか進まないんだよ……。
以下読んでたときに思ったこと
執筆してる時にも思ったけど場面転換が上手く出来てないな、改善案は考えるのに時間がかかるから毎日書くことを目標にしていたあの時にはそれを考える時間も惜しいとか思ってたからな……。そのせいで場面を移す所まで要らない描写を含めて細かく書いてテンポを悪くさせてしまった。
……俺って多分一人称書くの向いてないな。一人称のはずなのに情景描写が多いってどういうことだよ……普通は一人称って心理描写がやり易くて、情景描写がやりにくいものだよな。
一人称とは逆の三人称は心理描写がやりにくくて情景描写がやりやすいものだから、情景描写の多い俺は三人称で書くべきなんだろうけど、やっぱり自分が読みやすいと思った一人称で書きたい……。
……練習用短編小説② 雨の中、それと真っ白な世界①②③の設定というかストーリー展開が滅茶苦茶だ。それ以外はましだと思うけど……その場の思いつきで書いたこととはいえ、今後もまた滅茶苦茶なストーリーを考えてしまう可能性もあるから、怖いな。そうはならないように注意しよう……注意を忘れてしまうかもしれないけど。
とりあえず練習用短編小説集のあらすじに練習用短編小説② 雨の中と真っ白な世界①②③を読まないことを推奨することを書いておこう。
……ほとんど練習してないな。いや改善しようとは頑張ってはいるみたいなんだけどその方向性が違う感じかな。それと、自分で書いといてあれだが……作者(自分)の前書き? 作者(自分)がその時に思ったことを読んでて、なんだが知らないけど気分が悪くなってきた。自己嫌悪のせいか? それとも自分の口調がうざいのか?
問題点を箇条書きにして見るか。
問題点
●細か過ぎる描写
●未熟な場面転換
●一人称に向いてない
●自己嫌悪?
これに対処していかないとな。
まず細かすぎる描写は、不要な描写を大幅に削って圧縮しよう。それで恐らく違和感を感じない、読みやすい小説に……! なる……はず。
次の未熟な場面転換は、どうしよう……どう対処しよう……世に出ている小説から、どう場面転換をしているのか考えていくか。結局先送りだな。
次、一人称に向いていない。もうこれは頑張って一人称の練習をしていくしかない気がする。
……次、自己嫌悪
……この小説も後から自分で読み返したら十中八九気分が悪くなる、というか腹が立つんだろうな……。
分かった、俺は自分が嫌いだ、何故かといえば……多分、俺が人間だからかな。
今の自分が未来の自分に嫌われているかと思うと、ちょっと死にたくなる……って、今俺が書いても、未来の俺はこれを読んだ時にも気分が悪くなるだろうな。
自己嫌悪……それをしていたおかげで今までの人生、良かったこともあったとは思う。でも、今の執筆作業には不要な物、いや少し邪魔な物になっているかもしれない。その証拠に、と言って良いのかわからないが「自信がない」の題名をつけたり、この小説の冒頭で自分は物語を書くのが楽しくないと思ったりしたのは、自分のことが嫌いだから自分の書いた小説も嫌いという意味も、多少含まれていたと思う。
もしこのまま自己嫌悪をし続ければ小説を書きたくても書けなくなる状態になるかもしれない。
そうなるのは俺としては悲しい。だから未来の俺、
少し、ほんの少しでいい、過去である俺を嫌わないでくれ。寛容になって欲しい。自分自身を嫌悪すれば、それだけ自分のやっていることに自信がなくなっていくはずだ。だから、好きになれと無茶なことは言わない、嫌いから……少し嫌いくらいになってくれればいい。こんなこと考えてた自分がいたという認識だけで、それだけでいい。
……まあ本当は自分が読みにくい小説を書いていることに気づかないでそのまま書いていたことが嫌だったのかもしれないけど。
未来の時代、過去の時代は嫌いのままでいい。その代わり踏み台にしてくれよ。まあ、未来の時代はここに書いたことを読み返したりはしないと思うけど。
自分が書いて、自分が読んで「面白い」とか「良いな」とか、思えるような小説を書いてくれよ。