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#2

 夕食の時間もそろそろ終わり、招待客等は各々明日以降の準備を始めた。

 幡ヶ谷は1人晴子を探していた。1度気になるとそのままには出来ない。広間を出て、複数ある宿泊部屋を見て回る。ここにはいない。なら外はどうかと再び外に出る。辺りはすっかり暗くなっている。道に等間隔で備え付けられた街灯の周りだけがうっすら明るい。雨はまだ止んでいない。寧ろ強さを増している。先程森に行ったときに服が湿ったらしく、冬の様な寒さが幡ヶ谷を襲った。

 肌寒い山道。そこを、傘をさしてバッグを持った晴子が歩いて来た。彼女も寒そうに、左手で右の二の腕を掴んでさすっている。幡ヶ谷の姿をとらえると、一瞬ハッとした表情を見せ、その後おどおどと会釈した。

「寝間着を取りに下の駐車場まで」

 タクシーの中ではずっと森側を見ていたので、反対側にある駐車場に気づかなかった。そこも清水家の所有している土地なのだという。自身の車でここまで来る客もいるため、数年前に購入して駐車場にしたそうだ。

「どうなさったのですか?」

「いや、先程は申し訳ありませんでした」

「いえ、元はと言えば私が悪いのですから」

 どうしよう、もう1度聞くことなど今の状況では難しい。あまりしつこく問いつめれば、晴子が自分に心を開かなくなる可能性もある。

 中に戻ると、玄関で清恵が2人を待っていた。

「あら、お2人さん! 風をひいてしまいますわよ。風呂がありますのでそちらで体を温めてくださいな」

「僕は大丈夫です」

 晴子は体が大分冷えきっていたので、清恵の言葉に甘えて風呂に入ることにした。場所は知っているようで、バッグを宿泊部屋に置くと再び外に出て行った。ここのすぐ近くに離れがあり、風呂はそこにある。わざわざ外に出なければならないのは面倒だが、面積は大きく、しかも男女に分かれている。

「幡ヶ谷さんは本当に大丈夫ですか?」

「ええ。さほど降られなかったので」

「そうですか」

「それよりも、気になっていることがあるのですが」

「あら、何でしょう」

「晴子さん、何か悩んでいることがおありなのですか?」

 晴子は幡ヶ谷の知り合いに刑事がいることを知って話しかけてきた。言うのをためらっているところを見ると、何か複雑で、大きな悩みを抱えているのではないかと思ったのだ。

 質問すると、清恵は一瞬目を泳がせて、幡ヶ谷と目を合わせないようにして答えた。

「さあ、そのような話は聞いたことがありませんねえ」

「そうですか。ありがとうございました」

「晴子さんから何か頼まれたのですか?」

「ええ。詳しいことは教えてくれませんでしたが」

 清恵がまた目を泳がせた。

 やはり何かある。実態はまだわからない。ただその規模は想像より遥かに大きいようだ。

 そこへ蒼甫がやって来た。宿泊部屋の話をしにきたのだ。

「今いいかい?」

「ええ、どうぞ」

「何だ?」

「いや、今日は俺と相部屋だけど良いかな、と思って」

「ああ、構わない」

 幡ヶ谷は蒼甫のことを信頼している。別に断る理由も無い。

 ……蒼甫は何か知っているだろうか。いや、彼は1年の殆どを東京で過ごしていて、実家に戻って来るのも偶に1回程度。この家に関することは詳しくは知らないだろう。

 幡ヶ谷と蒼甫はいち早く部屋に入った。2人部屋で、既に布団が敷かれている。久々に遠出をしたので今日は疲れてしまった。布団の上に横になると睡魔が幡ヶ谷を襲った。

「あれ、もう寝るのか?」

「ああ。久しぶりに外に出たからな」

「そうだな、俺もなんか眠くなってきた」

 着替えもせず、2人はそのまま眠りについた。





 翌日、慌ただしく誰かが廊下を走る音で幡ヶ谷は目を覚ました。蒼甫はまだ眠っている。

 何かあったのだろうか。部屋から出ると、ちょうど広間の方から長男・将司が走ってくるところだった。

「おはようございます。何かあったのですか?」

「は、晴子さんが!」

「え?」

「兎に角広間へ!」

 将司に連れられ、幡ヶ谷は広間へ。そこには清水家親族が円を書くように腰掛け、その中央に傷だらけの晴子が倒れていた。

 最初に彼女を発見したのは将司と妻の綾子だった。車でここまで来たのだが、社内に本を忘れてしまったらしく、それを取りに駐車場へ向かっていたとき、路上に倒れている晴子を見つけたのだ。坂の傾斜は急だ。それに昨夜は雨が降っていた。もしかしたら、風呂から戻って来るときに足を滑らせたのかもしれない。

 先ほど清恵が救急車を呼んだ。もうじきここに来るだろう。

「なんということだ。紀之に続いて、晴子までこんなことに」

 脈を見るため、幡ヶ谷が晴子の手をとった。まだ大丈夫だ。幸い致命傷は負ってなさそうだ。

 彼女の手を床に置こうとしたとき、あることに気づいた。何かを握っている。取り上げて見ると、それはUSBメモリーだった。

「それは?」

「晴子さんが握っていました。思い当たることは無いですか?」

「ええ」

「では、ここにPCはありますか?」

「いや、ここには無い」

「あ、蒼甫が持ってるんじゃないかなあ」

 将司が言った。確かに新聞社に勤めている彼なら持っているかもしれない。彼を起こしてPCを借りよう。幡ヶ谷が立ち上がると幸清恵が、

「お待ちください、それは、事件と関係があるのですか?」

 と尋ねてきた。明らかに動揺している。昨日の様子といい、彼女は何かを恐れている。

「まだわかりません。ただ、PCが無いこの家にUSBを持ってくるというのも不自然です。調べる価値は大いにあるでしょう」

 清恵は何も答えずに俯いた。気になったが、今は晴子が持っていた物の方が重要だ。早足で宿泊部屋に行き、いびきをかいて寝ている蒼甫を叩き起こした。

「おい何だよ、今ちょうどステーキが……」

「食事を邪魔して済まない、急用なんだ。君のPCを貸してくれ」

「え? パソコン?」

 眠い目をこすりながら、蒼甫は自分のバッグを開けて中からノートパソコンを取り出した。立ち上げるとパスワード入力画面が。もうひと眠りしようとしていた蒼甫を起こしてパスワードを聞き出し、それを打ち込んだ。トップ画面が表示されると、早速メモリーを挿した。しかしすぐには開かず、矢印のところに輪のマークが現れた。幡ヶ谷はこれが嫌いだ。自分のPCだったら画面を叩いているところだ。

 数秒後、USBに入っていたファイルが画面に表示された。クリックして中身を開く。

 日記だ。2013年2月から書かれている。

「2月19日。実家で……」

 目が釘付けになった。彼女が自分に言おうとしていたことが漸くわかった。これは予想外だった。さらに下へ下へとスクロールさせてゆく。

「あの」

 後ろから誰かに呼ばれた。振り返ると、部屋の入り口に倉田が立っていた。

「朝食の用意が」

 幡ヶ谷が彼を睨んだ。蛇に睨まれたカエルのように、倉田は固まった。

「その前に、話があります」




 6分後。

 朝食が広間に運び込まれる前に、幡ヶ谷は親族全員を再び広間に集めた。蒼甫も眠たそうな目をして座っている。清恵は、幡ヶ谷と目を合わせようとしていない。晴子は部屋の隅で横たわっている。

「すいません、少しの間、僕の探偵ごっこにお付き合いください」

「どういうことですか?」

「事件の概要がわかりました。清水紀之氏、ならびに清水晴子さんを襲った人物も」

 全員が彼に注目する。蒼甫は、謎が解けたと断言する幡ヶ谷を見て驚いた。県警でさえまだ解けていないというのに。

「まずは、この中にあったファイルについてです」

 先ほどのメモリーを高く掲げた。清恵はやはり顔を上げようとしない。隣には倉田が座っていて、彼女の両肩に手をそえている。

「この中には晴子さんの日記が入っていました」

「日記?」

「晴子が? 知らなかったなぁ」

「君は東京にいたしな。ここに綴られていたのは、ある事件に関する晴子さんの思いでした」

 それを聞いて、幸三と倉田が幡ヶ谷の顔を見た。どちらも目を見開いている。若い衆はその様子を不思議そうに見つめていた。幡ヶ谷だけがその理由を知っている。

「清水君、また借りるよ」

「え? ああ」

 幡ヶ谷は蒼甫に許可をとってから、一緒に持ってきたノートパソコンにメモリーを挿した。そしてあのファイルを再び開き、片手で画面が見えるようにPCを持った。その様は教師のようだった。

「ちょ、何するんだ?」

「読み上げるんです。その方が説明しやすい」

 ここで、清恵が漸く顔を上げた。幸三、倉田と同じように目を見開いて。

 深呼吸をしてから、そのよく通る声で、幡ヶ谷は日記を読み始める。

「2月、19日」

 日付を聞いた瞬間、数人の男女の顔つきが険しくなった。

「紀之伯父様が……」

「やめてーっ!」

 幡ヶ谷以上によく通る声。清恵だった。倉田の手を除けて、肩で息をしながら立っている。全員が、今度は清恵の方に注目した。

「やめて、やめて」

 おぼつかない足取りで幡ヶ谷に歩み寄り、彼にしがみついた。清恵は泣いていた。

「やめて、やめてくださいいぃ」

 読み上げるのを止め、清恵の手を優しく払った。

「お、おい幡ヶ谷? 何があったんだよ? 俺達にも教えてくれよ!」

 蒼甫がせかす。幡ヶ谷はゆっくりと彼の方を向き、こう尋ねた。

「良いんだな?」

 話せば晴子が懸念していたように、何かが壊れてしまう。その何かとは他でもない、この清水家だ。

「どんな真実だろうと、君は、そしてあなた方は受け入れられるのですね?」

 幡ヶ谷の気迫に圧倒されて、蒼甫達は黙った。だがすぐに、彼に2、3度頷いてみせた。将司と綾子も同じように首を縦にふった。

 確認は取った。幡ヶ谷はPCを折りたたみ、脇に抱えた。床に置いたら清恵が証拠隠滅を図るのではないかと考えたのだ。

「2月19日」

 幡ヶ谷は話し始めた。

「あの日、この家である事件が起きた」

「事件?」

「紀之氏が、晴子さんを襲ったのだ」

 誰ひとり、声を上げる者はいなかった。

 その日、風をこじらせた幸三の看病のために晴子はこの家を訪れた。彼女の家は県内にあるので、行こうと思えばいつでも行けたのだ。昨日の幡ヶ谷たちと同じようにタクシーでここまで来たらしい。

 幸三の様子をうかがって、夜には帰る予定だった。……彼が来なければ。

「午後6時。そろそろ帰ろうかと思っていたとき、紀之氏がここを訪ねて来た。金を借りに来たのだ」



 ギャンブルで大負けした紀之は、幸三から30万ほど借りようとやって来た。このとき晴子は他の部屋で待機していたという。紀之が怖かったのだ。恐れていたのは彼女だけではない。これまで幸三は、紀之の暴力を恐れて渋々金を貸していた。今回もそうなると思っていた。だが今回はそう上手く行かず、強気な態度に出た幸三に拒否されてしまった。紀之は広間にいた全員を罵倒して部屋を出て行った。

 紀之に勝った。幸三達はそれで安心してしまったのだ。広間の外で、あんな事件が起きるとはつゆ知らず。

 数分後、食事の準備をするため清恵が晴子を呼びに宿泊部屋に向かった。そのとき、彼女はある人物とすれ違った。紀之である。紀之は清恵の姿を見ると慌てて逃げ出した。

 何かが起きた。恐ろしいことが。あわてて部屋に入ると、そこで晴子が泣き崩れていた。あのとき、紀之はそのまま帰ろうとしていたのだが、途中で晴子の姿を確認して、彼女をこの部屋で襲ったのだった。「叫んだら殺す」と脅されていたという。

 ここで警察に通報していれば、昨日のような事件は永遠に起きなかっただろう。しかし名家である清水家は、何としてもこの不祥事を隠蔽したかった。家族の悲劇よりも名家としての誇りを選んだのだ。



「こうして、事件は公表されることは無かった。その代わりに、あなたが動いたんですよね、清恵さん」

 返事は返って来なかった。

「日記に書いてありました。おとといの欄に」

「おととい?」

「僕らが来る前に、あなたは執事の倉田さんに命じて紀之さんを抹消した。清水家の歴史から」

 事件を警察に訴えられなかったために、紀之は意気揚々とここにやって来た。400万を渡すと言って呼び出したのだ。そして、金を催促する彼を、倉田がロープを使って絞殺したのだ。あまりに暴れるので、幸三と清恵も倉田を手伝った。両手足を押さえられて身動きが取れなくなった紀之は、間もなく死亡した。

 あとは死体を偽装するだけ。近くの森に遺体を運ぼうとした。だが、この様子を晴子に見られてしまった。清恵はあのときと同じように、清水家の名を汚したくないと言って晴子を説得した。……その後は、幡ヶ谷が推理した通りだ。

 話を聞き終えると、和彦がすっくと立ち上がった。

「あなた方は、あなた方は人間じゃないっ!」

 幸三達に、言い返すことは出来なかった。人間でないと罵られても反論出来ないようなことをしたのだから。

 再び沈黙が戻ったあと、幡ヶ谷は話を続けた。

「晴子さんはお優しい方です。きっとおとといも、あなた方の頼みをすんなりと受け入れたのでしょう。しかし、心の何処かでは、それではいけないとも思っていた。だから僕に接触したのです。知り合いに刑事がいることを知って」

「晴子……」

 あの朗らかな蒼甫から笑みが消えた。眠気もすっかり無くなっている。

「申し訳ありません」

 と、幡ヶ谷が謝罪する。

「僕があんな質問をしなければ、彼女があんな恐ろしい体験をすることは無かった」

 昨夜、幡ヶ谷は晴子が悩み事を持っているのではと清恵に質問した。あのとき目が泳いでいたのは、事件のことが知られてしまったのではないかと懸念したからだ。結局幡ヶ谷は何も知らなかったわけだが、晴子の心情は確実に変わっていた。清恵は事件のことを永久に闇に葬るために再び動いた。離れから戻ってくる晴子を待ち伏せして、坂道の上から彼女を突き落としたのだ。

 真顔で淡々と話を進める幡ヶ谷だったが、事実を知ったとき、彼は後悔の念を抱いていた。

「今回あなたが晴子さんに手を出したのは僕にも責任があります。本当に、申し訳ありません」

 幡ヶ谷は清恵に向けて頭を下げた。清恵はただ、泣いていた。

「君が謝ることはありません」

 和彦が言った。蒼甫、将司、綾子も同じ思いらしい。

「間違っていたのはこの家です。くだらないプライドを持った、この家が」

「くだらないとは何だ!」

 幸三が怒鳴った。すると、和彦達が彼を睨みつけた。

「お、お願いします!」

 今度は清恵が叫んだ。

「お願いですから、このことは口外しないでください! お願いします!」

「あなた、まだ言うか!」

「清恵さん」

 幡ヶ谷が優しく呼びかけた。希望に満ちた視線を彼に送る。が、

「僕は口外しません。が、群馬県警、ならびに報道機関が、この事件を公表するでしょう。情報が流れるのは早い。どれだけ頑張っても止めることは出来ないでしょう」

 ちょうど良いタイミングで玄関の鐘が鳴った。清恵は下を向いて静かに泣いた。



 清水幸三、清恵、そして倉田の3人は河上等によって連行された。晴子も救急車に乗せられ付近の病院へ搬送された。

 主を失った家。幡ヶ谷は蒼甫と縁側に座っていた。

「すまなかった」

「何が」

「僕が推理したことで、清水家は崩壊してしまった」

「は? おいおい、勝手に壊すなよ」

 蒼甫が立ち上がり、幡ヶ谷の前に立った。

「まだ俺達がいる。俺達が、清水家を継いでいくんだ」

「……そうか」

 友の言葉に、幡ヶ谷は心が救われたような気がした。





「へえ、そんなことがあったんだな」

 幡ヶ谷は1時間近く事件の話を俺に披露した。早速清恵に誓ったことを破ってしまった。とはいえ事件は近々明るみになるから問題ない。

「その、晴子さんは無事だったのか?」

「ああ。もうじき退院するそうだ」

「へえ、そうか。……それにしても残念だったな」

「何が?」

「お前のお嫁さんになったかもしれないのに」

 幡ヶ谷は笑みを見せずにため息をついた。

「僕は清水家を壊した張本人だ。彼女もあまり良い気はしないだろう。それに、和彦氏がもっと良い相手を探してくれる筈だ」

 晴子は肉体のダメージは癒えたが、まだ心には深い傷が残っている。その傷を癒すため、和彦達は共に歩んでいくことを決めた。清水家の新たな旅立ちというわけだ。

 幡ヶ谷は清々しい表情を見せた。その、蒼甫という友人の言葉のおかげだろう。

 さて、話も終わったことだ。そろそろ帰ることにしよう。俺は荷物を整理し始めた。

「帰るのか?」

「ああ」

「そうか」

「まあ、これからも頑張れよ。ちゃんと本業にも時間使えよ」

「何だ、その親戚の叔父みたいな言い方は?」

「いいや。でも、俺がいなくても事件解決出来るんじゃないか?」

 しかも、県警の力を借りずに。俺が協力しなくても幡ヶ谷は充分な仕事ができる。俺もその方が安心する。一般市民を事件に巻き込んでいるという罪悪感から解放されるのだから。だが、何故かすっきりしなかった。どこかもどかしい気分になった。

「待て」

 席を立った俺を幡ヶ谷が呼び止めた。

「何を勝手なことを。これからも引き続き、僕に協力してもらうぞ」

「は?」

「今回はたまたまだ。同じようなことはそう起きない。だからこそ、君のような協力者が必要なのだよ、瀬川」

「協力者ねぇ」

「これからも宜しく頼むよ、瀬川光明刑事」

 また面倒なことになる。また寿命が縮む様な思いをすることになる。

 幡ヶ谷の言葉には応えず、俺はヤツの部屋を後にした。

 マンションから出た頃、新田から電話があった。

「はい」

『瀬川、強盗事件だ! 犯人はまだ逃走中、黒地に黄色のストライプが入ったバイクに乗ってる! 警戒しておけ!』

「わかりました」

 事件は、尽きることが無い。1つ終わればまた新たな事件が湧いて出る。犯罪に大小など無いのだろうが、規模の小さい、すぐに解決出来る事件もあれば、もの凄く入り組んだ、それこそ迷宮のような事件まで、様々なものが存在する。

「またな、幡ヶ谷」

 いずれまた、アイツの力を借りる時が来る。俺はそう感じていた。

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