表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ロマロマ  作者: Apple.T
1/2

プロローグ

-グラートの国でクーデター

一面に大きくそう書かれた紙を少年は拾った。辺りでは「号外!」とか「世紀の大事件だ!」とか大きな声で叫びながら、鞄の中にある紙を、投げるように配っている男が何人もいた。

町には紙が桜の花びらのように舞い散り、紙を持った人々のなかには恐怖におののく者や驚嘆の声をあげる者、また何も言わずに考え込んでしまう人もいた。

少年は心をできるだけ落ち着けて「号外」と書かれた記事を読み進めた。記事には、「権威の象徴を狙った許しがたい行為」だとか「前代未聞の凶行」といった言葉を用いて憤激のメッセージが長々と書かれていた。読み取れる情報としては、英雄ラクシュミー隊長の活躍により、グラートのフラントゥル皇帝は無事であったが犯人は逃走、目撃者の証言を統合した結果、犯人はブルーベリー教団の過激派によるものだろうと推測され、グラート軍は行方を追っている、といったところだ。そして記事の最後は、死者は出ず盗まれた物もなく幸運にもクーデターは失敗した模様、という一文で締めくくられていた。少年はグラートに向かって走り出した。さっきより何倍も軽くなった足で少年は一目散に走り出した。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ