表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/12

第10話

----------------------------------------


「うわー!」


「助けてくれー!」


暴れまわるロボットに、なすすべもない受験者たち。誠太朗は薬による肉体強化のおかげか、なんとか突撃攻撃をいなすことができていた。


「あっぶな!…くそ、はあ。かわしてるだけじゃジリ貧で負ける。何か使えるもの…あ!」


体育倉庫の中身が散乱しているかのように球技用品や、フラフープ等が置いてある中から鉄バットを持ち、ロボットに思い切り振りかぶる。しかし、本体には当たらず、アームで防がれてしまう。


「はあ!?イビルに防ぐ知能あるのかよ!」


一旦離れ、距離をとる。ほかの受験者は他2体のイビルを模倣したロボットに苦戦しているようだ。


(あいつら使い物になんねえな…あれ…3人しかいない…?全員で5人だったような…)


「先輩。」


突如、後ろから声を掛けられる。振り向くと白髪のショートカットの女の子が、隙間がないほど間近にいた。こちらを見透かしているような大きな目でこちらを見上げている。


「あそこにヒーロースーツのアーマーがありますよね。」


女の子は、先程誠太朗がバットを取った場所を指さす。


「…あぁ、うん。腕のアーマーだけだけど。第一エレメンタルがないとただのガラクタだよ。」


「ほんとにそうですかね?」


「え?」


「使えるはずもないのに、腕のアーマーだけ置いときますかね。」


「まあ…いわれてみれば。」


「この腕のブレスレット、番号を表示するためだけにあると、みんなは思っていますよね。でも、それにしては頑丈すぎませんか?番号だけならもっと軽い…プラスチックに番号書いてあるやつとかでもよくないですかね。」


「うん。」


「頑丈な事にはきっと訳がある。例えば、ブレスレットの中にエレメンタルが入ってるとか。…試してみる価値はあるんじゃないですか?」


「…なるほどね。」


目の前のロボットを飛び越え、先程の場所に向かう。アーマーを右腕に装着すると、アーマーの手首の部分とブレスレットが合致する。右腕全体が淡く白色に光り、キュイイイインと作動音を出し始める。


「あいつの言った通りだな…!よし。」


ロボットに走り出し、両手でバットを振り下ろす。先程と同じように腕のアームで防がれたが、それを意に介さずに本体を破壊する。すぐに2体目のロボットへ向かい、同じようにバットを振るう。ロボットがギギギと不快音を出しながらボディが陥没し、動きを停止する。


「ありがとう…!助かったよ!」


受験者が安堵した顔で礼を言う。


「いや別に…」


「せんぱーい!流石ですねー!」


「…あ、おい!後ろ!」


遠くで女の子が手を振る。その後ろで両のアームを振りかぶるロボットの姿が目に入る。


(だめだ!間に合わな__________)


アームが当たる前に、女の子が素早く回転し、その勢いでロボットに蹴りを食らわせる。浮いた。蹴られた部分がへこみ、天井に叩きつけられ、衝突音が鳴り響く。漏れ出たオイルの匂いが鼻をつき、叩きつけられたそれは、バチバチと火花を散らしていた。その光景に、その場にいる全員が唖然となる。女の子はテクテクと歩き、誠太朗の前に立つ。


「わたし、黒瀬 唯唖(ゆいあ)っていいます。これからよろしくお願いします、先輩。」


唯唖はこちらを見上げ、笑顔で自己紹介をする。


「あ…うん…ヨロシク。ん…?黒瀬?」


「はい。先輩が通ってる黒瀬学院高等学校。の、学園長の娘です。」


「………………お嬢様じゃないですか………」


-----------------------------------------

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ