課題(LINK:primeira desejo83)
がんちゃんからも、時間に関しての疑問が呈された。
がんちゃんはやっぱり勘が良い。
姫田の担当者へのプレゼンに関する準備のための時間だけではなく、姫田の担当者を突破した後は阿波ゼルコーバ担当者とのやりとりやプレゼンも発生する。
そして、そこをクリアし案件が確定したら、既に決まっているイベント日から逆算した、『ソルエス』としてのスケジュール調整(遠方案件のため、参加者個人個人の調整の難易度も高くなるだろう)、参加者確定後の構成決めとその練習のためのスケジュール確保も必要になる。
がんこ個人で言えば姫田担当者へのプレゼン日までの間にプレゼン内容を決めなくてはならない。
その際に実演もある。ということは、実演内容を決め、実演のための練習もしなくてはならない。
これから進めるべき案件は、複数の段階、対象がいる一見複雑なものではあるが、その急所をがんこはよく見極めている。
「がんちゃん、さすが」
提案の精度やパフォーマンスの内容に考えが行きがちだが、今回の件は時間管理ありきで進めないと仕損じる。「完璧」さよりも、アンカーポイントごとに必要な部分が「完成」している必要があるのだ。
「がんちゃんは肌理の細かい丁寧な計画を練るのに向いていると思う。単に細かいというのではなくて、視座が高くて視野が広いから、全容が視えていて、全体を構築するために必要なもの、障害になるものがパッと見つけられるんだね」
あら? がんちゃん照れちゃってる?
なんてかわいいのだろう。
私が言ったバックアップというのは、まさにその時間に関するケアである。
進められるところは先に進めておき、誰かにお願いできるところは、それに長けた誰かにお願いしておくのだ。
「時間がないのはまさにその通りで、だから拙速にならないようにしながらも急がなきゃならない。なのでがんちゃんが集中しないとならない部分、以外はチームに振るのだけど、進められるところは既に進めてもらってるんだ」
『先輩連合』の情報収集はほぼ完了している。
新規に市場調査をかけている余裕はないので、口コミやネット上の意見などを集約した。ファングッズの売れ行きや、選手が出演している(主にローカルなものが中心だが)メディアの番組やCMの方向性や評価など、拾える情報を幅広く集めて分析がなされていた。
阿波ゼルコーバファンが、チームにまたは選手なにを求めているのか。
どの選手がファン人気が高く、どのような要素が人気なのか。
過去イベントでファン評価の高かったものはなんなのか。
ピンポイントの精度を求めるわけではないので、ここで得られる情報からある程度の窓が絞れれば充分だった。
姫田グループの企業理念や行動指針、IR活動の方向性、ゼルコーバ広報の傾向などもまとめてある。
計画を立てるに必要な情報は揃っていると言えた。




