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案件(LINK:primeira desejo78)

 案件を自らとってくる。もちろん簡単なことではない。


 お祭りなどは自治体や商店街が主催者になることが多い。予算が潤沢だなんてケースは稀だろう。

 加えて、前例を重んじ、前例にないことはしない傾向も顕著だ。

 既に毎回声を掛けている団体があるなら、それを差し置いて新たな団体を受け入れるのは難しい。


 サンバの業界ならではの課題もある。


 サンバという言葉はメジャーだが、サンバに触れられる機会は他のメジャーなダンスや音楽のジャンルと比較すると、極端に少ないのではないだろうか。


 どの街にもありそうなロックダンスやヒップホップ。バレエやピアノの教室も探せばすぐに見つけられるだろう。

 サークルで言えばフラダンスやベリーダンス、フラメンコなんかも珍しいとまでは言えない。

 同等、あるいはそれ以上の知名度があるはずのサンバに関しては、ほとんど見当たらない。

 同じルーツを持つカポエイラの方がもしかしたら多いのではないかと思うくらいだ。


 そんなサンバを、お祭りに呼ばれがちなよさこいやマーチングバンドなどと同列に扱ってもらうためには、まず担当が認識していなくてはならず、ほとんどの場合に於いてスタートラインにすら立てていないのがひとつ。


 そんな貴重なイベントである。

 サンバチームはたいてい地域密着型だ。その地域にあるサンバチームのイベントの機会を奪うわけにはいかない。


 サンバを呼ぶための相場を崩しても行けない。


 それだけ、狭い業界であるということを示している。

 それはそれで改善したいと思う要素だが、それは別途長期の計画が必要だろう。



 日本に於けるサンバという文化の特異性と改善点については一旦置いておき、まずは目先の案件獲得についてだ。


 とにかく、むやみやたらな営業はできないのだ。

 その辺りをクリアした上で、ようやく営業がかけられる。



 あらかじめハルには相談をしてあった。

 決まっている対象。提案の構想。伴う課題。



 承認だけではなく、手順や役割分担なども含め、『ソルエス』としても動いてくれるところまで話はできていた。


 ハルは本当に嬉しそうに、プレーヤーとしてだけでなく、『ソルエス』に機会をもたらす行動をとってくれるメンバーへの最大の賛辞と後援を惜しむつもりはないと言ってくれた。


 これはもはや、チーム案件である。


 無論、チームからの後押しがあるとしても、案件獲得の難易度が下がるわけではない。

 とは言え、ごりごり営業をかけているようなサークルは少ないだろうから、本気で取り組めば一定の成果は見込めると思っている。

 順序立てて着実に進めれば確実に至れる着地地点である。


 ただ、今回は早急に成果が欲しい。


 ターゲットはあらかじめ定めてあり、獲得への道筋も整えてあった。





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