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代表 (LINK:primeira desejo40)


「お疲れ。がんちゃんのお姉さんがいらしてるとか?」


 爽やかな印象の男性が入ってきた。この方が代表のハルさんだろう。ホームページには代表挨拶が写真付きで掲載されていたから間違いない。

 ハルさんはダンサーのようだから、小ホールの方に行き、そこで先ほどのいい加減な返事をしていた女性に、事と次第を聞いたのだろう。


「お邪魔しています。ご連絡もせずに突然お伺いしてしまい申し訳ありません。がんこの姉の姫田祷です。妹がお世話になっているとお聞きし、ご挨拶をと思いまして」


 皆さんでお召し上がりくださいと、用意した手土産を渡す。ショコラ・ダ・ファミリアのカラフルショコラだ。個包装されていて分けやすい。

 ホームページの情報からおおよその人数は把握している。今日の練習にどれくらいの人数が参加するのかはわからなかったが、充分な数を用意したので足りないということはないだろう。チョコレートが嫌いな人が居た場合に備え、もう一種類、一口サイズのおせんべいのようなものも用意しようかとも思ったが、そこまでするのは過剰だろう。恐縮されてしまっては配慮の押し付けだ。配慮は相手が受け入れやすい形で成さなくては。


「わざわざご丁寧に。ありがとうございます。がんちゃんはまだ来てないようだが……ご一緒では?」


「はい、私は出先から直接お伺いしたもので」


 嘘ではない。手土産を買いに出掛け、そこから直行したのだから。

 


 環境は整った。楽器の練習場で、代表の方と先生と同時に、且つがんこよりも先に会話ができた。あとはこの場でやり取りを続けていれば……。



「こんにちはー」



 小柄な身体で、大きな太鼓が入ったキャリーケースのような入れ物を引っ張りながら、がんちゃんがスタジオに入ってきた。


「おお、がんちゃん。先にお姉さんがいらしてるぞ」

「えっ⁉︎ なんでいるのっ⁉︎」



 ハルさんががんちゃんに言うのと同時に、ハルさんの声を掻き消す声でがんちゃんが叫ぶ。

 ハルさん、キョウさん、ヒトミさんが驚いていた。

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