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ダンスリーダー、マルガ

 マルガは色々な意味で『ソルエス』のキーマンと言える存在だ。


 父親は『ソルエス』立ち上げメンバーのひとりで、半ば引退気味ではあるものの、大きいイベントでは『ショカーリョ』で参加している利一(りいち)

 娘であるマルガも創設時からダンサーとしてチームに所属している生粋で生え抜きのダンサーだ。



 ダンサーとしての実力は高く、チーム内では四天王などと呼ばれている。

 個人としてショーなどの依頼も受けることのあるトップダンサーのひとりである。



 ダンサー全体をまとめるダンスリーダーを務める傍ら、その持ち前の美的センスと手技で、衣装のデザインや制作の面でも欠かせない存在となっている。その上インテリアプランナーという職業上インテリアに関する造詣が深かったり、趣味が高じて副業にまでなっている写真撮影の技術を持っていたりと、こと〝センス“に於ける多彩さには驚かされる。尚、ファッションセンスもある。笑いのセンスもあるのだからどうかしている。



 三十をいくつか超えたくらいの年齢で、経験と色気と若さのバランスが取れたもっとも充実した世代でありながら、若くして娘をもうけているため、既にハイティーンの娘を持っている。

 がんちゃんやひいと同学年のルイだ。



 ルイは子どもや学生のダンサーが多く、且つレベルの高い『ソルエス』にあって、トップクラスの実力を誇る。将来のハイーニャ候補と目されるダンサーのひとりだ。

 物心つく前から『ソルエス』に所属し、母譲りのセンスに加え、齢十六にしてサンバ歴十年を超える期間を夢中に、そしてストイックにサンバに取り組み続けた傑物である。


 若くして家族となった夫とは、しかしながら長続きはせず、長らくシングルマザーとして父の利一の援けを得ながらも母娘で生きていたが、『ソルエス』のスルド奏者ソータと再婚し、今では家族三人で暮らしている。


 もはや生活のすべてが『ソルエス』だ。



 そんなマルガがダンサーのリーダーとして、今回のイベントではダンサー全体をまとめてくれることになった。

 ハルとは違った意味で心強い存在だ。


 そんなマルガと話せる機会をもらえた。

 打ち合わせといえば打ち合わせだが、いわゆるお茶をするって主旨の気軽なもの。


 エンサイオはダンサーとバテリアが分かれていて、時間的に終了後はすぐに解散となるため、なかなか個別で話せる機会はない。


 ハイーニャはバテリアの女王だから、ハイーニャ時代は積極的にバテリアとも絡んでいたし、それは今も変わらないのだが、やはり物理的に時間がない中では関われる機会は限られる。


 イベントのことで相談したいと伝えたら、マルガの方から時間を割いてお茶に誘ってくれたのだ。

 マルガも、新しく入会したバテリアメンバーと話す機会を作りたいと思っていたそうで、とても喜んでくれた。

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