未解決事件! 僕の彼女を僕のところに返してください!
僕の彼女は3年前突然、僕の前からいなくなった。
僕と彼女の最後の会話は...。
僕が彼女に朝、仕事に行く前にちょっとした会話をしただけ。
『あぁ! 忘れてたんだけど、今日の晩御飯は要らないからね
職場の伊藤が今日、退職するからその送別会なんだ。』
『うん! 分かった、いってらっしゃい!』
『じゃあー行ってくるね。』
・・・それが、僕と彼女の最後の会話だった。
僕が送別会からベロンベロンに酔って家に帰って来ると?
家の中は真っ暗で彼女の姿はなかった。
僕は心配して、直ぐに彼女の携帯に電話したのだけど?
携帯電話に彼女が出る事はなかった。
僕は、直感的に彼女に何かあったんだと思い直ぐに警察に連絡する。
今まで、彼女が家に居ないという事が1回もなかったし。
もし? 帰ってないなら、僕に必ず連絡があってもいいはずだった。
それが全くないという事は? “事件に巻き込まれたと僕は咄嗟に思う”
でも警察は、僕と彼女が上手くいっていなかったんじゃないかと疑っていた。
『いつも宗川さんは、こんな時間まで家を空ける事があるんですか?』
『いえ、一度もありません。』
『宗川さんと口論になったり、手を挙げた事は?』
『そ、そんな、僕は彼女に暴力をフルった事はありません!』
『では、彼女の嫌がるような事をした事は?』
『いい加減にしてください! 彼女は、何らかの事件に巻き込まれた
かもしれないんですよ!』
『それは、どうしてそう思うんですか? 貴方がこの事件に関係し
ているからじゃないですか?』
『・・・け、警察は、僕を疑ってるんですか?』
『そうじゃありません! その可能性もあるという事です。』
『僕を疑う前に、彼女を探したらどうですか? 今頃、彼女がどう
なっているのか、心配なんですよ!』
『分かりました、また連絡します。』
『・・・・・・』
警察は、完全に僕が“犯人”だと疑っていた。
冷たい目で僕を見る警察に頼る事をやめた。
僕の力で必ず! 彼女を見つけると心に決める。
ネットで彼女の情報をあげて彼女に何があったのか? 探すしかない。
彼女のポスターも自分で作り、あらゆるところで貼ってもらうようにした。
親切な人もいれば、批判的な意見を言う人もいた。
僕はめげずに、彼女を探し続けたが、、、。
結局、彼女は3年経っても未だに見つかる事はなかった。
もう、彼女は生きていなんじゃないかと心が折れそうになる時もある。
*
僕と彼女との出会いは、行きつけの定食屋が一緒だった。
僕も彼女も、いつも一人で来ており。
お昼になると? いつも直ぐに満席になる人気店だった。
お一人さんの僕は、いつも店員さんにすすめられてカウンター
席に座っていた。
彼女もお一人さんなので、カウンター席に座る。
ちょくちょく僕と彼女は隣同士に座る事になり、仲良くなった。
ごくごく普通の、日常生活の一コマの事なのかもしれない。
僕達は、自然の流れの中で距離を縮めていった。
“出会うべきして出逢った相手が彼女だったのかもしれない”
そんな彼女が、3年もの間何処に居るのか分からないんだ。
あれから彼女から、1度も連絡がなく突然行方不明のまま。
彼女の手掛かりは一切なく、誘拐なのか? 殺されたのか?
【君は、今頃何処にいるの? まだ生きているの?】
・・・僕は、不安ばかりが募るよ。
この事件は、【未解決事件】として扱われた。
警察は、彼女が僕から逃げると思い計画した事だと思っている。
僕が彼女を殺害したとね。
僕は、彼女が居なくなった日から未だに警察に監視されている。
・・・時に【被害者は加害者に変わる。】
早く! 彼女を僕の元へ返してください!
最後までお読みいただきありがとうございます。