仲直り!からの湿川です。
翌日、俺は中島を呼び昨日起こった事を説明した。
中島はうんうんと黙って聞いている。
「なんか俺皆に悪い事しちゃったなー。」
中島は少し困ったような様子をしていた。
「あ、杏ちゃん!こっち!」
やっぱり3人で話したいとの事で杏を呼び話す事に。
杏は今にも泣きそうになりながら口をひらいた。
「健人、光。昨日はごめんなさい。パーティーを台無しにしてしまって。
私の自己中な言動で皆に迷惑かけて…あの子にとても酷い事をしてしまった…謝らなきゃ…」
「杏…あの子も悪かったって言っていたよ。少し調子に乗っていた部分があるって。」
「いえ、あの子は悪くない。全部私が悪いの!
健人を取られちゃうんじゃないかって…健人はもう私なんか見てないんじゃないか…それで不安で…あんな酷い事を…」
杏は自分の気持ちを正直に話した。
本人が1番辛かっただろう。
見てるこちらも少し胸が痛くなる
「杏ちゃん!ありがとね!見てないなんて事は無いよ?俺杏ちゃんの事好きだから!」
え!?
まさかのここで告白!?
杏も驚きが隠せない様子で中島とは目が合わせられないでいた。
「だって友達じゃん!杏ちゃんはキツイ時もあるけど根は優しいし、ちゃんと友達の事も考えられる!」
あーそういう好きなのね。
ビックリしたよ。
杏は少しだけ悲しい顔だった。
「俺も悪い事したし、今度一緒に謝って仲直りしよう!」
「仲直りもなにも友達じゃないし…でも、謝りたい。」
「友達になれば良いだけじゃん!じゃあ決まり2人で謝ってこの話は解決!万事オッケー!」
中島の明るさには時々救われる事がある。
それは杏も一緒だろう。
帰りは中島と少しブラブラしながら帰った。
「あれはビックリしたぞ!いきなり好きとか言うから。」
「好きだよ。俺前から杏ちゃん好きなんだわ。」
マジ?両思いですやん!おめでとう!
「でも、ちゃんと言うのは今じゃないかなって…弱ってる時に言ってしまったらそこにつけ込んでるみたいじゃん?
そんなの嫌だし男じゃない!だからまたその時が来たらちゃんと告白するよ!
内緒な!!」
「お、おー応援してるぞ!」
その時の中島は物凄く大人だった。
顔付きもいつもみたいにヘラヘラしていなく凛々しく見える。
中島はカッコいい奴だ。
男として尊敬できるぞ
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翌朝、物音で俺は目が覚めた。
桐ちゃんは朝早くに出掛けて行った。
こんな早く珍しい。
はぁ…それにしても月曜の朝はやっぱり憂鬱だな。
昨日の夜にアワビさんを見てしまったからに違いない。
おはよー
教室はいつもと変わらない。
中島と杏も至って普通通りにいつもと変わらない様子。
良かった良かった。
ガラガラ
な、なに!?え、ちょっと待って!どうしたの!?夢!!?
地味子さんが教室へ入ってきた。
しかも派手子さん状態で。
俺は目が点になり困惑している。
クラスの皆は騒ついている
地味子さんは教室へ入るなり中島と杏の下へ足を運ばせた
「なんでジミーさん??」
「あなたその制服うちの…?」
「中島さん水城さんパーティーの夜はすみませんでした!」
地味子さんは深々と頭を下げたまま頭を上げない。
「ちょっと3人共向こうへ行こう!」
俺は3人を連れて人の居ない所まで場所を移した。
地味子さんはごめんなさいすみませんを繰り返していた。
2人は色々と困惑している様子。
「みんな、落ち着け。」
「いや、謝りたいのはこちらよ。ジミーさんあの夜は私の勝手であんな酷い事をしてごめんなさい!」
「いえ、私も悪かったと思います…」
「ジミーさん!俺もごめんね。誕生日だからってちょっと浮かれ過ぎてた。」
「そんな…」
「じゃあ仲直りしよう!杏ちゃんと握手して!」
中島がそう言い杏と地味子さんは握手を交わした。お互いにごめんと言いながら
「ところでうちの制服着てるって事は、先輩?後輩?」
「え…あの…湿川です…」
良いのか?!正体バラしても大丈夫なのか?!
「湿川?」
2人はその名前にピンと来ないようだ。
誰だそれ?とは言えずに
「あー俺の隣のだよ!」
「えー!?地味子さん!??!」
2人はハモった。
息ぴったりじゃん早く付き合っちゃえよ。
「分からないですよね…自分も自分じゃないみたいで…」
俺はファッションショーの事から全部を教えた。
もう言わざる終えなかった。
「ビックリし過ぎて腰抜けるわ。光が化粧出来るのにも驚くわ!」
「あー。お前ら最近、キリ子ちゃんと良く出会うと思わないか?」
「あ!確かにー!よく現れるよね!」
「絶対誰にも言うなよ。あれ俺の姉ちゃんなんだわ」
「は!?マジ!?」
また揃って。早く中島告っちゃえって
「師匠です…!」
「混乱して頭痛くなってきたわ。」
「俺もー。」
とりあえず皆で深呼吸して教室へ戻った。
湿川さんが地味子さんの席へ着いた時のクラスの反応はもう言うまでもない。