事件勃発!杏VS地味子
杏は地味子さんの腕を掴み外の方へ連れて行ってしまった。
地味子さん大丈夫かな。
中島は楽しげに踊っているな
桐ちゃんはものすごい面倒くさそー。
俺はそんな2人を眺めていた。
「あの2人帰ってこないな。」
心配になり様子を見に行ってみる事にした。
すると、杏の声が聞こえてくる。
「あんた一体なんな訳?いつも私の邪魔ばかり!そんなに私の邪魔がしたいの!?」
「え…いや…そんな…」
「何モゴモゴしてんのよ!!ちょっとだけ私より顔が良いからって調子に乗らないで貰える?」
「ごめん…なさい…。」
「泣けば済むと思ってるわけ?あんたのせいで私の高校生活台無しだわ!
それにミーチューバーだかなんだか知らないけどあんなのと仲が良いからって良い気にならないでよね。」
「師匠の事は悪く言わないで下さい…」
「師匠?あんた何?どこの人よ。
わかった。じゃあもう言わないであげるから、もう私の前に現れませんすみませんでしたって土下座したらもういいわ。」
「はい…分かりました…」
これはいくら杏でも少しやり過ぎだ。
地味子さんは泣きながら今にでも土下座をしそうな勢いだ。
「おい、杏。ちょっとやり過ぎだぞ!!」
「なに!?いつから…光には関係のない事でしょ!あっち行ってて!」
「関係なくねーよ!俺とその人は友達だ。お前の八つ当たりだろ!それに中島がこんな事してるのを知ったら悲しむぞ。」
「健人は…私なんか誘ってくれなかったのよ!この女が出てきたせいで!!」
そう言い杏は持っていたグラスの飲み物を地味子さんの顔に目掛けて掛けた。
「おい!!大丈夫?」
騒ぎに気づいた中島と桐ちゃんが出てきてしまった。
桐ちゃんは目を見開いて駆け寄る。
「ジミーちゃん!?」
「え、どうしたの?ジミーさんびちょびちょだよ!?」
「最悪……もう帰る。」
杏はもう今にも死んでしまう虫ケラのように泣きながら帰ってしまった。
「中島悪い。この埋め合わせは絶対するから俺達もちょっと帰るわ。」
「う、うん。皆はまだ居るからとりあえずは何も無かったってことにしておくからまた教えてくれよ!」
「ありがとう。悪いな!」
俺は上着を地味子さんに貸し、連れて帰るこにした。
桐ちゃんは一応仕事で来ているので終わったら直ぐに戻るとの事だ。
「湿川さん大丈夫?」
「はい…ごめんなさい…。折角のパーティーを台無しにしてしまって。中島さんと水城さんに謝らないと…」
「あれはどう考えても杏が悪いよ!」
「いえ、私も少し浮かれて調子に乗ってたなって部分はあるので…」
「湿川さん…」
とりあえずうちで着替えさせ温かいココアを出し落ち着かせた。
地味子さんは一言も喋らない
相当なショックだったんだろう
「ジミーちゃん!ただいま!大丈夫???あーもうこんな元気無くして!よくも私のジミーちゃんを!あの女ぶん殴ってやろうかしら!」
「師匠…怖かったですぅ…」
地味子さんは桐ちゃんを見て少し安心したのかまた泣きだしてしまった。
「うんうん、怖かったね。辛かったね。今日は泊まって帰りなさい!私が側に居てあげるから。」
「ありがとうございますぅ…」
地味子さんは桐ちゃんが居ればなんとか大丈夫そうだな。
問題は杏だ。
あいつも何か思う事はあるだろうな
頭の中を整理してから話そう。