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ファッションショー開幕!

文化祭当日。


一般開放されているので学校の生徒以外にも大人や子供、他の学校の生徒など様々な人が訪れている。



ファッションショーは昼過ぎからでメインイベントでもある。

クラスの奴らはやる気に満ち溢れている。


「光ー健人ー今日は私がバッチリトリを務めるからちゃんと見ててよね!他の子はいいから!」


杏は誰よりも自信満々だった。

プライドも高ければ容姿もズバ抜けて良い訳だから自信が無いわけは無いだろう。


「俺ライト係だからガンガン照らしちゃうよ!」

「お前が1番緊張しそうだよな!ステージに立たないのに。」


「言えてる!じゃあ本番でねー」


とりあえず本番までは時間があるので中島と色々他のクラスの所を回っていた。


すると、サングラスにマスクの桐ちゃんが現れた。

「光!ちょっと!」

「何その格好。」

「バレると面倒なのよ!」


「中島もーすぐ時間だから先行っててよ!」

「了解!遅れんなよー!」


「で、何?」

「ジミーちゃんの化粧の事忘れてた!テヘペロ」


な、なにー!?

そうだった!俺も忘れてた!

1番重要じゃないか!!


もう始まるしまぁトリの杏の次の大トリだからまだ時間はある。

「すぐしてあげてよ!」


「無理。私ちょっと色々見たいし!」

なに言ってんのこの人!事の重大さに気づいて無いわけ!?


「それに今私がするのはナンセンスだわ。だからあんたがしてあげて。」


桐ちゃんはそう言いデカイ化粧箱を渡してきた。

「毎日練習台にされていた成果を見せるときよ!」



確かにどこにどれを使うかとかは分かる。

けど、いきなり実践って!プレッシャー凄いんだけど!


「とにかく早く地味子さんを探さないと!」


俺は必死に探した。

どこにも居ないが多分もう美術室しか無いだろう。


「見つけた!」

美術室の隅で地味子さんは緊張とプレッシャーから震えていた。


その時、講堂の方から大きく音楽が流れ始めた。

「やばい!始まった!湿川さん化粧させて!」

「え…佐久間くんが…?」

「いいから!ここ座って!」


音楽とら司会の声が響いてくる。

そろそろモデル達が歩く頃だろう。


俺は意外にも冷静でいられた。


「湿川さん、肌すげー綺麗だよね。」

「そーかな。化粧とか初めてで…」

「まじ?まぁ任せといて!」


そう、俺は器用なのである。

どんどん化粧が進んでいった。

最後に髪もセットして完成。

「え…。湿川さんやばいよ。」


「やばい!?やっぱ出ない方が!」


「そっちのやばいじゃなくて……衣装は早く着替えて!」


地味子さんは別の部屋で着替えを済ませた。


もうそこには地味子さんはいなかった。

え、誰?


衣装も割と大胆な衣装だ。

それに、湿川さんは意外とスタイルが良い。

杏なんか比にならない程の女性だ。


「自信をもって!」


ガラッ

「し、師匠!」

「誰!?」

桐ちゃんは探し回ってここへやってきたが地味子さんに気づくまで少し掛かった。


「ジミーちゃん!?あんた変わり過ぎよ!!こんな美女だったなんて…」


「え…」


俺は鏡を渡してあげた。

「これ…私…?」

「そうよ!やっぱ光は器用ね!私が見込んだだけあるわ!

ジミーちゃんあの練習は忘れてないよね?自信を持ってランウェイ歩いて来なさい!」


「は、はい!」



そして俺と湿川さんは舞台の裏まで急いで行き待機していた。


舞台裏にはもう誰も居なかった。

みんな表でファッションショーを見ているのだろう。

もうすぐにトリの杏が出る頃だ。

杏とは逆方向に居るので杏は気づいていない。



音楽も変化し終盤ムードだ。



「大丈夫?」

「緊張で鼻から何か出てきそうです…」


大丈夫と言い俺は湿川さんの手を握り続けた。




ついにトリの杏の出番だ。

会場は大歓声だった


杏も何か様になっている。

普通に綺麗に見えるだろう


さすがは何をやらせても完璧な女だった。






そして…杏は満面の笑みでステージを去った。

これで、全て終了したと思っているだろう



一旦音楽が止まり、ライトも消される。


「湿川さんスタンバッて!」

「怖い…。」


地味子さんは震えて動けないでいた。

「大丈夫だから。師匠も見てくれているよ。」

俺はそう言い抱きしめた。

もう、無意識にそうしていた。


「はい。頑張ってきます。ありがとう佐久間くん!」


地味子さんは暗いステージを歩きスタンバイした。



中島には事前に頼んでおいた


地味子さんとは言わなかったが


サプライズがあるから合図を出したらライトアップと音楽を鳴らすようにと。



そして、中島にスマホの光で合図を送る。

中島もスマホの光で応えた。






ライトが一斉にステージの真ん中に居る地味子さんを照らし音楽が流れ歩きだした

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