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地味子さんです。

私は湿川穂希と言います。

みんなからは地味子さんと呼ばれたりもします。


その名の通り地味なんです私。

美術部に所属していてあと図書委員です。



そんな私が少し変われた事件が起こったんです。


文化祭でのファッションショーで私は隣の席の佐久間光くんに変えてもらえました。


あの事は今でも鮮明に覚えています。

そこで、光くんのお姉さん佐久間桐子さんに気に入られて今でも仲良くさせて貰ってます。


私がモデルさんになれるだなんて夢にも思わなかった。


中島さんや杏ちゃん、古谷くんに花咲さん。色々な方と友達になれました。

以前の私には考えられない出来事ばかりです!



全部…全部…光くんが居たからなんです。

光くんが私を変えてくれました。

光くんはいつも優しくて助けてくれます。

光くんと居ると今までの世界がまるで違います。

光くんにもっと私を見ていて欲しい…。



こんな私ですが光くんに私は恋をしています





私は今日光くんとデートなんです。そこで光くんに頑張って告白しようと思っています。




「光くんの事が…」

「ちょっちょっと待ってくれ!」


え?なんで?

最後まで聞く必要もないの?


待ってるけど何も言ってくれないよ〜…

これってフラれたって奴なのかな…

うん、そうだよね。私だもん…ちょっと調子乗り過ぎたかな…



ほとんど何も会話がないまま家に着いちゃった。


「ありがとうございます。」

「あ、うん…じゃあ。」



なんでー!?なんで何も言ってくれないの??

なにかあるんじゃないかって思いもしたけど私の恋もここで終了です…。



「ただいま…」

「おかえり。あら、なんか元気ないわね?もうすぐ夕飯出来るからね!」


「後で良い。お風呂入ってくる。」


「あら、そう?どうしちゃったの?」


「なんにも無いよ…」



はぁ…

でも、そうだよね。

光くんには花咲さん居るんだもん。

そんな2人の間に割って入るような事したらダメだよね


何してるんだろ私…。

うぅ…


シャワーを浴びながら私は凄く泣いた。

こんなに泣いたのはいつ以来なんだろう。


楽しかった思い出が沢山蘇ってくる

文化祭やプチ旅行や修学旅行。委員長達のファッションショーにクリスマスパーティー。



それから数日何もする気が起こらなかった。

そう言えばこの部屋に光くん女装して来てくれたっけ…

ふふふ。可愛かったな…



よし!こんな引きこもってたってダメだ!

せめて、友達くらいには戻りたい!


でも、どうやって?

メールしてみようかな?電話?

携帯を持ち連絡しようか悩んでいたけどそんな勇気は出なかった。


学校始まったら普通にしよう!



ちょうど1通メールが入ってきた。

古谷くんだ

「こんにちは。

穂希さん正月済んだらみんなで集まろうって話になっているんだけど良かったらどうかな??

とりあえず、中島くんと杏さんは参加だよ!

佐久間くんと泉ちゃんはまだ分からないけど。


2年生最後だしみんなで遊ぼうよ!」



どうしよう…みんなとも遊びたいけど…

光くんは多分来るよね…

ちょっと気まずいよ…

変な空気にしちゃうかも…




そうだ。化粧とかせず前の私だったらなんとか普通に居られそうだよね。


正直あっちの方が落ち着くし染みついてるから




「大丈夫です!私もみんなと遊びたいです!」


送信。





年が明けました。

それまでほとんど家から出ず誰にも会ってないです。

たまに師匠から連絡はあったけど、遊べなかった



「穂希。初詣行きましょう!」


「良いよお母さん。」


毎年、初詣はお母さんと行っている。

外は寒い。少し雪が降っていた




「人いっぱいね」

「本当だね〜」



少し騒がしくお参りしている人が居た。

師匠だ!

光くんも居る!


出会ったらどうしよ。

ちょっと心の準備もまだ出来てない!


「お母さんあっちでおみくじしてるから行こ!早く!」

「並ばないとお参りできないわよ!」



無理矢理お母さんを連れて逃げるようにおみくじの場所へと移動した。

おみくじを引いてみたけど小吉。


はぁ〜

何期待してんだろ…



お参りを済ませてその日はすぐに寝ました。



みんなと集まる日。

結局花咲さんは来れないらしい


「杏ちゃん。」

「今日はいつもの穂希ね?」

「気にしないで!」


光くん居るよ〜…

顔見れない〜…




カラオケなんてあんまり行った事ないなー。


古谷くん凄く上手!

聴いてて飽きないなー!

カラオケって楽しいなぁ。


「地味子ちゃん手伝ってやってよ」


「あ、ハイ!」

「穂希、私ミルクティーで!」




あ〜なんでなんで!

光くんと2人きりだよ〜

神様は意地悪です…



「この間のことなんだけど…」

え?なに?

聞きたくない。

もうフラれてるんだから追い討ちはかけないで〜


「告白してくれようとしたんだよな…」


そうだけど…

え、そうだよって言うべき?

まだちゃんと伝えてはいないからそうだよって言うんだ私!



「告白なんてしようとなんてしてないですよ?光くん面白ーい」


何言ってんの私。

私のバカ!

焦り過ぎでしょ!

変な汗すごい出てきた!


「じゃああの時なんて言おうと…」


今言うしか無いよ!

穂希!好きって伝えなきゃ!

結果なんていいじゃない!



「す…尊敬。そう!光くんの事尊敬してます!」


ダメだ私。

尊敬ってなによ!

尊敬してない事はないけど、それじゃないよ!



あれ?なんか笑ってる?

そうか微妙な空気だったから光くんもきっと気まずかったんだ。

私なんかに告白されたら困っちゃうよね

まぁ仕方ないよね

この結果は受け止めなきゃ



カラオケも終わり

杏ちゃんが帰り少しお茶をしようと誘ってくれた。


中島さんと杏ちゃん3人で近くのカフェへ入った。


「穂希。何かあった?」


「え?」



杏ちゃんは私の事を気にかけて誘ってくれたのだ。






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