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桐子と光からのプレゼント

あれから地味子さんは学校では準備、終わったら桐ちゃんと猛特訓という日々を過ごしていた。


「ありがとうございました…師匠…!」


「はーい!おつかれさーん!」


地味子さんはグッタリとして帰っていった。


「地味子さん大丈夫そう?」


「大丈夫っしょ!どんどん上手くなってるし。あの子の心が折れない限りやり切ると思うわ!」



桐ちゃんは相当なスパルタ教官だ。

それを知っている俺は少し心配だった


「あ。あんたジミーちゃんの衣装作ってよね!デザインは私が考えておいたから。」


「は?マジで!?」


「マジだけど何か?」




子供の頃はよく桐ちゃんに服を作らされていた俺はまさかの地味子さんの衣装を作る羽目になってしまった。

服を作る事自体は大好きだった。

桐ちゃんなりのサプライズらしい。


俺は器用な方なのだがさすがに長年のブランクはあるし、後1週間しかない…。







「はぁーやっと完成したな佐久間ー!」

「このステージ高校生が作ったようなレベルじゃないぜマジで。」


「よっしゃー!お疲れーみんなー!」


クラスの男子はセットが完成し歓喜した。

後は女子の衣装だけだ。


思いのほかスムーズに準備は進んでいる。



「あ、地味子さん。」


地味子さんが歩いているのを見かけた。

何か少し姿勢も良くなり歩き方が様になっているように感じる。


「湿川さん!」

「佐久間くん…セットおつかれ様でした。」


「どう?桐ちゃんとは?大丈夫?」


「大丈夫ですよ。師匠は厳しいですけど、とても暖かい方です。私頑張りますね!」


その時の地味子さんの笑顔は全然地味では無かった。


こんな顔も出来るんだと呆気にとられてしまった。


「まぁ無理しないでね!」

火付けたの俺だし俺も頑張らねーとな。

あの衣装は絶対完成させる!



それから男子も衣装作りを手伝い何とか文化祭前日までに準備は整った。


「みんなーおつかれー!明日は楽しもうー!」


「おー!!!!!」



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



「はぁ…はぁ…師匠どうでしょうか…?」


「完璧ね!よく頑張ったわ!ジミーちゃん!」


「やった…やった…やったー!」


「ちょっとあんまり泣かないで!目が腫れたら台無しよ!今日はウチで前祝いね!」



桐ちゃんと地味子さんは猛特訓を終え家へ戻ってきた。

「光ー出来たー?」

「今出来た所だ。」

俺も何とか死にそうな思いで衣装を完成させた。


桐ちゃんはそれを地味子さんへ渡した。

「はい、ジミーちゃん。私と光からプレゼントだよ!」


「え、良いんですか…?」


地味子さんは衣装を広げ驚いていた。


すごいすごいと何度も言い泣いてしまった。

「目が腫れるって!もう!」


「ごめんなさいごめんなさい。誰かからプレゼントなんて貰った事無くて…嬉しくって…ありがとうございますありがとうございます…!」


「ホント良い子…。ジミーちゃん頑張ったからきっと明日は大丈夫よ!」

「はい!」


「湿川さん頑張ろう!」

「うん!」



こうして、文化祭当日を迎えることに…

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