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再びのファッションショー!

あれからプチファッションショーの準備をみんなが手伝ってくれていた。


文化祭で使っていた道具などもまだ残っており、なんとかなりそうだ。

中島が講堂の使用許可も取って告知などをしてくれている。

中島は役に立つ男だ。



「みんなありがとな。」

「楽しそうじゃん!こう言うのワクワクする!」

「あの2人が来なかったら台無しになるけどな。」


「それだけは勘弁してください!」



杏や穂希と泉、クラスの数名にも前座で出て貰うことにした。

流石に図書委員だけでは少し心細かった。


中島の告知のおかげで瞬く間にこの情報は全校に知れ渡ったのだ。



そして、当日を迎えた。


「あんた達!助っ人に来たわよ!私に内緒にしようなんて無理なんだからね!」


「師匠…!」

「桐姉ちゃん!」


「桐ちゃん助かるよ。みんなのメイクは頼んだよ。」

「ガッテン承知の助!!」



やたらテンション高いな。

ファッションショーの時もスゲー気合い入れてたしな。



「あなた達!このキリ子ちゃんがメイクしてあげるんだから自信持ってモデルしなさいよ!」


なんか桐ちゃんが居ると士気が上がるな。




「もうすぐ始まるよー!みんな聞いて。講堂パンパンだよ!!楽しもうねー!」

「中島!音楽とライト悪いな!」


「一応経験者ですから!」



講堂に音楽が鳴り響く。

始まりの合図だ。


今回はトップバッターの杏から始まる。

「まだ来ないの?」

「あぁ…まだ時間はある。」



「ヤバっ。私緊張して来た。」

「大丈夫ですか?花咲さん…」

「イズミン!自信持ちなさい!私のメイクで更に可愛くなったんだから!」



ガラガラ

「こ、こんにちは。」


「来たか!どっちがジミヨでジミミか分からんが化粧するから来い!」


「私達は和代と和美よ!変な名前で呼ばないで!」


「わ、悪い。」



2人を椅子に座らせ落ちつかせた。


「ちょっちょっと待って!あなたが化粧するの?」

「あぁそうだが?」

「あっちの有名なお姉さんじゃなくて??大丈夫なの??」


「大丈夫だ。お前らよりは100%上手い。」

「大丈夫よ!私の弟だからねー。下手したら、私より上手いわよ。」


「へ、へぇーお手並み拝見ね!」




杏と穂希も終わり戻ってきていた。

会場の雰囲気はめちゃくちゃ良いそうだ。


「わぁー委員長副委員長!素敵です!」


「確かに化けたわね。て、言うか光が凄すぎなんじゃ…」




「鏡見て良いぞ。」



「これが…私?」


ジミヨとジミミはお互いの顔を見て信じられないと言った様子だった。

初めての化粧で完璧にされたら驚くのも無理は無い。





「ついに私の出番…震えるー!アンちゃんと地味子ちゃん肝座りすぎでしょ!かっこよかったし!」



泉はランウェイで転び、場内の笑いをもぎ取っていた。



もんすぐ彼女達の出番だ。

「委員長副委員長!前だけ見てたら意外に行けますから!頑張って下さい!」


「湿川さん…」



「もうすぐトリのお前らだぞ。用意するぞ!」


「和代…吐きそう。」

「私もよ…和美。」


「2人は自信を持て!まっすぐ歩いてここに戻ってくるだけで良い!」



「わ、分かったわ!行こう!」



ライトが消え、穂希の時の様な演出だ。

俺が合図をだせば中島がライトを中央へ当てる。


2人はステージの真ん中へ出た。

少し緊張で顔が引きつっているが手を繋ぎまっすぐ歩いている。



「ジミヨとジミミめっちゃ綺麗になったじゃん!」


中島も大興奮だ。

会場はさらに大興奮だ。


地味なツートップの変わりように盛り上がらないわけがない。


これで、3本の指に入る地味な子達全員が変われるはずだ。


地味になりたくてなったわけじゃないんだから、結局は何かキッカケを作ってあげれば変われるチャンスは増えるから。

あとは、自分達次第だ。



彼女らは少しずつ笑顔になり、最後まで歩ききった。

「すごいすごい!こんなの初めて!」

「緊張したけど、楽しかった!」


「頑張ったな!すげー良かったぞ!」



「委員長副委員長!かっこよかったです!綺麗でした!」


「湿川さん…あんなイタズラなんかしてごめんなさい。」

「私達の嫉妬だったの。羨ましかったんだ。でも、今日でなんか気持ちが晴れた。

すみませんでした。」



「良いです良いです。私自身そこまで気にしてなかったので。また委員会頑張りましょうね!」


「図書当番来てくれる…?」


「はい!」



こうして穂希のイジメ問題は解決したようだ。


「みなさん私達の為にありがとうございました!」



「よっしゃー打ち上げ行くぞー‼︎‼︎」



協力してくれたみんなと打ち上げに行き

ジミヨとジミミも初めてこういった事に参加したみたいですごい楽しそうにしている。



「光くん…ありがとう。」

「え?あぁなんかな穂希が神社で泣いてる時のあれと被ってね。」


「あんな楽しそうな委員長副委員長は初めて見ます。」

「少しは手助け出来たかな?」


「少しじゃないですよ!いっぱい!少なからず私はいっぱい助けてもらってますよ。」


「ジミーちゃんこんなトコで何してんの?あっちにピザあるから食べ行くよ!!」


「はい、師匠!」



穂希は目に見えてどんどん変わって来ている。

俺も頑張らないとという気にさせられる。


打ち上げは夜まで続きみんな馬鹿騒ぎをしてドタバタだった今日を終えた。




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