ヤンデレラ
無口なオバちゃんに容疑者にされた
派遣の面接どうやって受かったんや!
暗い無口なオバちゃんと仕事した。しおねぇと影で呼んでる。しょっぱい姉ちゃんって意味だ。
絶対に自分から話しかけない。休憩時間、植物の本をずっと読んでる。たまにファッションの本に変わりそこは女性らしいなと思う。
左手薬指に指輪をしてたので
「結婚してるんですか?」と聞くと
「・・・はい」と小さな声で答えた。
「お子さんもいるんですか?」
「・・・はい」
「へぇ、何歳ですか?」
「・・・・・・・・」
答えてくれない。しばらくすると会釈して会話が終わる。
「僕は〇〇市から来てるんですけど、どこから来てますか?」
「・・・・・・・・・・」会釈されて終了。
占いの話しで聞いた血液型も星座も会釈されて終了。
嫌われてるのかと思ったらみんなに対しそうらしい。何も教えてくれない。
そんな変な所で黙るしおねぇと僕でトラブルが起こった。
派遣元が代わり、そこの兄ちゃんが新ユニフォームを届けてくれた。
「こんにちは~。これ、新しいユニフォームです。4月1日からこれを着て下さい。あと、これ明日来る〇〇さんに渡しといて下さい」
僕と相方の兄ちゃんは『しおねぇと80歳の爺さん』のユニフォームを受け取った。
郵送する予定だったのか、封筒に住所が書かれてた。これが非常にまずかった。
後日、派遣元から電話があり、兄ちゃんと僕が呼び出しを喰らった。しおねぇの件だ。
呼び出されたミスドに行くと最初に「すいません」と謝られた。 ?である。
「〇〇さんから電話がありまして・・・前にユニフォーム渡した時に住所書いてたじゃないですか。それで、何で他人に住所晒すんだ。プライバシーはどうなってるって言われまして・・・」
「はぁ・・・」
「そんな内容の手紙が会社に2回届いたんです」
「はぁ・・・」
「2回目の手紙に家の室外機が壊れたんですけど、住所知ってるのあの2人だってなってて・・・」
「えぇ!俺ら犯人ちゃいますよ!室外機壊して何が楽しいんですか!」
「そうですよね。おっしゃる通りです! あと住所・・・口外してないですよね。周りの友達とかブログとかに」
「いや、住所見てないんで」
「そうですよね・・・見ないですよね。いや、室外機の件で口外してたらその人かもとも言われてまして・・・」
「あの・・・そんな変な人、クビにしてくれませんか?」
「いや、人が足りてなくて・・・」
「誰かのせいで、室外機が故障したとは思わないんですね。不愉快ですわ」
「僕が住所書いたばっかりにこんな事になってすいません・・・」
「ってかね、あのオバちゃんとは半年くらい一緒に働いてるんですが・・・信頼されてなさそうなので、もう一緒に入れないで下さい」
「・・・分かりました」
この件は派遣仲間でイジられてる。相方の兄ちゃんが冗談通じないから僕がイジられてる。
「藤本君、しおねぇの室外機壊したらあかんで~」
「イチローモデルのバットでやったりましたわ。夜中にやってんけどなぁ・・・」
って返すようにしてる。
被害妄想の激しいオバちゃんで、結果何でも人のせいにしよる。あの人、絶対友達おらんやろな。
「お前のせいだ!」byしおねぇ
おそらく『境界性パーソナリティ障害』ちゃうかな。
間違ってたらごめんやけど。
しょっぱすぎるよ。しおねぇ・・・