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俺、ちょっと走ってみる  作者: 双鶴


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第2話 駒沢ゼロスタート (颯)

土曜の午後。

駒沢オリンピック公園のジョギングコース、1周は2.14キロ。

俺は、靴擦れしそうな新しいランニングシューズの紐を結び直していた。


「準備、できた?」

葵が麦茶のボトルを持って立っている。


「うん。…たぶん」


コースの脇には、親子連れ、年配のランナー、部活っぽい高校生。

みんな、それぞれのペースで走っている。

俺は、スマホの心拍アプリを起動して、深呼吸した。


「じゃあ、いってみるか…俺のゼロスタート」


最初の一歩。

地面が、思ったより柔らかくて、足が沈む。

呼吸はすぐに浅くなる。

腕の振りがぎこちない。

でも、風が顔に当たって、少しだけ気持ちよかった。


「キロ7分ペース…ってこんなに遅いのか?いや、俺にはちょうどいいかも」


周囲のランナーが、すっと横を抜けていく。

足音は静かで、フォームは滑らか。

俺の走りは、まだ“走ってる風”だった。


「…でも、悪くない」


1周2.14km。

俺は、2周目の途中で歩いた。

心拍数は160。

汗が背中をつたって、Tシャツが重くなる。


「お疲れー」

葵がタオルを差し出してくれる。


「…俺、こんなに体力なかったんだな」


「でも、走ったじゃん。ゼロから始めたってことが、すごいよ」


「…そっか。じゃあ、次は“ゼロプラス1”だな」


---


月曜の昼休み。

教室の空気は、いつも通りほんわかしてる。

俺は、葵の弁当を開けた。


「今日は、鮭の塩焼きと、さつまいもごはん。あと、小松菜のおひたしとりんご」


「…なんか、俺より弁当の方が進化してない?」


「うるさい。昨日の心拍数、160だったでしょ?それに合わせて糖質とミネラル調整してるの」


周囲の席から、いろんな声が飛んでくる。


「颯、マジで走ったの?」「駒沢公園?」「葵の弁当、ガチすぎ」

「てか、あの2人、なんか“部活じゃない部活”やってるよな」

「颯って、ああ見えて意外とストイックなのかも」

「葵って、“推し活”してる感じする」


翔太が笑いながら言った。


「お前、次は何キロ走るの?フルマラソンとか言い出すなよ?」


「いや、まずは“ゼロプラス1”だって」


「…なんか、名言っぽいなそれ」


結衣が葵に話しかける。


「弁当、ほんとに毎回違うんだね。すごいなあ」


「うん。颯の走りに合わせて、栄養も変えてるから」


「…なんか、青春って感じする」


俺たちは気にしない。

でも、少しずつ“本気”になっていくのは、確かだった。


---


トレーニング豆知識


初心者のジョグって?

→まずは「1分走って2分歩く」を繰り返すのが基本。心拍数は140〜160が目安。フォームより“続けること”が大事!


アスリート弁当豆知識


走った翌日の回復弁当って?

→鮭(タンパク質+ビタミンD)、さつまいも(糖質+食物繊維)、小松菜(鉄分+カルシウム)、りんご(抗酸化作用)。秋の食材で疲労回復!


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