表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

25/83

アルター=ダークフォルト(強化版)

二回更新です(2/2)


「………………よわ」


 ダメでした。


 どれだけダメだったかは描写しない。昨日と全く同じ光景だったからだ。

 

 アイナは全て避け。

 俺は全て喰らった。

 

 ただそれだけである。


 ど……どうなっている!?

 俺は確かに何かを感じたはずなのに……!


「うーん……。

 気のせいじゃないとすると……飲み方とか?」


「……どういうことだ?」


「わざわざ契約学の授業で渡されたんだし、ただ飲めばいいってわけじゃないのかも。

 ほら、おじいちゃんも言ってたでしょ。“相互作用”だって」

 

 正確には“契約が相互作用する鎖なのは一面的に正解”みたいな話だったと思うが……。


「だが、オレもお……アイナも、二人とも呑んだぞ?」


「完璧に同時とか? そうじゃないから、ちょっとしか効果がないとか」


 あり得そう……か?

 まあ、考えていても仕方がない。


 一錠ずつ手に取り、同時に呑み込んでみることにした。

 これで合っているのかは分からないが……なんだか緊張してきたな。

 アイナも同じなのだろう、硬い表情をしている。


 なにが起きるのか分からない……が、いまさら躊躇していても仕方がないか。

 お互いに、薬を口に含む。


 せーの、と息を合わせた……そのときだった。


「――アルター様、リヴィエット様」


「「!?」」


 ごく、という何かを嚥下する音と、コリ、という何かを噛み砕いた音が同時に聞こえた。

 言うまでもないが、“何か”とは薬であり……俺は《《飲み込み》》、アイナは《《噛んで》》しまったらしい。


 思わず顔を見合わせる。

 これは……セーフか? ま、まあ同時に呑んだことに変わりはないが……。


「朝食をお持ち致しましたが……」


 やや固い声で我に返る。

 アイナとほぼ同時に声のほうを見ると、バスケットを持つルネリアが心なしか冷たい目を向けてきていた。


 ち、違うんだルネリア……これは決してうっとり目を合わせていたわけではなく……特訓の一環で……さっきまで真面目にやってたし……。


「……ん?」


 心の中で口に出せない言い訳を並べていると、アイナが俺を見て首を傾げた。

 

 俺もアイナを見て…………()()()()()

 またしても()()()()()()()

 

 ……つまり、これは。


「まさか……そういうこと?」


 アイナも気がついたようだ。


「そういうこと……だろうな」


 鏡映しのように頷く俺たちに、ルネリアはますます「やっぱり鼻の下のばしてるじゃないですか」と言わんばかりの冷たい視線を送ってきていた。


 俺にできるのはただ、心のなかで弁明を繰り返すことだけだった。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ