67 料理の効能!?
トカゲと木の実の麺入りスープと熊肉の素揚げ木の実ソース
このばーれんへいむって地獄に来て一番まともといえる食材で作った料理アルね。
これで不味いわけがないアル、ワタシの中でも絶対の自信作アル!
「姐さん、オレっちこんな美味そうなもん見たことないっす!!」
「ブブカ、味わって食べるよろし、食ってものが何かがよーくわかるアル」
ブブカはまず麺を食べてみたようアル。
この麵という料理、基本は小麦とか穀物をすり潰して、水と何かを混ぜてからよくこねて丸い形になった物を伸ばして細く切った料理アル。
でも肉で作った麵ってのも珍しいが、無いものではないアルので今回は前回と同じ食材で麺を作ってみたアル。
「うまああああああああああいいいいいっすーーー! びゃあああああああああ」
ブブカが謎の雄たけびを上げていたアル。
まあこの料理はワタシの中でも自信作いえるレベル、こんな反応も想定済みアル。
ワタシが料理人として崑の国で料理した時は、お偉い大臣がいきなり泣き出したり踊りだしたりしたって事もあったアル。
父さんもっと凄くて、料理食べた女の人がいきなり全裸になって空飛んだなんて話も聞いたアルが、どう考えても食材にヤバいもの入ってて見た幻覚に違いないアル。
どう考えても、人間が食事して口から光線出したり巨大化したりするわけないアル。
おかしな読み物でも書いてるオッサンが、面白おかしく尾ひれをつけたに違いないアル
「姐さん姐さん、これマジで美味いっす!! オレ、なんか汗が出てきたっす!!」
そういうとブブカは全身から汗を噴き出していたいたアル。
その汗がすごい量になって、ダシが取れそうなくらいになってたアル。
「ウゴオオオオオオオオオ! ブガガアアアアアア!!!」
ブブカが変な雄たけびを上げているアル、この食材に変なもんでも入ってたアルか?
汗を噴き出しすぎたブブカが汗の蒸気で姿が見えなくなってしまったアル。
「おーい、ブブカ、大丈夫アルか?」
「オレっちなら大丈夫っす!! なんかものすごーくすっきりした気分っすー!!」
なんだかブブカの声がめっちゃイケボになってるアル。
何があったアルか??
「ふーーー、姐さん、なんかスッキリしたっす!」
「ふえぇええええ! お前、いったい誰アルか!?」
私の目の前にいたのはムキムキマッチョの筋骨隆々の豚顔の男だったアル。
「何言ってるっすかー、オレっちっす、ブブカっす」
「信じられないアル……」
ブブカはなんだかすごくすっきりした体形になっていたアル。
なんというか前のだらしないお腹の出た豚そのものって姿から、ムキムキマッチョの若い男って見た目になってて、ワタシびっくりしすぎて腰を抜かしたアル。
でもやっぱり顔はそのまま豚顔のブブカなので、コイツがブブカだと言ってるからブブカで間違いないアル。
「いやー、それが姐さん、どうもあの触手を料理して食った後から体がすっきりした感じで、さっきの食い物でそれが一気に噴き出したみたいなんす」
「そんな話聞いた事無いアル……」
ワタシは確かに今疲れた感じがしないアル、ブブカと同じもの食べたからなのかもしれない、それを確かめる為にワタシも食べてみるアル。
「ワタシも食べてみるアルね!」
自分で作った料理、その味には徹底した自信があるアル!
ワタシは麺をすすり、スープを飲んでからクマ肉も食べたアル。
「ふぇえええ? 何アルかこの身体の奥から火山のように吹きあがってくる活力は!!」
ブブカの言っていたのは間違っていなかったアル。
ワタシの身体からも汗が止まらないくらいだったアル。
これマジで食材何か変なもんでも入ってたのか? そう考えたくらいアル。
「すごいアル! 体がめっちゃすっくりしたアル!!」
「姐さん、胸、胸!!」
「ふぇ? 何アルか?? って、ふぇぇぇえええ!?」
ワタシは自分でもびっくりしたアル!
なんと、ワタシの二つの胸のふくらみが通常よりとってもすごいデカいサイズになったアル!!
「というかこっちを見るなアルー!!!」
焦ったワタシは、ブブカに空っぽの鍋を投げつけてしまったアル。